4.11 渋谷クアトロで、Carnation 25th Anniversary 25年目のカーネーション「シュガータウンの荒馬」を見た。
最近は西池さんの素晴らしいサポートもあり、安定期に入った印象だった。そうなるとトリオ初期の荒っぽい雰囲気を懐かしく感じることもちょっとあったり。久々の純トリオ編成には期待するものがあったけど、一言でいえば、期待以上。
一曲目「ROCK CITY」が、新たな決意表明に聴こえた。ワンマンは昨年9月の恵比寿以来、メトロトロン祭りも10月だから、生で聴くのは実に半年振り。続く「学校で何おそわってんの」で改めてリズム隊の存在感にぶっ飛ぶ。大田さんが見えづらい位置だったけど、これこれ、このベースだよっ!と興奮。もちろん矢部さんのドラムにも!
トリオ初期に「FUNNY」と並んでよく演奏されていた「LEMON CREME」もよかったなあ。あの頃は、いきなり歌うリードギタリストになってしまった直枝さんのギリギリ感が伝わってきたっけ。久々に5年前の冊子「CARNATION ANNIVERSARY REVIEW」から直枝さんの言葉を。「この曲には随分と救われてきた。バンドを鳴らすにはうってつけのロック・チューンなのである。肩の力もほどよく抜けて演奏できるし、シャウトできる。」
矢部さんがドラムセットを離れ、向かって左のキーボード席へ移動。ドラムレスで演奏された名曲「未来の恋人たち」グッときたなあ。続いて矢部さんの鍵盤で演奏された矢部曲は、以前の記事で登場した一枚。あのときはカップリングを中心に書いた。
①恋するためにぼくは生まれてきたんだ
作詞:直枝政広、作曲:矢部浩志、編曲:上田 禎&carnation
イントロの直枝さんのデル・シャノン風ファルセットが、ノスタルジックな雰囲気を演出する。スタジオ盤ではあんまり前に出てこないけど、この日のライブでは「♪Stay~(あと分からん)」の部分がよく聴こえて印象に残った。これも何かの引用?直枝作品では決してありえない、直球かつ王道なポップス。これ、ふつーに売れてもいいんじゃね?(っていつも言ってるような…)
②春よ来い
作詞:松本 隆、作曲:大瀧詠一、編曲:carnation
はっぴいえんどカヴァー。やっぱりこれを超えるカヴァーは聴いたことがない。
ジャケは山本ムーグ&マリコ。
大田さんの歌う「なにかきみの大切なものくれるかい」もまた、味あり。直枝さんのコーラス、という贅沢。
「ゴング・ショウ」はしばらくぶり。サイケでへヴィーな演奏が、このロックトリオの凄まじさを見せつける。長い長い間奏からもう帰ってこれなくてもいいや、という気分になりつつ、歌に戻る瞬間もやっぱりスリリング。これ演奏しちゃったら、(密かに期待していた)「ぼうふら漂流族」は今日はやらないな、と悟った。
ライブ後半、アッパーな曲が続く中、まさかまさかの「モーレツな人 モーレツな恋」!多くのファンが驚きの歓声を上げていた。しかし、これを生で聴けるとは…感激。オリジナルはご存知森高千里の「うちにかぎってそんなことはないはず」。確か鳥羽さん加入後初仕事でもあったんだよね。森高作詞、曲は直枝さんで、カーネーション・ヴァージョンは直枝さんによる「かえ歌詞」。この歌詞、最高に好き。直枝詞の中でも名作中の名作だと思うな。森高歌唱部分を大田さんが歌っていたのも、なんかおかしくてヨカッタ!また引用。「この曲は「ビートルズのテイストで」という注文があり、かなり苦労して『ラバー・ソウル』な気持ちで作った。」うん、名曲です。
アンコールは、生まれて初めて歌います、と前置きして「The Long And Winding Road」。ビートルズ末期のベタ中のベタバラードを敢えて。また矢部さん鍵盤で。本編の充実した内容とは比べ物にならないくらい拙い歌唱で直枝さんが伝えたかったのは、ポールが約40年前に書いたメッセージだったのだろう。
蛇足ながら片岡義男訳「長くて曲がりくねった道」を勝手に引用。
何度もひとりぼっちだったし
何度も泣いてきた
いろいろとやってみたのだが
そんなことはとにかくけっしてきみには
わからないだろう
それでもやはりぼくは
この長い曲がりくねった道へ来てしまう
ずっと以前に
きみがぼくをここへ
置き去りにした
こんなところでぼくを待たせずに
きみのドアまで導いてほしい
個人的には最近いわゆるクラシック音楽ばかり聴いていて、あれだけ好きだったポピュラー音楽を聴く時間が、以前に比べて極端に少なくなっていた。カーネーションのCDすら今年に入ってあまり聴いてなかったので、必要以上に新鮮に感じたライブであった。なんかグイっと引き戻されたような。
最近は西池さんの素晴らしいサポートもあり、安定期に入った印象だった。そうなるとトリオ初期の荒っぽい雰囲気を懐かしく感じることもちょっとあったり。久々の純トリオ編成には期待するものがあったけど、一言でいえば、期待以上。
一曲目「ROCK CITY」が、新たな決意表明に聴こえた。ワンマンは昨年9月の恵比寿以来、メトロトロン祭りも10月だから、生で聴くのは実に半年振り。続く「学校で何おそわってんの」で改めてリズム隊の存在感にぶっ飛ぶ。大田さんが見えづらい位置だったけど、これこれ、このベースだよっ!と興奮。もちろん矢部さんのドラムにも!
