山に癒されて…♪

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夏山紀行 3  お山の女神様 笑った♪ 朝焼けの双六岳編

2015年08月21日 | 山登り 北アルプス
双六小屋テント場について幕営したところからのつづきです


8月14日の夜の事



空は怪しげではありますが
青空を踏んだんに見せつけ 明るいテント場がよみがえります

びしょびしょのものを、一斉に放り出し
テント場は一瞬にして、物干し場と化します


そんなお空も、1日の終わりを告げだすと早いものです
一気に闇の世界に変わります


雨と汗で濡れた体と服は 少し渇いてくれています

最後は、寝て乾かすために 早々にシュラフの中に身を沈めます


チチはまだ、ごそごそしているようでした


私といえば…

疲れが、睡魔を引き寄せ
闇の世界の子守唄… 

深い眠りに入るのに時間は必要ありませんでした




後から聞いた話では、空は満天の星で飾られ、見事なものだったとか…


わたしは睡魔の世界に引き込まれていた時の事…





日が変わり 8月15日の事




山の朝は早いです




既に登る支度をするパーティーの動く音がしてきます

外は、まだ真っ暗


起きよう!



チチの声に、重い体は意思とは関係なく動き始めます



外をご覧、満天の星だよ
今日は、山に登らなければならないんだよ!



さらりと言ったチチの言葉…耳に入っても
何を意味するのか まだ眠っている頭では理解できていません


ただ、体の自然現象に耐え兼ねて、テントから這い出すと…目の前に…



満天の星葛が 夜明け前の空に鏤められ 
一瞬息を飲み込み 佇んでしまいます


この感激は、山でしか味わえません…



しかし…それを表現するには 
私はあまりにも言葉を知らなさすぎます…



昨日の辛さも 
昨日のしんどさも…
空の星葛になり私の体から抜けていきます…


幾万の思いが この地上から天に吸い上げられている事でしょう…







東の空に ほのかに明るさが戻りだします
稜線が少しずつその姿を浮かびだし 
暗黒の世界に ろうそくの淡い光の様な明るさが 
次第に大きくなっていきます 




早く支度して! 間に合うかもしれないよ



この時、漸く チチの意図する言葉が理解できました



間に合うかしら…?



大丈夫! 間に合うよ
だから早く支度をして




まだ、完全に覚醒はしていない脳を フル回転して
ご来光を拝むために 準備を始めます




ピストンだから、身軽でいいよ


ほんと!


ほんとだよ





足の痛みも… 頭の痛みも… 身体のだるさも…
この時は、すっかり忘れてしまいました



童心に返る…です




軽く食事をして
暗い闇夜をかき分け、ヘッドライトの明かりを頼りに双六岳の頂へと向かいます





双六岳へは
双六小屋のおトイレ前の水場の横から 入って行きます





お山はまだ静かに眠っております
お山の寝込みを…襲っているような錯覚?…で 登っていきます♪



三俣山荘巻道ルート分岐


空はほのかに藍色になり
深い闇夜からの目覚めの印のように それは静かに 変化していきます





白けてくるお空と競争です

急げ、急げ と…心が焦ります

急な岩の稜線が 中々先に進ませません
だけど、高度は確実に稼いでいきます




平坦な稜線に出ると
その向こうで薄暗い中に浮かぶ小さな頭…双六岳のテッペンが見えてきます




振り返ると
白けだした空に 槍ヶ岳のシルエットがはっきりと浮かんで見えます





もうすぐです

ちょっと待って下さいね

お日様が顔を出すまでに…

双六岳の頂きに立ちたいのです…




身軽な格好なのに 息が上がります



ほれほれ 頑張れ! もう少し!

あせあせ 息が上がります

朝から 汗が噴き出します





涼しげな空気が 抱き寄せて 頑張れと耳元で囁きます

頑張る! 頑張る! 昨日のご褒美! 今日は楽しみにしているの♪


欲張りな私は 頑張ります!







あっ!






目覚めていきます!














