2006.4.15ポータブル・ロックのステージを見た。
ムーンライダーズ30周年企画の一環で、ポータブル・ロック&シネマという伝説のバンドが復活した。シネマの一色さんの言葉を借りれば「パンドラの匣を開けてしまった」ような独特の緊張感と祝祭的な雰囲気に溢れた不思議なステージだった。もちろん私は両バンドとも初体験。野宮さんですら生で見たのは初めてだった。
おそらくポータブル・ロック現役時代はこれほどの貫禄はなかったであろう野宮さん、登場しただけでオーラが眩しい。狭いライブハウスにすし詰め状態で聴くにはちょっと合わない音楽かもしれない。主に湾岸スタジオで録った「ビギニングス」からの選曲を淡々と演奏した。ラスト前のMCで、「ピチカート・ファイヴ、最後の曲になりました」と野宮さんが思いっきり間違えて大爆笑になったのもご愛嬌。「だって10年やってたから」「ふたつともPで始まるからね」などとまるで名前が似てるのが悪いのよ、と言わんばかりに、大して焦りもせず弁解していたのはさすが女王様。「あ、ポータブル・ロックという名前は慶一さんがつけてくれました」とフォローも忘れてはいなかったけど。
「サエキけんぞう」を「斉木しげる」と言いそうになったり、実は野宮さん相当緊張していたのかもしれない。音が薄いせいもあると思うけど、詞を噛みしめるように、凄く丁寧に歌っていたのが印象的だった。
この日は演奏されなかったけど、左のアナログはポータブルロックのおそらく最大のヒットシングル「春して、恋して、見つめて、キスして」(86年コーセー春のミスティーフェイステーマソング)、レンタル落ち。
A面(通称「ハコミキ」、と昔さえ子さんが言ってた)は作詞:鈴木慶一・鈴木さえ子、作・編曲:鈴木さえ子。こんなにポップでキャッチーな曲も書けるんだ、さえ子さん(失礼)。
B面「TUTU」は作詞:鈴木博文、作曲:鈴木智文、編曲:ポータブルロック。
見事にこの夜の3バンドが関係している!
そして右、野宮真貴レアシングル。
「NATURAL EMOTION」 EQ's
①NATURAL EMOTION (パイオニア“カロッツェリア”CMソング)
作詩:Mann Monroe、作・編曲:沖山優司、歌:EQ's
元ジューシィ・フルーツ、元ビブラストーンのベーシスト沖山優司作品。こちらのCMヴァージョンはファルセットの男性ヴォーカルが英語詩を歌う。ジャケの赤いフェラーリのイメージどおり、静かに高級感を感じさせる。“カロッツェリア”はカーオーディオ・システムの商品名。
②NATURAL EMOTION (cutey style)
作詩:サエキけんぞう、作・編曲:沖山優司、歌:EQ's
こちらも「歌:EQ's」とクレジットされているが、誰がどう聴いても野宮真貴嬢の声。サエキけんぞうが前半日本語、後半英語(①とは全く違う)の詩を書いている。先週のライブは「17年ぶり」と言ってたから、1989.1.25発売のこの歌声はポータブル時代か。翌年にはピチにゲストとして参加した「ラヴァーズ・ロック」が作られている。「ミス・ポータブル・ロック」が「ミス・ピチカート・ファイヴ」になる直前を捕らえた8cmと言える。
定価1000円、中古屋の5枚で100円コーナーで。
「EQ's」の名前の由来は知らないが、あの本格ミステリの巨匠から?違うかな。違うだろ。
野宮さんのヴォーカルの最大の特徴は、音を伸ばした時の最後の切り方にあると思う。不必要に余韻を残さない(だからこそ余韻がある、とも言えるが)、独特の歌唱法が「私のすべて」の衝撃につながっている。生で聴いて改めて、音の終わりに物凄く神経を配っていることを感じた。このスタイルはまだ湾岸録音の「ビギニングス」では完成されていない。今の野宮さんが歌った「アイドル」が、少々違和感を覚えつつも新しい説得力を持っていたのは面白かった。
で、過渡期のこのシングル曲は、刹那的な魅力もあり、かつ爽やかで、凄くいい。
ムーンライダーズ30周年企画の一環で、ポータブル・ロック&シネマという伝説のバンドが復活した。シネマの一色さんの言葉を借りれば「パンドラの匣を開けてしまった」ような独特の緊張感と祝祭的な雰囲気に溢れた不思議なステージだった。もちろん私は両バンドとも初体験。野宮さんですら生で見たのは初めてだった。
おそらくポータブル・ロック現役時代はこれほどの貫禄はなかったであろう野宮さん、登場しただけでオーラが眩しい。狭いライブハウスにすし詰め状態で聴くにはちょっと合わない音楽かもしれない。主に湾岸スタジオで録った「ビギニングス」からの選曲を淡々と演奏した。ラスト前のMCで、「ピチカート・ファイヴ、最後の曲になりました」と野宮さんが思いっきり間違えて大爆笑になったのもご愛嬌。「だって10年やってたから」「ふたつともPで始まるからね」などとまるで名前が似てるのが悪いのよ、と言わんばかりに、大して焦りもせず弁解していたのはさすが女王様。「あ、ポータブル・ロックという名前は慶一さんがつけてくれました」とフォローも忘れてはいなかったけど。
「サエキけんぞう」を「斉木しげる」と言いそうになったり、実は野宮さん相当緊張していたのかもしれない。音が薄いせいもあると思うけど、詞を噛みしめるように、凄く丁寧に歌っていたのが印象的だった。
この日は演奏されなかったけど、左のアナログはポータブルロックのおそらく最大のヒットシングル「春して、恋して、見つめて、キスして」(86年コーセー春のミスティーフェイステーマソング)、レンタル落ち。
A面(通称「ハコミキ」、と昔さえ子さんが言ってた)は作詞:鈴木慶一・鈴木さえ子、作・編曲:鈴木さえ子。こんなにポップでキャッチーな曲も書けるんだ、さえ子さん(失礼)。
B面「TUTU」は作詞:鈴木博文、作曲:鈴木智文、編曲:ポータブルロック。
見事にこの夜の3バンドが関係している!
