中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

中国のスタバの珈琲は一杯27元で世界一高い

2013年10月21日 | 中国事情

10月14日付の人民網(電子版)・10月18日付経済参考網(電子版)10月20日の中国中央テレビ等で中国の北京のスターバックスの珈琲が、アメリカのシカゴ、イギリスのロンドン、インドのムンバイ等の同じスターバックスの珈琲と比べて高いと批判する記事を相次いで掲載して、スターバックスが中国で高利益を上げていると報道しています。
(注:中国中央TVの番組の内容は文字に起こして新聞に掲載されていますが、中国では中央テレビの調査報道の内容が文字が起こされネット等に掲載されることが良くあります。)

これらの報道によれば、北京のスターバックスで売られている珈琲類は全て20元以上で、アメリカン(中国語で美式珈琲)は、22元、ラテが27元、モカは30元との事です。(注:全て普通サイズ)同じサイズのスターバックスのラテが、アメリカのシカゴ(スターバックスの発祥地との事)では、約20元、イギリスのロンドンでは、約24元で売られているそうです。アメリカはシカゴの一杯20元は、ホワイトカラーの一ヶ月平均の収入約3000ドルの千分の一程度なので、スタバの一杯の珈琲は贅沢品ではなくシカゴ市民にとっては高くはないとしています。また、イギリスロンドンで売られているスタバの一杯のラテは、シカゴより高いものの中国よりは安く一杯約24元だそうです。この値段もロンドン市民の平均収入の千分の一程度との事です。

中国中央TVは、去年の10月にスターバックスが新たに店舗展開したインドのムンバイでも取材しており、それに拠ればムンバイの一杯のラテは消費税等も入れて人民元換算で、約15元との事です。なんでも中国中央TVの報道によれば、地元インド資本の珈琲店の珈琲は一杯5.60ルピーで、スタバの珈琲の3分の一以下なので、スタバを利用する人は未だ限られているそうです。残念ながら日本のスターバックスとの値段の比較はされていませんが、アメリカ、イギリスと比べ北京のスターバックの珈琲の値段が一番高いとの事です。

また、これらの報道の中で一杯27元で中国で売られているラテのおおよその原価も計算しており、それに拠れば、珈琲の豆代、牛乳代、紙コップ代、ふた代等も入れても5元程度だろうとしています。また、中国ではスターバックスの店長の給料は5000元程度、バリスタ(珈琲師)でも中国では月収が3000元から4000元程度で、4000元を超える人はまれではないかと報道しています。中国人の平均収入や人件費、原価等を勘案すると一杯10元程度が適正な価格ではないかとも報じています。

一概に比較は出来ないと思いますが、マクドナルドやケンタッキー等の珈琲は一杯9元程度で売られていますし、中国系資本ファストフード店の珈琲も一杯8元程度です。

10月14日付「人民網」(電子版)に拠れば、珈琲ばかりではなくスターバックスで売られているマグカップも中国では一個100元位で売られており、これはアメリカで売 られているマグカップの値段約67元と比べても高いとも報じています。尚、そのアメリカのスターバックスで売られているマグカップも中国製の事です。

現在中国全土には、スターバックスは1000店舗在るとの事ですが、2015年度までには1500店舗にする計画との事です。また、スターバックスはアメリカ地区、欧州中東アフリカ地区、中国アジア地区の三区域に分かれているそうですが、その地域の収益率はそれぞれ、21.1%、1.9%、32%で中国を含むアジア地区の利益率が一番高く、中でも中国での稼ぎが特に大きいと思われると推測しています。

貴州省内にはスターバックスは未だありません。貴州省には、ケンタッキーはありますが、マクドナルドもありません。雲南省昆明には2011年5月に第一号店が開店したそうです。その後昆明市内のスターバックスは順調に増え続け、現在では10店舗になったそうです。また、去年のことですが中国人の知人から昆明のスターバックスの売り上げは中国でも上位に位置するとも聞いた事もあります。

実は私も最近は昆明に立ち寄った際には、スターバックを利用する事が多いです。と云うより必ずのようにスターバックスによります。以前は昆明市内にも台湾資本の真鍋珈琲館があったのですが、それが店じまいをして、立ち寄る喫茶店が無くなり困っていた所、ちょうどスターバックスが昆明市内にも店を出したので、顔を出すようになりました。もっとも私がスターバックスで飲む珈琲は、ラテでもモカでもアメリカンでも無く、一番安い一杯17元の新鮮調制珈琲と云うブレンド珈琲ですが、、、、。

昆明の私が立ち寄るスターバックスは、今の所それ程人も多くはなく、満席になると言うような事も無いので、それで店内も静かなので結構気に入っています。値段も他の昆明市内の喫茶店などより安い上、味も日本のスターバックスと同じようで17元なら割安なので昆明に行く時は良く通っています。

私が今滞在中の大理鎮にもたくさんの珈琲店がありますが、雲南省は雲南珈琲の産地としても有名なのに、スターバックスで売られている珈琲だけではなく一杯の珈琲の値段は中国ではとても高いと感じます。私が時々立ち寄る大理古城内に在る食堂の珈琲も以前は一杯10元でしたが、最近12元に値上がりしました。大理古城は外部からの旅行客が多い事もあり、多くの旅行客が利用するような店は一般に物価は高いのですが、一杯の珈琲の値段は20元から25元程度の店が多いようです。実のところ中国で珈琲を飲んでも、私は美味しいと感じたことは、ほとんどありませんで、中国の珈琲は高い上、不味いと思いながらも他に飲む物も特に無いので、高くて不味い珈琲を仕方なく飲んでいます。

今回の中国の幾つかのメディアによるスターバックス批判、スタバ叩きを受け、スターバックスの珈琲を初め、大理古城の珈琲も値下がりすれば良いがと仄かな期待をしています。

 

 

 

 



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