尾瀬を代表する花、ミズバショウ
❝夏が来れば 思い出す
はるかな尾瀬 遠い空
霧のなかに 浮かび来る
やさしい影 野の小道
水芭蕉の 花が 咲いている
夢見て咲いている 水のほとり
シャクナゲ色に たそがれる
はるかな尾瀬 遠い空❞
昭和24年 NHKラジオの「婦人の時間」から
ラジオ歌謡の1曲として世に出た、
作詞:江間章子
作曲:中田喜直
私がこの歌を知ったのは
昭和42年ころのうたごえ喫茶
❝ともしび❞だったと思う、
その頃はそれほど広く歌われては
いなかったが
私には強烈に尾瀬を印象付ける
出来事が有った、
当時私は都内の私立大学夜間部に在籍しており
昼間は飯田橋近くの会社でアルバイトをしていた、
昭和40年ころと言えば戦後20年
まだまだ戦後の影を引きずって
一般人が気軽に旅行やハイキングに
出かける時代ではなかった、
そんな状況下でも若者たちの間では
登山やハイキングなど野外スポーツがはやり始めていた、
たまたまその会社の青年部が
尾瀬にハイキングに行ったと言って
昼休みにビデオ(?)を上映した、
水芭蕉咲く高層湿原の風景は
強烈にわたしの脳裏に焼き付いていた、
そんなこともあって尾瀬を抒情的に歌い上げる
この歌には愛着を感じていた、
それから10年後
私は縁あって尾瀬のある
群馬県に居を構えることとなった、
今や尾瀬は国内はおろか広く世界中の
自然を愛する人々を引き付けてやまない
高層湿原となっている、
数年に一度程度ハイキングや写真撮影に
訪れているが
最近の乾燥化で湿地が潤いの乏しい
草原に変わってきていることは
気になるところである。
6月頃の尾瀬ケ原
草モミジの頃の尾瀬ケ原