ゆっくりと確実に
東の稜線を赤く染めながら姿を現します







感無量とは この事でしょうか

頂に見る 今日という人生劇…

様々な想いが湧きでても 言葉にはならず…

すべてが無になり ただただ…見つめて迎えます




双六岳


赤く染まる頂もまた
1日の始まりを静かに告げています



いつまでも佇んでいたい…

同じ写真を何枚撮った事でしょう…


これも…
あれも…
パシャ パシャ パシャ



静かな山頂にシャッターの音が響きます







同じ場面なのに 一枚ごと、違う雰囲気が撮られています





御来光を見つめる登山者と遠くで静かに目覚める槍ヶ岳…


時間の過ぎるのも忘れて そこに集う人々と 
御来光を拝みながら その神々しさに感激します




本当に…自己満足の映像です






笠ヶ岳のモルゲンロート


今日訪れる予定の 笠ヶ岳 赤く染まって
その独特のすっきりした姿を見せてくれます


今から そちらに 伺わせていただきますね~♪







後ろ髪を惹かれますが… 御来光を背に浴びながら 下って行きます


御来光の神々しさを感じているのは 人ばかりではありません
小さな生命にも活力を与え、目覚めていく姿を応援します


 トウヤクリンドウ 


岩の隙間から顔を出して 眩しそう…♪



お日様も段々高くなると
お山も目覚めて ハッキリとその姿を見せてくれます



三俣蓮華岳、鷲羽岳、祖父岳、水晶岳。


樅沢岳と西鎌尾根 槍ヶ岳





目覚めていくお花たち…
昨日の雨の中での様子とは 違います♪


 ミヤマアキノキリンソウ  ウメバチソウ

 チングルマの穂      ミヤマダイモンジソウ

 ミヤマリンドウ      ウラジロタデ(雌株)

 ウサギギク        イワツメグサ

 ヨツバシオガマ     チングルマ



お花に見とれながら歩いていると…
明るくなった分岐に着きます 思いの外 早く着きます





 
明け方前の様子とは違います
朝日をいっぱい浴びた標識が 


「今日もⅠ日ここで頑張ります!」


そんな感じで、頼もしいほど しっかりと立っています


この分岐からは 小屋はもうすぐです





双六小屋と樅沢岳


明るくなった双六小屋
その後ろに構える樅沢岳…その向こうには槍ヶ岳が鎮座しているはず

いつか訪れたいけれど
この時期は 渋滞 に遭うようで
躊躇してしまうのです







朝焼けに包まれ 明るい双六小屋
静かだけど 活気があります

今日は晴れ晴れと お山を楽しむことができそうです


期待が膨らんでいきます


早々にテント場へと戻り
身支度をしましょう…♪



今日も長い稜線歩き… 


双六岳山頂で見たあのお山…


とんがり帽子の見目麗しき笠ヶ岳…


待ってて下さい♪


ただいまから 参ります







双六小屋情報



山岳写真家でも著名な小池潜氏が 経営されているそうです
同氏は鏡平小屋も 鏡池からの風景に心奪われ、鏡平小屋を建てたと聞きます

双六岳と樅沢岳の鞍部に建てられた小屋 双六小屋…
一時は 無人のまま放置され、荒れ果てた姿になっていたとか…
小屋の北側は見晴らしが良く、鷲羽岳を間近に望められ 
その景色に、魅せられて 小屋は再び 活気を取り戻す事になったのでしょうか?
ともあれ、今は双六岳周辺の縦走や周回する人の憩いの場となり宿となっております


小屋の南側の広い平坦な場所はキャンプ地となっており、今回お世話になった所です
そのキャンプ地の南側に双六池があり 水面に映し出される風景を見るのも乙なもの♪




開設期間   6/10 ~ 10/20

宿泊料金   1泊2食 9,500円(税込)
       1泊3食(お弁当付き) 10,500円(税込)
       素泊まり 6,500円(税込)
       ★宿泊割引 ・小学生以下: 2,000円割引
       ★幼児: 無料(食事付きの場合は半額
       ★団体様: 15名様以上の場合お1人様500円割引(素泊まりの場合は除く)
       
       ※お1人様1泊につきご利用頂ける割引は1つです。

収容人数   200名

テント   60張
  1名:1,000円(税込) 
  ※トイレ代、水代を含んだ料金です。(中学生以下は1名:500円(税込))

その他    診療所 富山大学 (7/25頃~8/26頃)

       施設 寝室(4.5~12畳の部屋、大部屋、二段ベット)
       談話室、簡易水洗トイレ、洗面所、乾燥室、更衣室、自炊場、売店 など
       喫茶 生ビール、コーヒー、ミルク、おでん、カレーライス、ラーメン、うどん、牛丼 など

       通信 公衆衛星電話あります (小屋から使用できます









つづく




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6 コメント

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こんばんは (延岡の山歩人K)
2015-08-21 20:50:48
天気が回復して 先ずは良かったですね
最高の山旅になりそうですね(^^)/

