駆け出し在宅ワーカー母の日記
Long Road
そして、ひと粒のひかり
『そして、ひと粒のひかり』のDVDを観ました。
一言で言うと、衝撃的な作品でした。
そしてまず言いたいのは、主人公のマリアを演じた
カタリーナ・サンディノ・モレノが素晴らしい!!!
新人女優とは思えぬ演技力で、
観る者を魅了してしまいます。
物語の舞台は、コロンビアの田舎町。
主人公の17歳のマリアは、5人家族の稼ぎ頭として
バラ農園で刺抜きの仕事をしています。
なんの楽しみもない、単調な生活から抜け出したいけれど、
自分が何を夢見ているのかさえ分からないマリア。
ある日マリアは、バラ農園の仕事を辞めてしまいます。
そのことを母親や姉に責められ、次の職探しをしているときに、
パーティーで知り合ったフランクリンに「ミュール」
(=麻薬を胃の中に収めて密輸する運び屋)の仕事を
紹介されます。
危険と知りながらも、
高額な報酬と、自分が生まれ育った町以外の世界に
惹かれた彼女は、迷った末にその仕事を請け負い、
62粒の麻薬を飲み込みNYへ……。
彼女のお腹の中に入っていたのは、
62粒の麻薬ではありませんでした。
1粒の小さな命も……。
なんか、ドキュメンタリー作品を観ているようで、
非常にドキドキハラハラしました。
とくにマリアがNYに到着し、
空港職員に呼び止められるシーンは、
手に汗を握っちゃいました。
ヘタなパニックモノなんかを見るよりドッキドキです。
親指大のゴム袋に入った麻薬をひとつひとつ飲み込む
シーンは、観ているだけでツラくなってしまいます。
税関などで見つかれば逮捕、
胃の中でゴム袋が破れてしまえば死が待っている。
それでもこの危険な「ミュール」という仕事を請け負う
女性たちがいるなんて、信じ難いです。
けれども、実際にいるんですよね。
南米社会は、私が思っている以上に
窮しているのだと思いました。
たとえ危険と隣合せでも、マリアのように
自分や家族が食べていくために、
「ミュール」の仕事を選ばなくてはならない
女性たちのことを思うと、胸が締め付けられます。
マリアの気持ちも考えずに、
お金の文句ばかりの母親や姉に
とっても腹が立ちました。
まだ17歳なのに、家族を養わなければならない
重圧を負うマリアの気持ちを考えると、
「ミュール」を請け負ってしまうのもムリないのかも……。
ホントに衝撃的で、胸が締め付けられる作品でしたが、
エンディングのマリアに少し救われた気がしました。
そして、ひと粒のひかり
日活
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イン・ハー・シューズ
『イン・ハー・シューズ』のDVDを観ました。
主人公のマギー(キャメロン・ディアス)は、
ルックスだけしか誇れるものしかなく、
職も住まいも失い、
姉のローズの所へ転がり込みます。
姉のローズ(トニ・コレット)はマギーとは正反対で、
ルックスは至ってフツーだけれども、
弁護士としてバリバリ働くシッカリ者です。
ローズは、いい加減な生活を送るマギーにイライラし、
ある日大爆発。
姉にキツいことを言われ、
頭にきたマギーは、ローズにヒドい仕打ちをし、
大ショックを受けたローズは、マギーを追い出します。
お金も行く当てもないマギーは、
ずっと音信不通だった祖母のいるフロリダへ行き、
そこで本当の自分と出会い……というストーリーです。
最初、ホントにいい加減なマギーに、
観ている私もイライラしましたが、
実はマギーもそんな自分に嫌気がさしていることや、
マギーがそうなってしまったのは、
小さい頃の家庭環境が影響していることが
分かるにつれ、だんだんと可哀相に……。
フロリダで、自分でも人の役に立つことができると
マギーは知るんですけれども、
その辺りからのマギーの表情が、
ホントに生き生きと輝いています。
キャメロン・ディアスの笑顔、最高!!!
(ついでにスタイルも最高!!!)
この作品を観て、きょうだいや家族について
考えさせられました。
どんなに迷惑をかけられたり、深く心を傷つけられても、
心の底から妹を憎むことはできないローズの姿は、
家族の愛や絆はとても深く、永遠なのだと
物語っている気がしました。
思った以上に、ジワジワと胸に沁みる1本でした。
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