
少年時代
その頃はどこの家も貧しくて
とくに兄弟のいる人は
兄貴のお下がりを着せられて
ときには案山子よりもつかれた服を
着ていたりするのです
☆****☆
祖父母に育てられた僕は
着る物にはとくにこだわりもなく
その辺にあるものを
適当に着ていました
☆****☆
ある日、
だれもいない学校の長い廊下で
クラスて一番可愛い女の子が
話しかけてきたのです
「いつも黄色い服を着ているよね。」
「黄色がすきなの?」
「えっ、
好きってわけじゃないけど..」
これしかないとも言えず
黙っていたあの日..
☆****☆
あれから数十年、
僕は今でも変わらない
着始めると
ずっと同じ服を着ている
それを人は
「恐怖のワンパターン」と言う