トリオ初期に「FUNNY」と並んでよく演奏されていた「LEMON CREME」もよかったなあ。あの頃は、いきなり歌うリードギタリストになってしまった直枝さんのギリギリ感が伝わってきたっけ。久々に5年前の冊子「CARNATION ANNIVERSARY REVIEW」から直枝さんの言葉を。「この曲には随分と救われてきた。バンドを鳴らすにはうってつけのロック・チューンなのである。肩の力もほどよく抜けて演奏できるし、シャウトできる。」
矢部さんがドラムセットを離れ、向かって左のキーボード席へ移動。ドラムレスで演奏された名曲「未来の恋人たち」グッときたなあ。続いて矢部さんの鍵盤で演奏された矢部曲は、以前の記事で登場した一枚。あのときはカップリングを中心に書いた。
①恋するためにぼくは生まれてきたんだ
作詞:直枝政広、作曲:矢部浩志、編曲:上田 禎&carnation
イントロの直枝さんのデル・シャノン風ファルセットが、ノスタルジックな雰囲気を演出する。スタジオ盤ではあんまり前に出てこないけど、この日のライブでは「♪Stay~(あと分からん)」の部分がよく聴こえて印象に残った。これも何かの引用?直枝作品では決してありえない、直球かつ王道なポップス。これ、ふつーに売れてもいいんじゃね?(っていつも言ってるような…)
②春よ来い
作詞:松本 隆、作曲:大瀧詠一、編曲:carnation
はっぴいえんどカヴァー。やっぱりこれを超えるカヴァーは聴いたことがない。
ジャケは山本ムーグ&マリコ。
大田さんの歌う「なにかきみの大切なものくれるかい」もまた、味あり。直枝さんのコーラス、という贅沢。
「ゴング・ショウ」はしばらくぶり。サイケでへヴィーな演奏が、このロックトリオの凄まじさを見せつける。長い長い間奏からもう帰ってこれなくてもいいや、という気分になりつつ、歌に戻る瞬間もやっぱりスリリング。これ演奏しちゃったら、(密かに期待していた)「ぼうふら漂流族」は今日はやらないな、と悟った。
ライブ後半、アッパーな曲が続く中、まさかまさかの「モーレツな人 モーレツな恋」!多くのファンが驚きの歓声を上げていた。しかし、これを生で聴けるとは…感激。オリジナルはご存知森高千里の「うちにかぎってそんなことはないはず」。確か鳥羽さん加入後初仕事でもあったんだよね。森高作詞、曲は直枝さんで、カーネーション・ヴァージョンは直枝さんによる「かえ歌詞」。この歌詞、最高に好き。直枝詞の中でも名作中の名作だと思うな。森高歌唱部分を大田さんが歌っていたのも、なんかおかしくてヨカッタ!また引用。「この曲は「ビートルズのテイストで」という注文があり、かなり苦労して『ラバー・ソウル』な気持ちで作った。」うん、名曲です。
アンコールは、生まれて初めて歌います、と前置きして「The Long And Winding Road」。ビートルズ末期のベタ中のベタバラードを敢えて。また矢部さん鍵盤で。本編の充実した内容とは比べ物にならないくらい拙い歌唱で直枝さんが伝えたかったのは、ポールが約40年前に書いたメッセージだったのだろう。
蛇足ながら片岡義男訳「長くて曲がりくねった道」を勝手に引用。
何度もひとりぼっちだったし
何度も泣いてきた
いろいろとやってみたのだが
そんなことはとにかくけっしてきみには
わからないだろう
それでもやはりぼくは
この長い曲がりくねった道へ来てしまう
ずっと以前に
きみがぼくをここへ
置き去りにした
こんなところでぼくを待たせずに
きみのドアまで導いてほしい
個人的には最近いわゆるクラシック音楽ばかり聴いていて、あれだけ好きだったポピュラー音楽を聴く時間が、以前に比べて極端に少なくなっていた。カーネーションのCDすら今年に入ってあまり聴いてなかったので、必要以上に新鮮に感じたライブであった。なんかグイっと引き戻されたような。
