神武天皇は実在の人物ではなく、神話上の天皇と考えられている。記紀(古事記、日本書紀)では、神武天皇は神日本磐余彦尊(かんやまと・いわれひこのみこと)といい、紀元前711年に誕生し紀元前660年に即位、紀元前585年127歳で崩御したとされる。また、神武天皇の曾祖父に当たるニニギノミコトが日向の高千穂の峰に降臨し、コノハナサクヤヒメと結婚し3人の子供をなすが、その3番目の子供がヒコホホデモノミコトで神武天皇の祖父になる。ヒコホホデモノミコトはトヨタマヒメと結婚しウガヤフキアエズノミコトをもうけるが、この人が神武天皇の父親ということになる。ウガヤフキアエズノミコトは、タマヨリヒメと結婚し、五瀬命(いつせのみこと)、稲氷命(いなひのみこと)、御毛沼命(みけぬのみこと)、若御毛沼命(わかみけぬのみこと)の4人の子供をもうけるが、若御毛沼命(わかみけぬのみこと)が、王位について和風諡号・始馭天下之天皇(はつくにしらす・すめらみこと)となる。750年頃付けられた漢風諡号が「神武天皇」。若御毛沼命(わかみけぬのみこと)が、王位に就いてから、神日本磐余彦尊(かんやまと・いわれひこのみこと)とも呼ばれた。櫻井市や橿原市には磐余の地名が多く、地名から取られたとも考えられる。
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今の資本主義は、中心と周辺で構成され、周辺つまりフロンティアを広げることで中心が利潤率を高め、資本の自己増殖を推進していく。最近は、地理的な市場拡大が限界に近づき、また金融・資本市場を見ても、各国の証券取引所は株式の高速取引化を進め、百万分の一秒、一億分の一秒で取引できるようなシステム投資をして競争している。コンピュータ金融取引というか、一億分の一秒単位で投資しないと利潤を上げられない。また、日本をはじめ、米国やユーロ圏でも政策金利はゼロ金利といわれ、10年国債利回りも超低金利となり、資本の自己増殖が不可能になりつつある。まるで資本主義の終焉を予感させるかのようだ。富裕層と貧困層の格差が広がり、中間層が恵まれていない。最近では資本主義への疑念も出てきている。そのように水野和夫氏はその著「資本主義の終焉と歴史の危機」に書いている。氏の主張を振り返り、考えてみたい。
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