日の本の下で  究極の一点 Ⓢ への縦の道

『究極の一点』Ⓢ 
神のエネルギーの実在を『フライウェイ』の体験を通して知り、
伝えるデンパ(伝波)者

「おそ松腐女子」 と 「ガルパンメンズ」 は交わらない。   その①

2016年02月26日 | 音楽 映画 小説  サイエンス  アニメ

サブタイトル 永遠の妄想に耽溺する腐女子パワーは世界の既成概念を内側から溶かしてゆく

 

私のデンパブログを読むような方には

今日のタイトルの意味を一瞥で理解できるようなアニメオタクが一人くらいはいらっしゃると思う。

趣味に特化したどうでもよい記事なので

いつもみたいなのをご所望の方はスルーしてください。

頭が柔らかく(馬鹿に)なりたい人や暇をつぶしたい方はどうぞどうぞ。

 

私は手塚治虫先生の鉄腕アトムからのアニメを幼少の頃見て育ち

10代でヤマトやガンダムを見ていた俗に言うアニメ第二世代だ。

ちなみに私はTV放映のエヴァンゲリオンまではほぼライブで観ていて

劇場版「Air/まごころを君に」を観て

庵野秀明監督の思惑どうり

アスカの捨て台詞がとどめとなり

気持ち悪くなってしばらくアニメから遠ざかった。

 

アニメはいつか世界文化遺産になるか。  

 

の記事に書いたようにその後子供の影響もあり今は深夜アニメにもはまり

立派なアニメオタクと言って良いレベルまで中毒になってしまっている。

 

春夏秋冬の各期のアニメをできるだけチェックし、

今期の覇権はどれで、円盤(BDとDVD)がどれだけ売れたとか、

ダークホースがどうのなどと、アニメ好きな息子とのクソアニメ語りや

掲示板の辛らつなコメント、ニコ動などの実況をいっしょに楽しんでいる。

 

私が子供の頃と違い、アニメの主な放映時間帯は深夜帯だ。

ジャンプなどの大手漫画のアニメ作品やプリキュアやガンダムのように

プラモやおもちゃを売る為に子供が起きている時間帯に放映しているものもあるが、

圧倒的に深夜枠のアニメが多く、大きなお友達の

それぞれのジャンルや嗜好に特化した作品が

王道の「萌え」を中心に飽くこともなく作り続けられている。

 

ここのところの話題と言えば、前期から2クールで放映されている

「おそ松さん」の予想外の盛り上がりだろう。

 

私は「おそ松くん」を少年サンデーで読み赤塚先生のギャグ漫画やアニメを見て育った小学生だったので

「おそ松さん」の六つ子を20代の設定にして現代風にアレンジした赤塚ギャグアニメが

「銀魂」の悪乗りで有名な藤田陽一監督がどんなものに仕上げるのかと興味を抱いていた。

 

子供の頃の私はダヨーンのおじさん、デカパンなどの狂気に満ちたキャラクターが大好きだった。

特にダヨーンのおじさんはバカボンのおやじさんと同じくらい好きで

広告の裏に真似て描いて楽しませてもらった。

 

ニャロメやウナギ犬を見てもらうとわかりやすいが

赤塚先生のキャラクターは単純な図形で構成されていて、子供でも容易に似せて描く事が出来た

キャラクターを似せて描く事は現在隆盛を極めている同人誌やpixivを見るまでもなく

子供にとっては二次創作の歓びの原点と言えるもので昔も今も何ら変わっていない。

 

当時日本中で子供が赤塚漫画に熱狂した理由のひとつはあの人間臭く強烈なキャラクターたちを

子供たちが容易に真似して描く事が出来たのが大きかったと私は思う。

 

私は過激だけれど憎めなくて、時に狂気に満ちたダメな大人のキャラクターたちが

子供心にとても親近感が持て

自分の周りにはどうしてああいうハチャメチャで面白い大人がいなのかなぁと思ったりもしていた。

 

しかし私のようなノスタルジックな思い入れのある者とは違い

現在の嗜好(まんが、ラノベ、ゲーム)をベースにそれぞれの売り

(萌え、パンツ、ロボ、アイドル、キラキラ、ユリ、BL、)などに特化されたアニオタたちが

三話切りどころか最初から観ないと思えた深夜アニメ帯でのギャクアニメである「おそ松さん」は

盛大に爆死する予想を覆し

なんと前期ぶっちぎりの覇権(期ごとの円盤の最高売り上げ)アニメとなってしまった。

 

確かにおそ松たち六つ子の声優さんたちは、

超有名な売れっ子男性声優さんたちが名を連ねてはいるが、

それだけであの売り上げになるとは思えない。

 

私のつたない分析でも、買う理由のほぼない男のアニオタが

円盤売り上げに貢献していないのはわかる。

どの層が買ったのか。

本当に今噂されいる腐女子層が動いたから、アイドルアニメの売り上げを超えるほど売れたのだろうか。

 

