前回、先進国のタクシーの特長を書きました。
紳士の国イギリスはロンドンタクシー、
ビジネスの街ニューヨークではイエロータクシー、
日本は殿様の国「クロタク」が主流になりつつある。
日本は殿様の国であるがゆえに、タクシーを利用する側もされる側も、ビジネスライクに割り切れない。
だからタクシー会社は、自社の特長であるカラー車両を塗りつぶして、
高級感のある黒色(クロタク)を普及させているのだ。
タクシーは今公共交通機関の一端を担っているのに、利用する側が殿様になってしまうから、運転手は堪らない。
お客様は殿様扱いされないと、ちょっとした運転手のあらを探しやたら大げさに騒ぎ立てる。
又タクシーセンターというタクシーの側を指導うする機関が、その騒がれた運転手に罰則を与える。
そんな日本の中途半端なタクシーのあり方に一番泣いているのが運転手たちだ。
先進国と言いましたが、タクシーを利用する側が先進国並みの考え方になれないのだから仕方がない。
と言って運転手ばかりが泣いていたのでは、この産業が窮屈で仕方がない。
そんな状況を打破するために私の考えたのは、「おもてなし名刺」だ。
どうせ殿様の国だ。お客様が殿様ぶるのなら徹底してさせてあげよう。
しかし言葉だけではだめだ。運転手には会話が苦手な者もいる。
だから武士のごとく「カタナ」を持たせるのだ。その「カタナ」とは、おもてなし名刺のこと。
ドアーを開けてお客様が乗り込んできたら、このおもてなし名刺を差し出して、
よろしくお願いします。どちらまで参りましょうか。
コースはどのように参りましょうか。
と先手を打ってお客様に運転手のペースに入って頂く。。
この乗車した数秒の接客が、トラブルや苦情や忘れもの、そして変な言いがかり、を減少させる。
これが最大のおもてなしであり、防御でもある。
このタクシーは気持ちが良いから、
次もこのタクシー会社の車を利用しよう、
無線で呼んでも利用しようと、タクシー会社は、固定したお客様(リピーター)を確保する道にもつながる。
世界的にも、日本のタクシーは、車両が高級車仕様のクロタクというばかりではなく、
運転手がビジネスを心得たタクシーの国とし噂が広がる。
日本は観光都市として発展をする余地が十分あるのだから、これこそ良い宣伝になるのでは。