このブログでも何度も触れた事のあるトン族、苗族等の少数民族の住む村にある唐臼も次第に消えて無くなりつつあるようです。今年の7月に5年ぶり何度も通った事のある貴州省の某トン族の村を訪れて来ましたが、唐臼は殆ど見かけませんでした。村で唯一残って居た踏み臼は築300年経つと云う古民家の中に展示物として展示したあった物のみでした。
8年程前に初めてその村を訪れた際には至る所で唐臼(踏み臼)があり、実際に踏み臼が使われているのを見る事も出来たのですが、今回は全く踏み臼は見かける事が出来ませんでした。5.6年前前までは他の村でも踏み臼を良く見かけたのですが今となっては余程奥地に入らないと唐臼は見る事は出来ないと思われます。
「舌尖上的中国」と云うドキュメンタリー番組の第1季7集の中にも、貴州省に住む少数民族壮族の村の踏み臼が出てきますが、山から採取して来た木の葉を、この踏み臼で踏みつぶし汁を絞ると云う様な場面で踏み臼が使われていました。以前このブログでも触れた様にある村では、この踏み臼で唐辛子を粉状に加工するために使われていました。また、場所により唐臼で糯も搗かれた様です。この踏み臼の用途はイロイロで場所に拠り、日本で云えばすり鉢の様な使われ方もしてた様です。
中国語では、碓臼(dui jiu)、搗臼(dao jiu)などと云う様です。
築300年経つと云う古民家に展示してあった唐臼。