中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

中国では年収12万元は高所得者?

2016年10月26日 | 中国事情

中国のメディアは、ここ数日年収12万元を巡る話題が多く報道されています。きっかけとなったのは、中国当局が年収12万元の所得者に対して増税をすると云う噂がネット上で流れ、人民日報等の官製メディアが、年収12万元の所得者に増税すると云うのは噂にしか過ぎない、デマであると否定して、一先ず騒ぎは収まりました。

しかし、年収12万元を巡る興味深い話題がネット上に溢れています。例えば、北京、上海、広東省深圳等の所謂一線級の都市では、高層マンションの価格は500万元もするので、年収12万元の人にとっては、その価格は年収50年分に当たるとの事。また、捜狐網(電子版)には、年収12万元では、一年間飲まず、食わずでもトイレも買えないと云う興味深い記事を掲載しています。それに拠れば、北京市では、平方メートル5万元を超えたとの事(注:中国では住宅価格は一平方メートルで表示、計算する)ですので、年収12万元の人が買えるのはたった2・3平方メートルとの事です。また、深圳は1平方メートル49970元、上海は1平方メートル約46700元との事ですので、それぞれ3平方メートル程の広さしか買う事が出来ないとの事です。南京、広州、天津、杭州等の都市では、12万元あれば5平方メートルから10平方メートルの広さを買う事が出来るとの事です。一般にトイレの広さはこれらの都市では5平方メートルから10平方メートルとの事。

また、温州網(電子版)では、温州市では、年収12万元の人は消費水準からして中流階層に属するのではないかと報じています、そして温州市では、金融関係の人の年収が一番高く年収15万元、次いで、衛生社会工作関係が約11万元、第三位がITソフト開発等の職業で約10万元、第四位は公共管理。社会保障関係で約9・4万元との事。尚、教育関係は年収約9万元との事です。

中国では地域に拠って違うものの、一般に、年収12万元を超えると高所得者と呼ばれる様ですが、ここ数年の不動産価格の高騰で、はたして、年収12万元は高所得者と云えるかという疑問も出て来ているようです。中国では、所得税は最低4%、最高46%迄8段階に分かれる様ですが、年収12万元はその内の4段階に相当するとの事。

私が今滞在中の大理は他所の省から移住するお金持ちも多いので12万元は到底高所得者とは云えない様に思います。ドイツ、アメリカ、日本等の高級車が目に付きますが、その多くは他所の省のナンバーも多いです、輸入車は最低でも30万元はする上、どう見ても60万元、70万元はすると思える様な輸入車が目立ちます。また、大理の新築マンションも1平方メートル一万元は超えているそうですので、年収12万元では10平方メートルの広さしか買うことが出来ません。また、不動産屋を興味本位で覗くと、無論広さや建築年数に拠りますが、100万元から200万元の価格帯が多く、100万元以下は少ない様です。



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