失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「BLUE MONK」 沢知恵 1991年

2007-10-14 | ジャズ&クラシック
「BLUE MONK」をカップリングでカヴァー。

沢さんは日本と韓国のハーフで、英語も堪能なヴォーカリスト。現在もコンスタントに活動を続けている。この2曲を含むファーストアルバム『TOMOE SINGS』はGeorge Dukeプロデュース。

①SUNSHINE TRAIN ラプティCMイメージ・ソング
(Bobby Sandstrom/Mike Price)
フュージョン寄りのAORって感じだろうか。全編英語詞で、西海岸的なカラッとした明るさが日本人離れっていうか、東洋人離れした雰囲気。

②BLUE MONK
(Thelonious Monk/Abbey Lincoln)
ご存知、セロニアス・モンクの代表作のひとつ。アビー・リンカーンが詞を書いてたんだ。こちらは①とガラッと変わってジャジーなヴォーカルで(当たり前といえば当たり前)。バックを務めるのは、プロデュース&ピアノのジョージ・デュークはじめ、米国のジャズ・ミュージシャン。というわけであまり隙のない出来なのだが、途中オリジナルのメロディで日本語詞が出てくるところがあって「えっ?」と思う。ただそのまんまやるだけじゃちょっと面白くない、ってことだろうけど。どうせなら全部日本語でやってくれたら嬉しかったのに。

定価930円、中古で50円。
これが多分彼女のデビューシングル。当時20歳の沢さんは東京芸大の学生だった。


左右に並べたのはうちにあったモンクのアルバム。右『セロニアス・イン・アクション』(1958)はサックスを入れたカルテットで「ブルーモンク」やってる。左はほぼピアノソロの『セロニアス・ヒムセルフ』(1957)。名曲「ラウンド・ミッドナイト」素晴らしいっす。ジャケもいいし、最後の最後でコルトレーンが出てくるのがまた贅沢な名盤!
さらに蛇足ながら、『ホソノボックス1969-2000』の最初の曲は、中学時代の細野晴臣少年が演奏する「ブルーモンク」であった。


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