「無事に帰ってきました。」の巻、

　

始まりは点滴から
若い男の看護士さんがきて

僕の右手に「チクッとしますよ。」
「イ、イタッ」針が血管へうまく入らない

「すみません。もう一度お願いします。「えっ、」
でもやっぱりうまく行かない

「すみません。ちがう看護士を呼んできますので
ここをおさえていてください。」

彼はどこかへ走っていった
「不安だな、今日の内視鏡検査...」

　

　☆＊＊＊＊☆

僕は口を大きく開けて
医者が麻酔薬を喉へ「しゅっしゅっしゅ、」

「おえーっ」
「気持ち悪い...」それが続き..

喉の感覚がなくなってくると、
右腕の肩に近い場所に注射、

ベッドへ横になると
すぐに意識がなくなって...

気がついたらすべて終わっていた
「これなら胃カメラでものめそう」

そう思いました
でも まだ残る検査が二つ、

とにかく今回は
無事に生きて帰れました

　

出発の朝に。

　

ロッキーのお墓に
「行って来るね。」

覚悟を決めて
まるで捕まった光秀のような心境 ?

　☆＊＊＊＊☆

何があるか分からないし
昨日は..

身の回りのものを
できるだけ整理しようと

思ったけど
思っただけ、

結局そのまま
出発の朝が来た

　

　☆＊＊＊＊☆

問題は
今日 持って行く物..

ラジオ、CDプレイヤー、
歯ブラシ、薬、えーと それから

下着、パジャマに 携帯電話
そうだ 財布も持っていかないと..

そんな とても忙しい
朝です
　
　　

レターメンを聴きながら。

　

あんなに煩かった工事が
今日はお休みかな...

小鳥の声、静けさの中で
レターメンを聴いています

僕はレターメンの
心地よいハーモニーが好きで..

子守唄代わりに
聴きながらよく眠っています

　☆＊＊＊＊☆

ロッキーが居たときは
気を使ってイヤホーンで聴いていましたが

今は
音を出して聴いています

イヤホーンだと たまに
首に絡まったりしますから...

　

　☆＊＊＊＊☆

それにしても工事は
どうしたんだろう...

時間差攻撃で
安心させておいて突然くるのかな...?

明日から三日間は都合により
お休みします

ずーっとお休みにならないことを
祈りながら...

ごきげんよう..

　

また雨が降ってきました。

　

「ギーギー、ドンドン
ガシャン、パッシャーン、」

今日もお隣はにぎやかで
雨が降り出しても続いています

　☆＊＊＊＊☆

家の持ち主は
「うるさくてすみません」と

挨拶に来るでもなし
世の中と言うのは...

人の痛みなんて
分からない人ばかり..

　☆＊＊＊＊☆

　

下水道工事の時は本当に
ロッキーは可哀想で

家が揺れるたびに
泣きそうな顔をしていました

さすがに僕も限界だと
車に乗せて連れ出しましたが

仕事の走行距離は150キロ
やっぱりロッキーは参っていました

　☆＊＊＊＊☆

今は僕一人、
「ドンドン、ガシャーン、」を聞いています

「うるさいね、ロッキー、」
「・・・・・・・。」


　<上田市民の森公園にて>　2011.10

お隣の問題。

　

物置を壊して
大きな木を四本も切って、

お隣のリフォーム
今日はいよいよ内装工事が始まった

大きな音、やたら騒々しい..
あんな古い家、借りる人がいるのかな..

ロッキーが毎日行っていた庭は
すっかり変わってしまった

　☆＊＊＊＊☆

　

昨日はリウマチの医者へ
「いかがですか?」

「痛くて大変です。」
「そうですか、...」

薬を更に増やしてもらって
今日はすこし具合がいい..

いよいよ来週は
肺の検査入院...

　☆＊＊＊＊☆

気づかない幸せ、
出会わない大きな不幸、

万事塞翁が馬...
何が起こるかわかりません

今日を大切にしましょう


　

あの日のロッキー。<2011年10月>

誰かが寝ている
警戒するロッキー

旅でもしているのかな
大きな荷物を積んで..



「だれだ 君は?」
立ち止まるロッキー

そしてUターン
気弱なロッキー



　☆＊＊＊＊☆

この頃はまだ
自転車道へも行っていたし

散歩コースも
朝と午後は違っていた



ススキの逆光が
とてもきれいで

いつもこの道を
歩いていたっけ...



　☆＊＊＊＊☆

毎日、、
雨ばかり降っているけど

あの頃も、
こんなに降ったかな..?



雨の日は大変..
よく拭かないと手に炎症を起こすし

薬をつけさせない
無理につけようとすると噛み付く..



「君のために」が分からない..
・・「いやだ ワン。」

あの日のロッキー。<2010年10月>

この頃はまだ
僕は仕事をしていて

軽井沢へも
行っていたみたい

聖パウロ教会 前の店で写した
想い出の一枚..

　☆＊＊＊＊☆



ロッキーも
とっても元気で

リードをつけないで
走り回っていた頃



今思うと
僕もロッキーも

一番幸せだった頃、
・・・・・



　☆＊＊＊＊☆

出あった時
ブルブル震えていたロッキー

一目僕を見て
すぐに目をそらした



不安だったんだろうな..
かわいそうに..

家に来ても一週間、
「ワン」とも鳴かなくて



不思議な犬だな..と
思っていたら

鳴いたと思ったら急に威張りだし
僕はちょっと困った



僕が何か食べていると
いやな目でじっと見ていて

落としでもしたら
猛スピードですっ飛んできて

拾おうとする手を噛まれ
それは大変でした

　　
　　　　　　　　　「ゴメン....。」

今日も雨....。

　

梅雨みたいに
毎日雨..

