我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

「日本の心」(5)夏の思い出

2023-06-07 17:32:01 | うたごえ、カラオケ、他音楽

           尾瀬を代表する花、ミズバショウ

❝夏が来れば 思い出す

 はるかな尾瀬 遠い空

 霧のなかに 浮かび来る

 やさしい影 野の小道

 水芭蕉の 花が 咲いている

 夢見て咲いている 水のほとり

 シャクナゲ色に たそがれる

 はるかな尾瀬 遠い空❞

 

昭和24年 NHKラジオの「婦人の時間」から

ラジオ歌謡の1曲として世に出た、

作詞:江間章子

作曲:中田喜直

私がこの歌を知ったのは

昭和42年ころのうたごえ喫茶

❝ともしび❞だったと思う、

その頃はそれほど広く歌われては

いなかったが

私には強烈に尾瀬を印象付ける

出来事が有った、

当時私は都内の私立大学夜間部に在籍しており

昼間は飯田橋近くの会社でアルバイトをしていた、

昭和40年ころと言えば戦後20年

まだまだ戦後の影を引きずって

一般人が気軽に旅行やハイキングに

出かける時代ではなかった、

そんな状況下でも若者たちの間では

登山やハイキングなど野外スポーツがはやり始めていた、

たまたまその会社の青年部が

尾瀬にハイキングに行ったと言って

昼休みにビデオ(?)を上映した、

水芭蕉咲く高層湿原の風景は

強烈にわたしの脳裏に焼き付いていた、

そんなこともあって尾瀬を抒情的に歌い上げる

この歌には愛着を感じていた、

それから10年後

私は縁あって尾瀬のある

群馬県に居を構えることとなった、

今や尾瀬は国内はおろか広く世界中の

自然を愛する人々を引き付けてやまない

高層湿原となっている、

数年に一度程度ハイキングや写真撮影に

訪れているが

最近の乾燥化で湿地が潤いの乏しい

草原に変わってきていることは

気になるところである。

              6月頃の尾瀬ケ原

            草モミジの頃の尾瀬ケ原


弟切草の花が咲いた

2023-06-07 05:40:23 | 花 及び植物

今年も

オトギリソウの花が咲いていると聞いて

友人の畑に写真を撮りに行った、

何とも不思議な花である、

弟切草は草であるが写真の花は木に咲いている、

そこでこの花について調べてみた、

一説には560種ほどの近似種があるそうだ、

写真の花も正確には

コボウズオトギリソウ(小坊主弟切草)
 
それにしても 弟を切る とは
 
何とも物騒な名前であることか、
 
名前の由来は
 
人間から家畜や鳥の類にまで
 
効能があるこの薬草、
 
平安の昔
 
鷹匠の兄弟がいて
 
門外不出の製法を弟が
 
恋人に漏らしてしまったことから
 
兄は激怒し弟を切り殺してしまった
 
と言うのがその謂れ、
 
講談社発行の「花の歳時記」によると
 
季節は初秋の多年草とある、
 
効能があるのは草の方だけかもしれない。