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夏の衣替えの金剛山に華を添える花たち ムロウテンナンショウ

2015年05月27日 | 初夏のお花

ムロウテンナンショウ(室生天南星)  サトイモ科テンナンショウ属


呼び名は 室生寺のある奈良県室生村にちなむらしいです
最初に発見されたところなのでしょうか?
それとも、他にも謂れがあるのでしょうか?
でもなんだか地名を背負って…かっこいいです♪

今回お見かけしたのは
金剛山の谷筋の少し湿気のある林縁に咲いている姿です

全身緑色の姿なのに、茎の部分のマムシに似た模様は 
わたしには…渋いと言えば渋いのですが
何やら少し不気味に感じてしまいます

しかし、花をつつむ仏炎苞(サトイモ科の肉穂花序に見られる花序を被う大形の苞)は緑色で
とてもきれいに見えます

その中を覗くと
マッチ棒のような頭が恥ずかしげにこちらを見ています

先に、わたしが覗き込んだのか
テンナンショウのお花の方が覗き込んでいたのかはわかりませんが…(笑)



小葉の形は披針形で
葉は2枚で、小葉が7から17枚が鳥足状についています

そのためでしょうか
クジャクの尾ではありませんが
広げた葉が目を惹くほど
大胆に存在をアピールしているように思えます



マムシグサとよく勘違いをします

テンナンショウのお仲間は 見分けのつかないものが多く
色だけではわかりません

200種以上のお仲間が世界の温帯~亜熱帯に分布しているといいます
日本だけでも30種のものが存在するらしいです


最近になって 漸くムロウテンナンショウとマムシグサの見分けが
少しだけできるようになりました


ムロウテンナンショウの仏炎苞の蓋の部分(舷部)ですが マムシグサより短く、
内側は乳状突起が密にあり、白くなっています
また、舷部を覗き込むと 見える付属体の先はマッチ棒のような頭になって
それが特徴で見分けています



ムロウテンナンショウ
雄花と雌花が別々の株に咲く雌雄異株のようです

ただ、テンナンショウ属の中には、種によっては個体ごとの雌雄がなく、
昨年に雌花を咲かせた雌株が、翌年には雄花を咲かせる雄株になるらしく 
性転換のうまいお仲間もあるそうです

テンナンショウも同じなのかどうかまではわかりませんが…








今回お会いしたムロウテンナンショウは
美形だと思いませんか?

凛とした姿に 何ともいえない気品…
威風堂々としたその姿に 惚れてしまいそうでした♪








花言葉:隠れた美




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