2022年4月30日
我が家には変な仕掛け(工夫)がいくつかあります。その一つが「宅配窓」です。その内容については「家を建てるなら」シリーズの4番目で書いています。「宅配窓」<2009年9月30日>
次の写真の窓です。一部だけなのでわかりにくいかもしれませんが、幅20センチくらいの細長い窓です。窓枠の高さの半分を上げ下げして開閉するものです。幅を狭くしたのは構造上の問題で広い窓が付けられなかったことが一つの理由ですが、一番は防犯上の面からです。
設計段階では、もう少し広い窓にして防犯対策の仕組みを付ければ良いと思っていました。でも実際に使ってみると、今の大きさで十分なことが分かりました。ほとんどの品物がこの窓で受け取れるのです。
チャイムが鳴るとモニターで相手を確認して返事をします。そして宅配窓に行って、今度は直接確認します。ここが大事です。宅配窓がないと、前回の記事に書いたようにドアを開けて受け取ることになります。下履きに履き替えて、ドアを開けて、サインをして、荷物を受け取る。
この間の視線は、ドアのロック、ドアノブ、伝票、荷物、このあたりだけだったように思います。配達員の顔も見ていたとは思いますが、しっかり見ていたという記憶はありません。でも今はしっかり見ています。
その理由ですが、まず窓を開ける前に顔が見えます。次に伝票を受け取るときに、伝票越しに顔が見えます。「宅配窓」の受け渡し部分が相手の顔ぐらいの高さになるからです。床の高さ分、こちらが高い位置にいるので視線を上げなくても自然と顔が見えるのです。
宅配窓から入らない荷物の時は玄関前に置いてもらって、車が出てから取り込むことも考えていました。でも窓から覗いた時点で馴染みの配達員だということが分かれば、安心してドアを開けられます。普段から顔を見て受け渡しをしているので、いつもの人かどうかが分かるようになったのです。
ここまでは前回に書いたことで、実際に使い続けてさらに良さが分かった点です。それ以外に設計段階では思っても見なかったメリットもあることが分かりました。
チャイムが鳴って宅配便だと分かると「宅配窓」に向かいます。家の中ではマスクはしていないので、ついついそのまま出てしまいます。でも窓越しの対応なので、意識しなくてもお互いの距離は離れています。それだけでも安心感はあります。
また伝票と荷物の受け渡しのときに仕切られていないのは「宅配窓」を開けた小さな空間だけです。それ以外は壁で完全に仕切られています。それでも配達員の方にとっては、相手がマスクをしていないのはイヤだと思うでしょう。だから窓を開けたら相手に息がかからない角度を向くことと、できるだけ距離を取ることを心がけます。
これを書きながらもっと相手のことを考えなければと思ったので、口元を覆うことも考えてみます。もちろん口元を覆った手では伝票に触れず、反対側の手で受け渡しと押印をする必要はあります。
伝票も荷物も、直接の手渡しでなくベルトコンベアのような仕組みにすれば完璧でしょうね。
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