●新潟食料農業大学で発見
新潟県北部の下越地方に位置する城下町だった新発田市を中心とする新発田地域の振興策を考えるに、若者から地元で働いて住み続けてもらうために当事者から話を聴くことから進めようと思い立ったのが「座談会」の開催。この地域内で別々に学んだり活動している人達を関連付けて、すなわち社会経済の関係性を振動させて、地域の活性化につなげたいという思惑から「新発田地域ふるわせ座談会」と称して始めた。
就活適齢期の若者からが一番有意な話が聞けると考えて、地域内を見渡すと、胎内市の「新潟食料農業大学」が目に留まる。2018年開設の単科大学で、食料産業学科の下で、農業生産を学ぶ「アグリコース」、食の経済・経営・販売を学ぶ「ビジネスコース」、食品の機能・加工・開発を学ぶ「フードコース」が設けられた入学定員180名の大学だ。
昭和時代に各種専門学校を展開して新潟県の高校生の進路を専門学校へ大きく集めた新潟総合学園による設置らしく、食料を産業としての儲けにつなげることのできる人材の育成が滲むコース編成だ。広い農地を有し、伝統的な食品産業も根付く新発田地域において、新たな食料産業の展開の要になるような人材は、卒業後も是非ともこの地に留まってもらいたい。正に座談会のターゲットとして垂涎の的なのだ。
理系の学校らしく授業や実習が大変詰まっているようで、座談会のための学生の参集調整は結構大変だった。忙しい中の合間を縫って当初6人の予定だったところ4人が集まってくれた。
フードコース2年の男子Rさんは、山形県出身で、大学が推奨する実践的なサークル活動の一つの「6次産業化クラブ」の代表ということで明朗快活だ。大学周辺の農家が細々と伝承してきた枝豆の類「ろくすけ豆」に注目して栽培に関わり、福祉事業所との農福連携により商品開発を進めているという。屈託のないバイタリティー溢れる頼もしい若者だ。
同じくフードコース2年の女子Hさんは、埼玉県出身で、6次産業化クラブのメンバー。食品に関する微生物に興味があり、食品会社でヨーグルトの開発に関わりたいなどと朧げに考えているという。新発田地域には阿賀野市において酪農と乳製品加工販売で業績を上げている有名企業がある土地柄でもあり、この地域に関わり続けて欲しいものだ。
アグリコース2年生の女子Yさんは、新潟県津南町出身で、より良い作物づくりに関心を持ち、作目を尋ねると、オープンキャンパスの展示圃場でジャガイモ、サツマイモ、豆、ヘチマ、オクラ、バシルなどと止め処なく取り組んでいる例が挙がる熱心さだ。研究に興味があるというので新潟県の農業総合研究所などを視野に入れて欲しいものだ。
アグリコース2年生の女子Oさんは、福島県出身で、実習で圃場を借りて砂地改良などに取り組んでいるという。元々農家では無かったが農業が知りたくなって進学したようで、関心の作目はと聞くとコーヒーの栽培に関われないかと言う。非農家だからこそ素直に専門的知見を得て真新しい事が生み出せるかもしれない。
実業系専門大学の学生さんらしく、履修内容もさることながらサークル活動においてかなり実践的でビジネスに近い取組をしていることに驚いた。農業大県といわれる新潟県の中でも農業の盛んなこの新発田地域において、地域の産業の即戦力となりうる人材が、4学年で700人規模で育っているのだ。
特に注目すべきは、本日集まった4人のうち3人が県外から、残る1人も地域外からの入学者であり、聞けば、学生の中には県外出身者が多いという。農業系の専門大学ということで、就職する先や地域についての意向がある程度決まっているのではと思いきや、目の前の面々は2年生段階では全く固まっていないというし、学友にも非農家などで先行きが定まっていない者が大勢だという。
特に6次産業化クラブという活動では、農福連携で学生ながらに商品化を目指しているなどと聞いて大変頼もしく思えた。
わざわざ県外から修学に来て出口も紐づいていない若者が大勢在籍していて、新発田地域に豊富な農地を活かした稼ぎに繋がる実践的な知見やスキルを磨いているのだ。彼らをこの地域から逃したくはない。
新発田地域振興局としては、ビジネスとして成り立つための支援に繋がる管内の関係者との連携構築に関わるなどして、県外からの学生達も新発田地域に残ってもらえる環境づくりに寄与したいとの意識を強くした。
(「新発田地域ふるわせ座談会15・「新潟食料農業大学で発見」」終わります。「新発田地域ふるわせ座談会16・「職能短期大学は即戦力育成」(その1)」に続きます。)
フードコース2年の男子Rさんは、山形県出身で、大学が推奨する実践的なサークル活動の一つの「6次産業化クラブ」の代表ということで明朗快活だ。大学周辺の農家が細々と伝承してきた枝豆の類「ろくすけ豆」に注目して栽培に関わり、福祉事業所との農福連携により商品開発を進めているという。屈託のないバイタリティー溢れる頼もしい若者だ。
同じくフードコース2年の女子Hさんは、埼玉県出身で、6次産業化クラブのメンバー。食品に関する微生物に興味があり、食品会社でヨーグルトの開発に関わりたいなどと朧げに考えているという。新発田地域には阿賀野市において酪農と乳製品加工販売で業績を上げている有名企業がある土地柄でもあり、この地域に関わり続けて欲しいものだ。
アグリコース2年生の女子Yさんは、新潟県津南町出身で、より良い作物づくりに関心を持ち、作目を尋ねると、オープンキャンパスの展示圃場でジャガイモ、サツマイモ、豆、ヘチマ、オクラ、バシルなどと止め処なく取り組んでいる例が挙がる熱心さだ。研究に興味があるというので新潟県の農業総合研究所などを視野に入れて欲しいものだ。
アグリコース2年生の女子Oさんは、福島県出身で、実習で圃場を借りて砂地改良などに取り組んでいるという。元々農家では無かったが農業が知りたくなって進学したようで、関心の作目はと聞くとコーヒーの栽培に関われないかと言う。非農家だからこそ素直に専門的知見を得て真新しい事が生み出せるかもしれない。
実業系専門大学の学生さんらしく、履修内容もさることながらサークル活動においてかなり実践的でビジネスに近い取組をしていることに驚いた。農業大県といわれる新潟県の中でも農業の盛んなこの新発田地域において、地域の産業の即戦力となりうる人材が、4学年で700人規模で育っているのだ。
特に注目すべきは、本日集まった4人のうち3人が県外から、残る1人も地域外からの入学者であり、聞けば、学生の中には県外出身者が多いという。農業系の専門大学ということで、就職する先や地域についての意向がある程度決まっているのではと思いきや、目の前の面々は2年生段階では全く固まっていないというし、学友にも非農家などで先行きが定まっていない者が大勢だという。
特に6次産業化クラブという活動では、農福連携で学生ながらに商品化を目指しているなどと聞いて大変頼もしく思えた。
わざわざ県外から修学に来て出口も紐づいていない若者が大勢在籍していて、新発田地域に豊富な農地を活かした稼ぎに繋がる実践的な知見やスキルを磨いているのだ。彼らをこの地域から逃したくはない。
新発田地域振興局としては、ビジネスとして成り立つための支援に繋がる管内の関係者との連携構築に関わるなどして、県外からの学生達も新発田地域に残ってもらえる環境づくりに寄与したいとの意識を強くした。
(「新発田地域ふるわせ座談会15・「新潟食料農業大学で発見」」終わります。「新発田地域ふるわせ座談会16・「職能短期大学は即戦力育成」(その1)」に続きます。)
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