中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

大学生は史上最高の就職難に

2013年05月24日 | 中国の大学

中国の大学卒業者の数は2009年に600万人の大台(注:2009年度は611万人)を超えてからも増加し続けて2010年630万、2011年660万、2012年680万、そして今年は700万人にあと一歩の699万人が大学を卒業するとの事です。(注:「人民日報」等の電子版に拠る)

史上最高の数の大学生が社会人となる今年は大学生にとっては、今までに無く就職するのが難しい年になるだろうと「新京報」「中国青年报」「中国中央TV」等、数多くのメディアが報じています。 

今年大卒の人達の就職が厳しくなる原因としては、今年大学を卒業する人の数が699万人と史上最高になる事、中国の経済が芳しくない中で幾つかの分野で企業が採用を控えている事などがあげられているようです。

また5月13日付の「新京報」に拠れば、ここ数年第三次産業や民間企業がGDP全体に占める割合が低下する中で、企業が提供する雇用の数は減り続けているとの事です。また、「中国中央TV」等の報道に拠れば、教育部が、500社の企業を調査した所(今年2月初めの時点)、これら500の企業は昨年に比べ約15%採用を減らす予定と答えたとの事です。

このように企業が雇用の数を減らす中で、史上最高の数の大学生が世に出るので、今年は例年に無く就職難の年になると多くのメディアが予想しているようです。就職内定率も、4月19日の時点で、北京28.24%、上海29%、広東47%との事で、この数字も例年に比べ低いとの事。(注:中国中央TVの番組「新聞1+1」に拠る)

4月19日の中国中央TVの番組「新聞1+1」の中では4月19日時点で北京の内定率28.24%と報道されましたが、その後「新京报讯」に拠れば5月1日時点では,北京の大卒者の就職内定率(签约率)は33.6%,になったそうです。

四川省は大学本科生の就職内定率が56.20%との事(注:5月23日時点)で平均よりもかなり高いようですが、「重慶晨報」等の電子版が5月24日報道した所に拠れば全国平均では、大学本科生の内定率は35%、大学院生:修士が26%との事。

 河北大学のある修士生は「履歴書を既に200社宛に送付したが、今迄1社からも反応がない、また幾つか公務員試験も受けたが全部不合格だった」と述べているとの事。また江西師範大学のある大学生によれば、「私は何十回となく就職フェアや就職説明会に参加して、110もの履歴書を提出したが、面接や筆記試験にこぎつけたのは10回も行かない」と答えたそうです。

 中国青年报電子版では、ある専門家の話として「月額2400元であれば、今年のような就職難が予想される状況下では甘んじて就職すべきだ、失業者となりたくなければ先ず就職した方がよい」とアドバイスしているとの事。

私にも何人か今年大学を卒業する中国の大学生の知り合いがいますが、既に就職が決まった人はやはり左程多くはありません。既に卒業後の進路が決まった学生の 就職先は、中国政府が海外で運営している孔子学院に先生として赴任する人、高校の先生、海外留学、大学院進学などですが、必ずしも第一希望ではないと云う 学生も多いようです。また、未だ仕事が見つからず「就活」の最中という学生も多いですが、良い知らせが来ることを待っている所です。




 



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