嵐ファン・大人のひとりごと

嵐大好き人間の独りごと&嵐の楽曲から妄想したショートストーリー

妄想ドラマ 『Dive into the future』 (7)

2009年07月13日 | 妄想ドラマ『Dive into the furture』
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       妄想ドラマ 『Dive into the future』 (7)



7月の森は緑が深く、鳥のさえずりがのどかだった。

5人は周りに神経を張り巡らしながら、なるべく音を立てないよう慎重に進んだ。

研究所が出来る前に使われていた登山道に入れば、危険は少なくなる。

最新のロボットでも警備用なので、山登りは得意ではないらしい。


みんな緊張で喉が渇いたけれど、誰も立ち止まらなかった。

「そこの岩かげで交代で水を飲もう。翔、方向はあってる?」

智に言われて翔が岩の傍にしゃがみこんで地図を確認した。

「何か来た!地図に動くものが」

緊張が走る。

「どっちから?」

潤と雅紀がレーザー銃を構えた。

「西から近づいてくる」

「別れて隠れろ!」

智の指示に、5人は分かれて岩陰に隠れた。

鳥たちが急に飛び立って、あたりは静かになった。

翔が無言で、智に地図の上を指差した。

赤い点がこちらに進んでくるが、二人が隠れている岩からは離れている。

一番近いのは雅紀だ。

ロボットの視野は、進行方向を中心に280度。

通り過ぎるのにあわせて、岩を回り込むように、少し移動しないと見つかる。

5人は息を殺してじっと通り過ぎるのを待った。

3分が30分にも感じられる。

パキパキと小枝を踏むロボットの足音を聞きながら、雅紀は徐々に

ロボットの死角にまわりこんだ。


智と翔が遠ざかる地図の赤い点を見て、うまくいったと思ったその時、

「うわっ!」何かに驚いた和也が声をあげてしまった。

ロボットが方向転換して戻って来る。

平地では思ったより早い。

「カズ、走れ!」

そう叫んで智はロボットと和也の間を全速力で横切った。

ロボットの頭部から、白っぽい光線が発射されて智を狙う。

「雅紀撃て!」

潤が岩陰からレーザー銃を立て続けに発射した。

雅紀も必死でロボットを狙った。

草に足を取られて智が倒れた。

やられる!

次の瞬間、智はシールドを張った。

ロボットは智を感知できなくなるが、シールドは数秒しかもたない。

「こっちだ!」

今度は和也が叫んでロボットに自分を追わせた。

潤たちの方へ走ってくる。

岩陰で至近距離まで近づくのを待って、潤のレーザーがロボットを捕らえた。

潤が引き金を引くと、突然ロボットは停止した。

しかし、これはまだ一時的にストップしただけだ。

翔が飛び出して、神無月に渡されたカードキーをロボットの背中に差し込んだ。

15センチ四方くらいの背中の一部が開き、

グリーンの点滅しているボタンを押すと、ロボットはすべての機能を完全に止めた。



全員がすぐ、智の所に集まった。

「ごめん。みんなを危険な目にあわせて本当に申し訳ない。でっかい蜂が来てつい」

とカズがみんなに謝った。

「みんな無事だし、ロボットの性能も確かめられた。気にすんな」

「潤の言うとおりだよ。ドキドキしたけど、俺たち結構かっこよかったかも」

潤と雅紀の言葉に智はいいチームだと心から思った。

もっと普通に、自分たちの時代にこいつらと巡り会いたかったと。

「案外うまくいったよね」

翔にもホッとした笑顔が見えた。

しかし、当の和也の表情は硬い。

「なんか胸騒ぎがする。早くここを離れた方がいい」

5人は水を飲むと、登山道の入り口に向かって先を急いだ。


      
         -----------つづく--------



やっとミントに合格点をもらいました

私も書いててワクワクしちゃった。

やっぱ5名様はかっこいいわ~

どんどん妄想しちゃう


コメント (2)
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