写真スタジオの店主が
大切に育てていた手乗りインコ
僕が手に乗せてもらって
喜んでいると
「欲しけりゃ、やるよ。」
「えっ、いいんですか?」
☆****☆
その夜、家に帰って
早速、手に乗せようとすると
すぐに飛んで行ってしまう
店ではあんなに乗っていたのに...
インコの奴、
店では気を使っていたのかな...?
それとも慣れない環境なので
落ち着かないのかもしれない..
しかしインコは二度と僕の手に
乗ることはありませんでした
☆****☆
ピー助は部屋で放し飼い
自由に飛び回っていましたが
フンは巣の中にしかしないので
とくに困ることはありませんでした
☆****☆
ある夜、僕が夕飯を食べていると
突然僕のテーブルへ降りてきて
おかずの野沢菜を
おいしそうに食べ始めたのです
よっぽど塩分が不足していたのか?
野沢菜が好きだったのか..?
☆****☆
ピー助のお得意は物まね
とくに電話のコール音はそっくりで
僕はよくだまされました
急いで受話器をとると「ピーピーピー、」
横でピー助は涼しい顔、
「どうしたの?」
☆****☆
ピー助がこぼすエサを食べに
巣の下にはスズメがやってくる
多いときには
10匹ぐらい着ていました
それを待ち構えていて
僕は写真を写す、
ロッキーが
我が家へきたのはその頃で
飛び回るピー助をじっと
見上げていました
☆****☆
その年の秋、
12才でピー助は亡くなりました
毎日ロッキーと散歩に行った
自転車道の土手に埋めてあげました
そこには毎年
綺麗な野バラが咲くんです
今年はロッキーのお墓に
その野バラを飾ってあげようと思います