自由民主党 柏市議会議員・円谷のりひと 公式ブログ

千葉県柏市議会議員 円谷のりひとの議会・活動報告、政策提言など。記事には政治活動以外の内容(雑記)も含まれます。

富士大の“すげえ”選手たちと涙の指揮官=全日本大学野球選手権・第5日(準決勝)

2009年06月14日 01時03分16秒 | 野球(ライター時代の記事)
【準決勝 富士大 2-0 創価大】

 9回、ジエゴ・フランサ(4年=八王子実践高)のミットにボールが収まった瞬間、青木久典監督の目に涙が溢れた。男泣きだった。一戦一戦、たくましさをます選手たちに、「お前ら、すげえぞ」という気持ちを抑え切れなかった。

 誰もが予想しなかった決勝進出だ。前日12日、近畿大(関西学生)から金星を挙げた。その勢いは認めても、ここまで全試合で勝ち星のエース・守安玲緒(4年=菊華高)が疲労しているのは明らかだった。少しでも体力を温存しようとしているのか、攻撃の間のキャッチボールもほとんどが山なり。果たして投げ切れるのか……。

 そんな心配をよそに、守安の好投は続いた。低めの変化球が、面白いように決まる。ストレートも自己最速の145キロを計測した。終わってみれば、散発3安打の完封勝利。文句なしの投球だった。
 これには創価大(東京新大学)・岸雅司監督も脱帽だ。5回から4連投となる大塚豊(4年=創価高)を使ったのは、「(守安に)エースが出てきたから、追加点はもらえないぞと思わせたかった」から。攻撃だけでなく、守備でも揺さぶりをかけたが、守安はその戦略のさらに上を行く投球を見せたのだ。「浮き足立って、余分な四球とかを出してくれると思ったんですが、たいしたもんだ」と相手指揮官も絶賛だった。

 涙を流す青木監督を、ナインは「何泣いてんすか! まだ早いですよ」とたしなめた。そう、まだ決勝が残っている。相手は、青木監督の母校・法政大(東京六大学)だ。
「法大の4年間があるから、今の自分がある」
 学生時代は、同期の稲葉篤紀(現・北海道日本ハム)らとともに多くを学んだ。その恩返しは、勝つことにほかならない。
「選手の力を引き出してやることが、自分の仕事だと思っています」と語る指揮官は、“すげえ”選手たちの歓喜の輪を見ながら、本当の男泣きをすることだろう。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする