中学二年の冬、
友達と二人で東京へ家出をしました
何時間も夜汽車に揺られて
やっと上野に着くとまだ11時半、、
とりあえず歩こうと大きな荷物をつるして
上野公園の塀に沿って歩いていると
後ろから自転車を押した
おまわりさんがついてきたんです
「ヤバイ、急ごう」と
友達と僕は急いだんですが
おまわりさんは
もっと急いで近づいてきました
「止まりなさい。」
そしてそのまま交番へ連れて行かれ
しばらくして パトカーがやってくると
それに乗せられて上野警察署へ、
☆****☆
一人、一人別の取調室へ入れられ
お互いに黙っていようと決めていたので
黙秘を続けていると
「向こうはもうどんどん話しているから
君だけ罪が重くなるよ。」と言われて
「じゃ、話します。」
後で友達に聞いたら
彼は何も話していなかった
☆****☆
学校へ戻ると家出はみんなに知られていて
大騒ぎになっていました
彼と僕はクラスが違い
僕の担任は優しかった
「今度のことをどう思っているんだ。」
「心配をかけて深く反省しています。」
「二度とするなよ。」
「はい。すみませんでした。」で終わったが
彼の担任は恐ろしい教師で
「自分のしたことをどう思っているんだ。」
「いい勉強になりました。」
なんて言っちゃうから
「バカ野郎!!」
「ボカーン!!」
殴られて
壁まですっ飛んだと言っていました
☆****☆
それからです
その教師の車がよくパンクするようになったのは
「変だな、前輪と後輪、またパンクだよ。」
僕は肩が揺れるのをじっとこらえていました