2024年7月31日
「リレーのバトンのような形で、豆を入れ片手でバトンを握り、もう一方の手でハンドルを回し豆を挽く」ってどういうこと。
新聞を読んでいたおばさんが尋ねるのです。
おじさんはすぐにピンときました。50年ほど前に見つけたコーヒーミルが浮かんだのです。
大学4年の時に出会って、今も親しくしてもらっている先生がいます。学生時代はよく一緒に飲んでいました。その先生に友人たちと一緒にプレゼントしたコーヒーミルの形状なのです。
リレーのバトンというより直径4センチくらいのスリムな水筒と言ったほううが分かりやすいように思います。その先端にハンドルが付いています。水筒部分の片側に豆を入れてハンドルを回すと反対側に挽いた豆がたまる仕組みです。
プレゼントしたのは、水筒に当たる部分が真鍮の色でアンティークな雰囲気でした。当時おじさんはインスタントコーヒーだったのでコーヒーミルなど使ったことはありません。形状が気に入って選びました。
「イレクターパイプ」を知っていますか。自由な長さにカットしてプラスチックのジョイントをはめて組み立てます。色々な施設でワゴンとして使われているのをよく見かけます。バス停などのベンチにもなっています。我が家ではパソコンラックやキーボード台などになっています。
写真は専用のカッターをパイプにセットした状態です。ハンドルの黒い部分を回してねじ込むと円形の刃がパイプに押し当てられます。次にハンドルをパイプの円周方向に回すとカットされていきます。若い頃はそのようにしてカットしていました。
パイプをしっかり握っていないと手のひらの中でパイプが回ってしまい、カットできません。切り進むにつれてカッターを回す力も重くなります。パイプを握る左手も、カッターを回す右手も力が必要になります。今は万力でパイプを固定しないと無理です。
コーヒーミルは下の写真のような形になります。
おばさんが読んでいたのは「オトナになった女子たちへ」という連載のコラムです。
「これまでコーヒーは挽いたことがなく、豆をもらったことからミルを探して買った」と書いています。一般的なミルよりもおしゃれな感じがして目にとまったのでしょうか。
「コーヒー豆ってこんなに硬いのか。歯を食いしばりハンドルをグリグリ回す。ひたいには汗もにじんできた。」(朝日新聞 2024年7月20日 「(オトナになった女子たちへ)豆が引き出した、わたし」)
と書かれています。
50年前は最高におしゃれで格好いいコーヒーミルだと思って贈りました。使い勝手のことは全く考えていなかったからです。
今は使い勝手が一番だと思っているので絶対に贈りません。
もし今同じものを贈るとしたら、ある目的があってのことでしょう。
贈った相手が悪戦苦闘して挽いている姿を想像して楽しむという喜びのために・・・。
道具は見た目よりも使いやすさが一番ですね。
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