山に癒されて…♪

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納山際!女ノ神茶屋駐車場からの蓼科山へ 2

2019年01月05日 | 山登り 八ヶ岳 蓼科
2018年12月31日(月)  蓼科山


幸徳平からの続きです


勿体ないと思った下りの登り返しは
やはり急な勾配の雪付き 岩付きです


  雪と岩の急坂
 大きな岩もご~ろごろ


雪の岩場が続きます
それは 揺るぎのない急坂です

どこまで続くこの急坂…
どっこいしょ ドッコラショ
歩いても歩いても 進んだ感じがしません






まだまだ続く急な登り…
見上げた先の空が遠い…

必死に登る私にまた…再発…
一歩出すたびに 激痛が走り出します

その姿を見るチチが声をかけてきます


もう…帰ろう…


チチの声を虚しく聞きながら
目は空を見上げ その青さに涙が出そうになります







山でこの天気は滅多にありえない…


帰るなんて…いやだ!


チチが私を見つめます…



私は目線を足元に落とし 再び一度靴を脱ぎ 
無言のまま痛みを感じる部分の応急手当てをします

靴下を脱いだ足の冷たさよりも
ここで帰る選択をしなければならない事を
辛く感じた時でした

下りでは痛みが消える事は分かっています
登ってしまえば 後は下るだけ…

心の中で自問自答しながら
諦めきれずに 登るための対応をしておりました


靴の紐を締め直し アイゼンを付けて
雪面の斜面に立ち確かめます…


どうだ? 登れそうか?

大丈夫…




不安は残るけど 森林限界はもうそこです
近づく空を見つめ決心をします


もう いとは言いません
 
このまま 登るだけです
ゆっくりと 当たる部分を庇う様に
歩き方を変えて登ってみます



行けるか?

はい…



今は 登る事に集中します



 縞枯れ地帯

南アルプスと八ヶ岳




山は優しい…風は気まぐれ…だけど
辛い気持ちを吸い上げて
諦めるな 諦めるなと 励ましてくれます



 森林限界の入口



森林限界に出て 最期の急登です
岩を踏みしめ 登っていきます


 鎖場を登る

北アルプス




鎖場を通過する頃には 空の雲が一掃され 
青い青い空の彼方に 穂高連峰が望めます

痛みよりもこの素晴らしき展望に興奮します♪



 蓼科山南西2450m通過!




山頂はもうすぐだ!
チチの声が 私を引っ張り上げてくれます


 頑張る!見守る山々



もう少し…もう少し…
最高の空の下で 納山際を迎えられそう…
ガンバ! ガンバ!と登っていきます


 モンスターのお出迎え



モンスターすら 通り過ぎ
チチは青い空に向かってどんどん進むよう


 深い青空と急な露岩帯



青い空が迎えるように広がり
稜線上に人の姿が見えてきます


 最後の急登ガンバ!
 チチ…もしやそこは…?




着いたぞ!

チチが知らせてくれます 

痛みを忘れてチチに駆け寄る…

そんな ドラマのワンシーンとはいきませんが
最高のシチュエーションで迎えてくれます


気持ちだけは チチと一緒に頂上に立つ私…


 北アルプス方面
 中央アルプス 御嶽山方面

蓼科山 2531m




ゆっくりと チチに遅れて辿り着いた私は
唖然と周りを見渡します…

遠くから見る蓼科山は
円錐形の 均整のとれた独立峰に見えていましたが

女らし女体を連想する女の神山とは裏腹に
山頂はなんとだだっ広い ゴツゴツとした岩稜帯でした

ここに現れるというビジンサマの伝承と重ね
これほど説得力ある雰囲気を持つところが他にあるでしょうか…

晴れた日れるというビジンサマ

見た人の話によると…
黒雲に包まれた丸い玉で、
その下に赤や青のビラビラの紙が下がっていて
両手で抱えられないほど大きく、
木のうなるような音をたてるという…


そのビジンサマは休む神様
ビジンサマ様が通る時は
山仕事や山に入る事をじるというお約束があるとか

姿はみなかっただけで 本当は
気付かないところで通過したのでしょうか…

足が痛くなったり…これは禁忌を犯して入山した私への
戒めだったのでしょうか…



いえいえ 休みに来たのです
心の選択に来たのです…
どうぞこのまま無事に下山させて下さいませ…


無言のまま 風だけが強くなり
体温も奪う勢いで 吹き付けてきます



 北東方面



休憩をとる事にし 少し下ったところにある 
蓼科山頂ヒュッテに移動することにしました








蓼科山とは
八ヶ岳連峰の北端に位置する標高2,531mの火山。
円錐形の美しい山容から諏訪富士とも呼ばれる
しかし、北麓側では「諏訪富士」とは言わず、多くの別名がある。
山体は八ヶ岳中信高原国定公園に含まれる。日本百名山のひとつ

伝承…
蓼科山にはビジンサマという名のものが住んでいるという伝承がある。
姿は球状で、黒い雲に包まれ、下には赤や青の紙細工のような
びらびらしたものが下がっており、空中を飛ぶ。
これが山を通る日には人々は山仕事をやめるという
山神信仰において、山神の祭日に山仕事をやめる風習がしばしば見られることから、
このビジンサマも山神の類と解釈されている

―Wikipediaより―





つづく



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