黒田晴美の子育てとコーチングと「わたし」

神戸でコーチをしている黒田晴美です。子育て中のママや夢に向かって一歩踏み出したい方のサポートをしています。

100点なんてありえない。だけど・・・

2009年12月16日 | はるの成長日記
今日のYahooニュースでこんなものがありました。

学校に不満。親が迷惑料要求
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091216-00000039-san-soci


我が家は今年から、子どもを育てるために、
保育園、小学校、学童保育と3箇所にお世話になっています。

ちょうど今の時期、来年度からの保育園の申し込みや、学童保育申し込みの時期とも重なり、
我が子の来年度からの居場所について色々と思いめぐらせてらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

校区が決まっている小学校はともかく、
保育園や学童保育は、定員があって希望通りに入れると限らないながらも、
親の想いを多少は反映させることができます。
色々な条件を照らし合わせ、少しでもいいところに・・・と考えてしまいますよね。


私も去年はそうでしたから、
その気持ちはよーくわかります。


さて、1年の3分の2が過ぎて。
振り返ってみると、花が0歳の頃から過ごしてきた、
保育園オンリーの生活のサイクルが新しくなると、
それなりに色々あったなぁと思います。

小学校は働くお母さんのことだけを考えてくれるわけではないし、
学童保育でも、新しいコミュニティーに飛び込んでいくことになりました。

100点か、というと正直そうではありません。
私も、小学校も、学童も。

花が7年通った保育園も100点というわけでもありません。
だけど、何かあったらその都度お互いの想いを伝え、理解しようとし、
協力できるところは協力しあい、今の関係が築けてきたと思います。
100点ではないけれど、100点に近づける努力がお互いに必要ではないでしょうか。

学校に対して「不満」というのもどうなのでしょう?
「要望」でも「意見」でもなく、「不満」?
すみません、コーチなのでこのあたりの言葉には敏感になります。

「不満」の反対後は「満足」だとおもうのだけれど、
学校って誰かを「満足」させるための場所でしたっけ?

そんなことを思っていたら、こんな記事もみつけました。
強烈です・・・。

モンスターペアレント実態赤裸々 無理難題と理不尽全18例掲載http://www.j-cast.com/2008/04/12018756.html


先日のインフルエンザの予防接種の記事でも書きましたが、
相手に変わることを求めるばかりの世の中でいいのか、
何か世の中の価値観がとんでもない所にいってしまいそうな気がしています。
これもこの10年くらいのことらしいですが。
保育園で学級崩壊?といわれた世代が、今中学生になっています。

こんな世の中だからこそ、
コーチングをはじめとするコミュニケーションスキルって
家庭にも学校にも必要だと思うのです。

そのために、日々行動しています。

できることからコツコツと。
微力は無力ではない。
(↑どちらも人の受け売りですが・笑)

こどもゴゴロだって複雑だ・・・

2009年12月16日 | はるの子育てコーチング日記
週末、私が出かけている間に、
子どもたちはパパにアイスクリームを買ってもらったようです。

私が帰宅するなり、
「アイス、ママに分けてあげるね♪一緒に食べようね」
と風がいってくれたので、
自分の大好きなものも、他の人に分けてあげようだなんて、
優しい気持ちが育ってくれているな~と嬉しく思っていました
最近の風くん、「人にやさしくする」というようなことが増えていたのです。


その日は、結局食べるタイミングを逃してしまったのですが、
次の日、保育園から帰ってきたときにも、
「ママ!一緒にアイスたべよう!」
とちゃーんと覚えていて楽しみにしているようでした。


ここへきて、風が
「花ちゃん、何か知らないけどいらないっていうから」
とポロリともらした一言で、新事実発覚
風のものだと思っていたそのアイス、
実は花が「いらない」といって余ってしまい、
じゃあママが帰ってきたら、ママにあげようということになったものだというのです。

それじゃあ、風くんのをママに分けてあげるっていうのと意味が違うやん

「ママは風くんが自分の大好きなアイスを、ママに分けてあげようって思う
その気持ちが嬉しかったのに、そんなん違うやん。
自分の分も食べておいて、花ちゃんがママにあげるっていう分も欲しいなんて、
ただの欲張りやし、嘘つきやん!」

すると、みるみるうちに風の顔が歪み、泣き出してしまいました

「もうママはアイス食べないから、冷蔵庫に入れてきて!」
というと、キッチンのほうへ行きましたが、
アイスを冷蔵庫にしまうと、そのままキッチンでお山座りをして、
両手で顔を覆っておいおい泣いています

その泣き方に、アイスが食べられないだけでそんなに悲しいのか!
と半ばあきれていました

花は、ため息をつきながら
「もう、ママ、風くん可愛そうやん。一緒にアイスぐらい食べさせてあげたらいいやん」
と大人な?意見・・・。


少し落ち着いた頃を見計らって、風をお膝に呼びました。

「風くん、どうしてそんなに泣いているの?」
「ママに怒られたから・・・」
「じゃあ、どうしてママが怒ったかわかってる?」
「風くんがママと一緒にアイス食べたいっていったから・・・」
「別にアイス食べるのはいいねんで?だけど、本当は花ちゃんのアイスやって
風くんいわんかったやん。自分の分を食べたのに、人の分も自分の物って欲張りじゃない?」
それでも風はうなづきません。
視線もあいません。
何か、噛み合わないものを感じていました。

「そんなに泣くほど、アイス食べたかったん?」
うなづく風。
「ママに怒られたのか怖かったん?」
あれ?微妙な反応。
「悲しかったん?」
うなづく風。

ん?

「風くん、ママとアイス食べたかった・・・。けど、ママがダメっていった・・・」

ん?

“アイスが”食べたかった?
“ママと”食べたかった?

「風くん、もしかして、“ママと”一緒に食べたかったの?
 それをママが『風くんとは食べない!』っていったのが悲しかったの?」
といったとたん、また風の目からは大粒の涙が・・・


ガーン・・・
そっか、そうだったのか。
あのキッチンでの号泣ぶりは、
アイスが食べられなかったからではなくって、
ママに拒絶された悲しさ
自分の気持ちが伝わらないもどかしさ
わかってもらえない悔しさだったんだ

「ごめん、風!ママ、風くんの気持ち分かってなかったね」
風は私にしがみついてオイオイ泣いていました。

そうとなったら話は別です。
「風くん、ママと一緒にアイスたべよっか!」
というと、嬉しそうにアイスとふたり分のスプーンを持ってきてくれました。
そして、いそいそと私のお膝の上にのぼって、
「風くんと、ママで一緒に食べようね♪」
とさっき泣いたカラスが・・・状態で、満面の笑みをみせてくれました。


コーチとしても「傾聴」、
相手が本当に思っていることは何かを聴きとることの大切さを
改めて痛感しました。

もちろんアイスを食べたいという気持ちもあったのでしょうが、
1個のカップアイスを一人占めするのではなく、
“ママと”食べたい。

それは、冷凍庫をアイスで一杯にして、
いつでも好きなだけ食べてもいいよ、といっても得られないものなのでしょう。

ちいさな、
だけど確かな幸せ。


忙しくしている毎日ですが、
こんなささいな子どものサインを見逃さず、
短くても良質な時間を子どもたちと過ごしていきたいと思いました。