一日一生。そう考えたら、”永い一日”。いろいろ楽しいことがあると良いね!
城崎温泉にはJRの駅がある。
カラコロの下駄を鳴らして、
行ってみた。こんな感じ。
大阪から直通列車もありそうだ。
列車で来るのも良い旅かもしれない。
駅前の通りは、飲食店と土産物屋。
観光地でよく見る風景ではあるが、
土産物で海鮮物が並ぶのは珍しい。
蟹の季節でもあるし。
城崎温泉の外湯では、
浴衣で宿が判るらしく、
帰る時には、間違いなく
宿で借りた下駄を出してくれる。
感心、感心。
「城崎にて」という志賀直哉の小説が
学校の教科書に載っていたのは、
小学校だったか、中学校だったか。
教科書に載っていたのは全文だろうか。
全文だとしたら、随分短い小説だよな。
てなことを考えて歩いていたら、
「桂小五郎潜居の宿」という石碑があった。
蛤御門変の後、桂小五郎が京を逃れ、
城崎温泉に潜伏していたのだ。
俺はそれを司馬遼太郎の「竜馬がゆく」
で読んだと思うのだが、司馬遼太郎は
この宿に泊まって執筆していたらしい。
温泉は文学の薫りがするのだ。
城崎温泉は外湯めぐりで有名だ。
宿で浴衣に着替えて、
カラコロと下駄を鳴らして、
街中を流れる大谿川(おおたにがわ)
に沿って外湯へ向かう。
川沿いの黄色い建物が「一の湯」。
外湯は7つあって、全部回って
スタンプを集めると景品が貰えるらしい。
とても全部は回れないが、
いくつかめぐってみようと思うから、
10分ほど湯につかって温まったら、
次の湯に向かう
「まんだら湯」は小さいが、
城崎温泉のはじまりなのだそうだ。
海に近いからか、塩っぱいのだ。
玄武洞とは、
玄武岩の採掘場の跡地らしい。
六角形の岩の柱が
幾重にも重なっている。
この石を切り出して、
漬物石や石材に使われたようだ。
城崎温泉の街中を流れる
川の護岸の石積みも、
玄武洞から切り出された石が
使われているという。
実際に行って見たら、
確かにそのようだ。
玄武洞に行った。
いや、正確に言うと、
但馬の城崎温泉に行く途中、
玄武洞に立ち寄ったのだ。
何があるの?
と伴侶に訊かれて、
答に窮するほどの場所だが、
意外に訪れる人が多い。
城崎温泉の周りに
めぼしい観光地が無いため、
城崎温泉に泊まる人は皆、
玄武洞に来るのではないかと
思えるほどだ。
とは言え、なかなかに
面白い景観の場所なのである。