夜明け前の槍ヶ岳のシルエットが かっこいいです(^^)/

双六山頂
とちゅうはらはらしましたが・・・
ご来光に間に合って良かったですね

神々しいまでに美しい日の出風景に感動しました
特に、中央付近に
頂上標識とご来光の写真
ナイスショットですね\(^o^)/

双六小屋
大きくて綺麗な山小屋で なかなか好い雰囲気です

次は
笠ヶ岳ですか
自分は登った事ありませんが
穂高岳山荘から望む笠ヶ岳の威風堂々たる山容が思い出されます。







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おはようございます (ryuuke158)
2015-08-22 07:45:52
昔は帆布製の重い黄色の三角テントでフライとグランドシートが別になったものでした
雨漏りがしないように固形石けんを表面に塗ると結構効果がありました
ぬれるとことさら重くて
キスリングとともに思いで深いものです
ニッカズボンが主流でした
靴はキャラバンシューズ・・・・
ただ私は靴は吉田屋のオーダーを
すべてが重かったです
今は軽くなりましたね
いまや一歩も山歩きが叶わぬようになりました
モンブランが夢でイギリス隊がヒマラヤで使った背負子など揃えていたのですが・・・・
ロープウエイとエレベーターでモンブランを目の前にすることしか出来なかったのは残念です
登山は良いですね
いつまでも続けてください
登山できる方がいつも羨ましくなります

返信する
おはようございます (nanekobi5963)
2015-08-22 09:02:10
レスが遅くなりまして申し訳ございません
出発の雨が嘘のようなお天気になりました
ご来光の神々しまでの美しさに感激しました

山頂のナイスショット 嬉しく思います
その場にいた人からも溜息が漏れておりました
雨上がりでもあったので
本当にきれいでした

双六小屋 とてもきれいです
泊まったことはないので
中はよくわかりませんが、テン場はよい雰囲気の所です
小屋で 一番気に入っているのは
わたしは、やはり久住山の法華院温泉小屋ですね♪

笠ヶ岳・・・
次も頑張って書きますが…
いつも長編になってしまって・・・

それでも、最後までお付き合いいただけている事を嬉しく思います
ありがとうございます

コメントもありがとうございます
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おはようございます (nanekobi5963)
2015-08-22 09:23:02
キスリングやニッカボッカ
うふふ♪ 懐かしいですね
山道具の奥に、重かった革靴と共に眠っております♪

わたしも、モンブラン、キリマンのお山に憧れて
いつかは登りに行きたいと思っておりました…
富士山にも登れない私は、海外なんて夢の夢です・・・

日本でのお山も、3000級のお山を登れるのがいつまでかはわかりませんが
登れる今に感謝しています・・・

わたしの体も、本来なら、山はダメだと言われているのですが
この性格…わがままし放題です
登れなくなるその時まで、体調を見ながら登っておこうと 思っております
思い出をなるべく作って、登れなくなった時に楽しみたいと思っておりますから・・・・

私はryuuke158様のお写真 
情緒あふれる優しさと、素朴な風景がとても好きです
体調を見ながら、散策とお写真を撮っていただき、
ブログで拝見させて頂けることを楽しみにしております

コメントありがとうございます 
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わぁ、すごいね~ (hanasakuoka)
2015-08-22 13:56:39
素晴らしい文章・素晴らしいお写真に・・
胸の高鳴り覚えつつ・・懐かしい道、懐かしい山々を
見せていただきました。

20kgのザックを背負ってテント泊とはすごい。
若い方々に引けを取りませんね。

続きがとても楽しみですぅ。


ご無沙汰をしてごめんなさいね。
ワタクシの方は、今年は、いろいろあって夏山に出遅れてしまいました。

加えて、単独なので安全を考えて、
山の天気サイトとにらめっこしては晴れの日をと、
日取り変更をくりかえすなどしていたこともあります。


夏の後半は、
外壁・屋根の塗装工事の相見積していただいた数社の業者さんにお会いするなど、
実は先ほどまで業者さんにあっていました。

 (午後も体協理事としての務めでこれから外出です)


ここ一両日で、業者さんを決めて、来週は計画した山行を実施したいのですが
またもや、台風が。
さて実施できるかどうか、晴れの日続いてよと願っているところです。
返信する
おはようございます♪ (nanekobi5963)
2015-08-23 08:52:21
わぁ~♪ おひさしぶりでございます♪
お忙しそうですね
体調を崩されませんように…

コメントありがとうございます
恥ずかしいほどですが
とてもうれしかったです

出だしは雨でしたが
神々しいまでの御来光を見られた事は
本当に感謝です♪

なぜか週末を狙ってやってくる台風・・・
どうなるのでしょうね
秋のお山の計画も
なぜか暗雲が…今年は台風到来が
多い年のようです…

お山の計画が実践できます事を祈っております


コメントありがとうございます♪
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