確かにpixivを覗いてみるとBL松でタグがあるほどの盛り上がりを見せている。

(アニメやオタクの知識が疎い正常な大人の方にはわからない単語が多いと思いますが、

こんな無駄話に興味がある方は検索するとすぐに解説は出てきますのでお調べ下さい。

最低限 腐女子のwikiはコピペしておきます)

 

腐女子(ふじょし)とは男性同士の恋愛を扱った小説や漫画などを好む女性のこと。

「婦女子」(ふじょし)をもじった呼称である。ヤオラーともいう

年齢の高い腐女子をさす派生語として貴腐人(きふじん)もある

同様の趣味を持つ男性は、腐男子あるいは「父兄」をもじって腐兄(ふけい)などと呼ばれる。

腐女子という言葉は、ヤオイ・ボーイズラブ(BL)物を好む女性に限らず、

おたく趣味を持つ女性全般を指す言葉として用いられたり、

女性のおたく趣味への罵倒語(蔑称)として使用されることもある。

但し、女性おたくで軽々しく腐女子と呼ばれたり、

一緒くたにされる事を忌み嫌う場合も多々あるので細心の注意が必要である。 wikiより

 

年末のコミケC89でもおそ松さんのコスプレで賑わっていたという写真が上がっていた。

 

はたして「おそ松さん」に腐女子は動いたのか?

 

私の世代は女性が書いた女性向け少女マンガを読んでいた男性読者の最初らへんに当ると思う。

私は十代に、別冊マーガレットやLaLa、花とゆめ、りぼん、を漫画好きが講じて読むようになっていた。

一条ゆかりさん、大和和紀さん、陸奥A子さん、槙村さとるさん、田淵由美子さん、大島弓子さんなどの

作品を後ろめたさを感じながら少年漫画にはない繊細でセンチメンタルな表現や

乙女チックなラブコメに惹かれて読みふけっていた。

 

そんな私がBLの洗礼を受けたのは竹宮恵子さんの「風と木の詩」によってだった

それは少年愛をストレートに描き「禁断の」という修飾語がぴったりの衝撃作だった。

だがノンケ(異性愛者)で思春期真っ最中だった私には

あたりまえの拒絶感を与え物語に没入できずに一歩引いて鑑賞する作品だった。

確かに性は記号でしかなく、読み手が性を入れ替えて読めばいつもと同じように楽しめるはずなのに

思春期でホルモン全開だった私にはどうしてもそれができなかった。

 

BL (ボーイズラブ)は女性が妄想に耽溺する世界だ。

美しい少年や男性どうしの恋愛は女性にとっては想像するしかない手の届かないものだからこそ

おもいきり妄想の世界で翼を広げ楽しむ事ができるのだろう。

 

よく腐女子がどこまで腐れるか(想像の翼を広げられる領域)の表現として

東京タワーとエッフェル塔はどっちが攻めでどっちが受けという例題があるが

私は最初にこの話を読んだ時に眩暈に似た感じがした事を覚えている。

まあそれくらい、腐女子は妄想力が豊かだという事が実感できる話だ。

 

「おそ松さん」のアニメの中身にBL要素があるかと言えば

全くといって良い程ない。

1話や3話は有名漫画のパロディーの悪乗りでテレ東の社長からお叱りがあったらしく

BD,DVDでは一部差し替えになると話題になっていたが

放映全般の内容は赤塚先生の切れ味があってブラックな社会風刺を織り交ぜたギャグを

現代風に表現していると私は思う。

だが単純に中身だけを見れば覇権アニメになる要素は皆無だというのが私の率直な感想だ。

 

間違いなく男のオタクはよほどのギャグアニメファンでもないか限りは絶対に円盤を買わないアニメだ。

それゆえやはり、男性声優ファン女子に加えて、

腐海に沈んだ女子が円盤を買ったことによるブレイクだという

大方の分析は当っているように感じる。

 

2月22日がニャンニャンにかけて猫の日といってTVが取り上げていた。

猫の関連の売り上げが2兆円以上で現在では猫ノミクスと呼べる規模に成長したとういう。

その例えで言うならば、

「おそ松さん」のブレイクは腐女ノミクスの前兆と呼んでも差し支えのないものなのかもしれない。

 

私はアニメ自体のもつ萌えやロリや癒しの直接な効用にお金を払う男性とは違い、

作品それ自体ではない妄想の耽溺の為に大金をつぎ込む腐女子こそ

文化による内需拡大を生み出す可能性のリアルな姿のひとつだと思っている。

 

また去年、北米で有名なコメディアニメの「サウスパーク」が

腐女子をテーマにした作品を放映して話題になっていた。

ネットでは腐女子世界デビューと揶揄するような言葉が飛び交っていたが

これこそ日本から発信する大衆文明が

世界の既成宗教や概念を内側から溶かし崩してゆくウィルスの役目を果たして行く良い例だと思う。

 

日本の腐女子たちよ、

これからも腐の極点をめざして

日本には妄想パワーによる腐女ノミクスの経済的恩恵を

世界には大衆文明の精神の自由さの斜め上度を見せつけてやってください。

 

私は交ざれないガルパン男子の一人としてこれからも応援しています。

 

                                            ②に続く