そうなんです
ロッキーは、

雨が降っているのに、
いつもの場所へ行ってオシッコ、、

慌てて戻るのですが
びしょ濡れ、そして

ブルブルブルブル...
「ぅわっ、やめて...」

　☆＊＊＊＊☆

降り止まない雨...
今日も横の空家では、

雨の中で、
ゴトゴト、ドカドカやっている

切った木でも
片付けているのかな..

人生は色々、人も色々..

　

曇り空の下で。

　

三時、
いつもロッキーと

散歩へ行っていた
時間..

　☆＊＊＊＊☆

ロッキーが毎日行っていた
お隣の空き家は..

太い柿木が切られ
毎年咲いていたハナミヅキも切られ..



　☆＊＊＊＊☆

りホームして人に貸すらしい
昔住んでいたおじさんがたまに来て

片づけをしているけど
寂しくは無いのかな...?

☆＊＊＊＊☆

　

いつもの場所に
ロッキーは居ないけど

よくあそこで
窓の外を見ていたっけ

時のたつのは恐ろしいほど
早くてすべてを呑み込んでいく

あの日と何も変わらない午後
ただ そこにロッキーが居ないだけ

　☆＊＊＊＊☆

午前は高熱と関節の痛みで
ただ寝ているだけ

でも 午後になると
不思議と熱が下がってきて

起きられるから...
お相撲を見たり、パソコンをしたり..

PS.
ブログ、
お休みが多くてすみません

　

そんな時代がありました。<銭湯。>

　

２０才、
アパート暮らしをしていた頃、

たまには一番風呂へ入ろうと
午後４時、銭湯へ行くと

もう一人入っていました
服を脱いで中へ入ると

体を洗っていたその人は
全身刺青でした、

「ぅわっ。」

　☆＊＊＊＊☆

１９才の頃、
豊橋の会社の寮で

友達と二人、暮らしていました
風呂が無いので

閉まる10時ちょっと前に行くと
体を洗って湯船につかったころ

いつも電気を消される
それでも僕らは慣れているから慌てない

風呂の帰りはご夫婦でやっている
ラーメン屋へ

ラーメンを食べて
日本酒を一本だけ頼み

二人で飲みました
どうしたかな あの店....

　　

僕の一日。<9.9>

今日は遠くの大きい病院へ
検査入院の説明を聞きに行きました

入り口で迎えてくれたのは
ちょっと汚れた犬..



「ロッキー。」と呼んで
手を出したら

舌を出して答えてくれた
でもちょっと怖い...

　☆＊＊＊＊☆



スーパーの不二家のコーナー
ペコちゃんが笑っていた

「おいしそうだけど...高いから、」
「ごめんね。」

　☆＊＊＊＊☆



銀行へ行くと
なにやらボードがあって

面白そうなので
写していると

行員さんが笑った
なので僕も笑った

　

ある雨の朝に。

　

五時 雨が降り出した
天気予報を見ていたら

雨雲が近づいていて
でも本当に降るのかな..

と、疑っていたら
・・降りだした

　☆＊＊＊＊☆

人は孤独と背中合わせで
生きているというけど

一番そばにいて欲しい人と
暮らしていても

どこか寂しく
人恋しい..

でもそれは
小学校時代のクラスの

あどけなく笑う
あの日の仲間だったり...
　
　☆＊＊＊＊☆

時はすべてを飲み込んでいく
失いたくない大切なもの..

今日を大切にしよう
そう思う 雨の朝でした

　
　

「茄子のからし漬。」の巻。

　

病院で「先生、肺の影は消えてますか?」
「消えているどころか、大きくなっていますよ。」

「これがガンだと このままにしていたら　
一年は生きられませんよ。」

強い衝撃を受ける
やっぱり決断して

二泊三日、全身麻酔の内視鏡の検査を、
やらないとダメかな...

☆＊＊＊＊☆

そして昨日、
諸角先生が数年前に

肺がんの手術をされたので
その話を聞こうと家を訪ねました

お茶を飲みながら先生と話をしていると
奥さんが茄子のからし漬けを出してきて

「食べる」と聞くので
僕は「食べたくないです。」と答えると 「でも、ひとつ食べてみて」

「おいしいから..」と繰り返していると
突然、諸角先生が「いらないって言っているじゃないか。」

二人とも僕のために言ってくれていると思うと
突然 涙があふれ出てきました

すると奥さんも涙ぐんで
「泣きたいときは泣けばいいんだよ。」

　☆＊＊＊＊☆

帰り際に諸角先生が
「おまえは いい奴だ。」、

「一日も早く検査して電話をくれ。」
「はい。」「先生もお元気で」

　　

あの日のロッキー。<2010年9月>

自転車道で
カラスとであったロッキー

「なんだあいつ」
「まっ黒で 目つきが悪い」

前に進めなくて
困っているロッキー...



万歩計をつけて
元気よく歩くロッキー

足が短いぶん
歩数が３倍..?



　☆＊＊＊＊☆

「知らぬが仏、」
どちらが幸せかな...

人生、
辛いことばかり



でも歩いていく
人って悲しいね

あの日のロッキー。<2014年9月>

夏から秋へ
少しづつ季節が変わる

暑い夏が終わり
ホッとするロッキー ?



どこから見てもネコ...?
でも ロッキーが追わないから犬...?

☆＊＊＊＊☆

日暮れの散歩道
出発は五時半、

ただ お相撲が始まると
ロッキーとちょっともめる...



　☆＊＊＊＊☆

この翌年、11月27日
ロッキーは旅立っていった

もう
帰ることの無い旅に