私ラブスカってあまり聴いてないアルバムだったので、「恋する~」の♪Stay~のフェイク部分はライブアレンジなのかと思ってました…(帰ってから聴いたらちゃんと元々あった…遅)。これはThe Four Seasonsの「STAY」ですね、元々はドゥーワップのカバーだったと思うけど。
ああ、ほんとに密度の濃いライブだった。私はいつ以来かな?ってぐらいの3人編成だったから、余計マイりました。3人で、ナマで、あの音が出せるって、ほんと信じられない。
いや、実は私も(笑)さんざん聴いてるのに…音、小さいですよね?
デル・シャノンじゃなくてフォー・シーズンズでしたか!ありがとうございます。この曲はいろいろ引用がある、というのは知っていたのですが、間奏のデビッド・ボウイくらいしか分からなかったので嬉しいです。
今日は勢いで森高まで聴いちゃいましたよ。
「本編」待ってますよ~
長い間、ずっとカーネーションを見続けてきたnakamura8cmさんの視点からつづられた記事、すばらしいなぁと思いました。
わたしは知らない昔のレアばなしをお聞かせくださって、とてもうれしかったです。ありがとうございます。
クアトロライヴ、本当にすばらしかったですね!!!
一週間も経過したのに、まだあのときの気持ちのまんま、魔法がかかったままふわふわしております。
「The Long And Winding Road」のカヴァーをあのとき聴いてから、「LET IT BE」をよく手にとって聴いてるんですけど、「LET IT BE ネイキッド」のほうが、シュガータウンVersionに近いですよね。
それにしても、的確な和訳すばらしいですね。
nakamura8cmさんのブログにお邪魔しては何度も読み返しております。
もしさしつかえなかったら、わたしのブログにもお借りしたいのですが…いかがですか?
「恋するために僕はうまれてきたんだ」はわたしTHE HOLLIESの「STAY」だと思っていました。
ほほー!デル・シャノンにフォー・シーズンズですか!
さっきYOUTUBEでホリーズとフォー・シーズンズは聞き比べしたんですけど、いったいどれから引用してるのかなー
そっかそっか、デヴィッド・ボウイねー!納得納得!
「STAY」についてはぜひ直枝さんに直に聞いてみたいですね~なんちゃって(笑)
もっともっとグイッって引き戻されちゃってくださいよ。
もし共通のライヴに行かれるときがありましたときには、お話したいなぁって思っております。
ではではまたお邪魔させてくださいね。
熱いぜ!ある種の飢餓状態にあった人たち(私も含め)が多かったんだなあ、と改めて思います。本当に参加できてよかった!と心から思えるライブでしたねえ。
片岡訳の件でしたら、私としても勝手にパクってきただけなので「どうぞ」とは言いづらいのですが(笑)どうぞどうぞ。こっそりやってください。角川に見つからない程度に。
「Stay (Just a Little Bit Longer)」についてはこのページに詳しいです。http://en.wikipedia.org/wiki/Stay_(Maurice_Williams_song)
1953年の曲で、ホリーズ、フォー・シーズンズともにカヴァー。シンディ・ローパーも歌ってるらしい。
デル・シャノンは、ファルセットから受けたイメージのみで「Stay」には関係なかったですね…
>共通のライヴに~
是非是非。でもライブ会場ってテンション上がりまくってまともな会話にならないことも(笑)