そして右、野宮真貴レアシングル。
「NATURAL EMOTION」 EQ's
①NATURAL EMOTION (パイオニア“カロッツェリア”CMソング)
作詩:Mann Monroe、作・編曲:沖山優司、歌:EQ's
元ジューシィ・フルーツ、元ビブラストーンのベーシスト沖山優司作品。こちらのCMヴァージョンはファルセットの男性ヴォーカルが英語詩を歌う。ジャケの赤いフェラーリのイメージどおり、静かに高級感を感じさせる。“カロッツェリア”はカーオーディオ・システムの商品名。
②NATURAL EMOTION (cutey style)
作詩:サエキけんぞう、作・編曲:沖山優司、歌:EQ's
こちらも「歌:EQ's」とクレジットされているが、誰がどう聴いても野宮真貴嬢の声。サエキけんぞうが前半日本語、後半英語(①とは全く違う)の詩を書いている。先週のライブは「17年ぶり」と言ってたから、1989.1.25発売のこの歌声はポータブル時代か。翌年にはピチにゲストとして参加した「ラヴァーズ・ロック」が作られている。「ミス・ポータブル・ロック」が「ミス・ピチカート・ファイヴ」になる直前を捕らえた8cmと言える。
定価1000円、中古屋の5枚で100円コーナーで。
「EQ's」の名前の由来は知らないが、あの本格ミステリの巨匠から?違うかな。違うだろ。
野宮さんのヴォーカルの最大の特徴は、音を伸ばした時の最後の切り方にあると思う。不必要に余韻を残さない(だからこそ余韻がある、とも言えるが)、独特の歌唱法が「私のすべて」の衝撃につながっている。生で聴いて改めて、音の終わりに物凄く神経を配っていることを感じた。このスタイルはまだ湾岸録音の「ビギニングス」では完成されていない。今の野宮さんが歌った「アイドル」が、少々違和感を覚えつつも新しい説得力を持っていたのは面白かった。
で、過渡期のこのシングル曲は、刹那的な魅力もあり、かつ爽やかで、凄くいい。
さえ子さんの曲だってことも知らなかった~。
それにしても、もう20年以上もクレジットの中で
名前ばっかり見続けてきた憧れの人タチ
…中原さん、智文さん、錦織さん、さえ子さん…
を、ナマで見られるなんて~!
それだけでも私にとっては衝撃なのに
音がまたリアルタイムに衝撃で
ほんと素晴らしい夜でした…。
はい、発売日に買ってますよ、そのシングル。
ピチカートの「ベイビィ・ポータブル・ロック」聴いた時
「ハコミキ」にそっくり!って思ったもんです。
でもEQ'sは知らなかったなぁ。探してみよ
今思い返してもタメイキ…なんか時空を越えましたね(笑)大袈裟に言うのなら。
私はさえ子さんのソロは2回ほど見ました。もちろん80年代に。そこでムーンライダーズ(の半分)が「トラヴェシア」をやって、えらく感動したのを覚えてます。あと、さえ子さんは泉谷しげるのバックでも見たな。(ちょっと自慢)
●popholicさん
こんばんは。「ハコミキ」発売日に…さすがです。オリジナル盤「QT」には収録されてなかったですよね。
EQ'sはお薦めですよ。このジャケットからは予想できない良い内容です。確か何かのオムニバス・アルバムに入ってたと思います。
今度ダビってくださいな。
島根、いやシネマはライヴ好評だったみたいですね。
nakamura8cmさん野宮さん見てるのでは?
ライダーズの10周年ライブ@日本青年館に、
野宮さんはテッチー、ダリエさんと共に出ていなかったっけ…?
(ある種の人以外にはどうでもいい話だなこりゃ・笑)
それにしてもさえ子さんソロを見てるなんてさすがのマニアぶり~!
私はホント、感激でした、初めてのさえ子さんのドラム。
ええ、OKですよ。これを20円で手に入れたときは私も少々興奮しました。たとえあとの4枚がどうにもアレなものだったとしても(笑)。
●moonlightdriveさん
そうでした、そうでした!86年はまだオーラ少なめだったので忘れてました!こりゃ、一本取られたな…(笑)
さえ子さんはライダーズより先に見てたんです。当時はもしかするとライダーズより好きだったかも。「ハートロッククイーン」(FM横浜)も真剣に聴いてたなあ…
私もホント、感激でしたよ~!