くもり のち あめ

うしろ向き、うしろ向き、たまに、まえ向き。

異文化交流 その2

2009-07-21 17:21:12 | アコースティックギター


気がついてみれば1時間以上話し込んでいた。

「Light」と「Right」の発音の違いを教えてもらったり、
人生でこんなに英語を使ったのは生まれて初めてだった。

伝えたいことも単語が分からないから伝えることができず、
もどかしくもあったけれど、
身振り手振りを交えたり、相手の話を真剣に聞こうと思えば、
何とかなるものなのだなとも思った。

そもそも私の話す英語は文法になっておらず、
90%単語しか口にしていないにもかかわらずだ。

タバコは吸うかい?

箱に書いてあるタールって何?

あそこで女性がたばこを吸っているよ

と言うから、

日本は男性の喫煙者が少なくなってきて、
逆に女性の喫煙者が増えてきているんだよ、と教えた。

たしか、

「japan, man smoking people up, woman smoking people down」

と言った気がする。
めちゃくちゃだ。
でもジェスチャーを織り交ぜると意外と通じるから面白い。

途中で異様に会話がかみ合っていないことに気が付き、
お互いに、ん?なんか変だぞ
というのが分かった時には、ふたりして笑っていた。

最後は二人ベンチに並んで座って、
タバコを吸いながら会話をするという、
なんとも不思議な画になった。

生きていると不思議なことがあるものだ。
今日という日がこのような展開になるなんて想像もつかなかった。

土手で弾き語りをして、
夕飯を作るのが面倒くさいから外で食べて、
家に帰ってまたビールを飲んで、
さらに憂鬱さに磨きがかかって眠りにつくのだろうなと思っていたら、
思いがけないところで異文化交流。

外国人は嫌いかい?

ときどき外国人は嫌いだっていう人がいるんだよ

って言うから、

いいや、好きだよ

と答えた。

携帯電話はどこのメーカーなんだい?

auだよ。あなたは?

とか話しているうちに、
なぜか連絡先の交換までしてしまった。

英語はすごく難しいよ。しゃべれないよ

と私が言ったら

そんなことないぜ!
全然できてるじゃん!

みたいなことを言ってくれた。
・・・と思う。

別れ際、

練習の邪魔しちゃってごめんよ

と彼は言っていた。
・・・たぶん。

私は、

そんなことないよ、楽しかったよ!

と答えた。
・・・つもりだ。

最後に私は

See you again!

と言って帰った。

週末、土手に行けばまた彼に会えるかもしれない。
無料で生英会話の絶好のチャンス。

家にずっと引きこもっていたら、
こういう流れには絶対にならなかっただろうし、
相変わらず恥ずかしいのだが、
わざわざ土手まで行って弾き語りの練習をするという意味が、
少なからず私の中に芽吹いたような気がする。

異文化交流 その1

2009-07-21 17:18:07 | アコースティックギター
連休最後の日。

起きがけにリビングでひとり、
ボ~ッとして、

「連休、もう終わりか・・・」

と憂鬱になりながら、
朝(昼)ごはんを食べる前からビールを飲む。

しかし憂鬱な気分はまったく晴れない。
外は馬鹿みたいに晴れているのに。

お洗濯の日ではなかったけれど、
腹立たしいほど洗濯日和だったので、
むりやり洗濯機を回す。

掃除機もかけた。

それでも気分は晴れない。

昨日まで誰かと一緒にいたから、
ひとりの静けさがやけに耳につく。

日も傾きはじめ、
幾分か暑さもやわらいできたので、
また土手に弾き語りをしに行くことにした。

連休最終日とあってか、釣り人もいないし、
爆音でカーステレオから音楽を流している人もいない。

こりゃいいわいと、いつもより声を張って弾き語っていた。

するとウォーキング中の外国人が近寄ってきて、
ギターケースを置いていたベンチに座ってもいいか?
と尋ねられた。

どうぞどうぞとベンチを勧め、
私は黙々と弾き語りの練習をしていた。

視界には入らないけど、
オーディエンスがひとり増えた。

弾き終わると、外国人が褒めてくれた。

これの曲は弾けないか?

と、彼のiPodに入っている曲を聞かされた。
ラジオで耳にしたことがある洋楽だ。

こりゃちょっと弾けないよ、と答えた。
実際は、

「I can't play! difficult, difficult!」

とか言ったような気がする。

それからはというもの、
弾き語りの時間より、その人との会話ばかりになってしまった。

家は近いのかい?

兄弟はいるのかい?

私はハードウェアエンジニアをしているんだよ

新松戸で働いているんだ

じい様がイタリア人で、ばあ様はパキスタン人なんだ

弟は何歳?妹は何歳?

カラオケは好きか?

私も好きで行きたいけど、友達がいないから行けないんだよ

いつもここで弾いてるのかい?

自転車買ったけど泥棒に盗まれちゃったんだよ

などなど・・・

私の3歳児並みの英語力と、
彼のつたない日本語力でも、
意外と会話になってしまったところが驚きである。

本番

2009-05-26 15:41:35 | アコースティックギター


友人の結婚式が終わった。

披露宴での演奏、やばかった。

一番最初とは聞いていたが、
披露宴開始から30分後とは。

乾杯 → 談笑 → ケーキ入刀 → 余興
というタイムスケジュールだったので、
オードブルに手を付ける余裕もなく、
勢いをつけるべくビールをガブガブ飲み、
乾杯の後すぐにロビーに出て、ギターのチューニングをした。

披露宴会場にはちょっとしたステージがあって、
そこで演奏するのだと知った時には、
また緊張度が高まった。

そして出番。

ステージに上がるとみんなの顔が見渡せる。
あたり前だが、全ての人が私たちを見ている。
緊張度が一気に高まる。

一言あいさつをするところまでは、
なんとかこなすことができたが、

実際にイントロに入った瞬間、
頭の中が真っ白に飛んだ。

「こんなに大勢の人の前でギターを弾いている、
 自分は一体何をやっているんだろう」

手が自分の手じゃないみたいだった。

おまけに、カポの締めが甘かったらしく、
強くピッキングすると、6弦のビビり音がかなり耳についた時点で、
あぁ、なんてこった、もう取り返しがつかない、あぁ~
と私は幽体離脱したのだった。

事前の打ち合わせで、Aメロの入りは私のペースでいいという話だったのに、
なぜか私が歌が始まるのを待ってしまって、
いきなりつまづいた。

でも、「やばい、へまこいた!」という感情もなく、幽体離脱している私は、
「あぁ、なんかおかしなことになってるなぁ」ぐらいにしか感じなかった。
ステージの前で写真を撮るために、会社の上司がしゃがんでいたのだが、
「あぁ!!」みたいな顔をしていたような気がする。
いまでもそのときの記憶がはっきりしない。

完全に心ここにあらず。

本当に私は私の体を離れてどこかへ行ってしまっていた。

頭で次のコード進行を追うということが全くできず、
練習で染み付いた体の動きというか、
次は確かこの音だったような気がするという感覚だけで弾いていた。

途中もおそらく間違えていたに違いない。
これもあまり記憶がない。

後から聞いた話だと、私の目は完全にイッちゃてたらしい。

1番が終わって、2番に入る頃になって少しだけ生き返ってきた。
目の前の席に座っていたおばあさんの横顔が目に入る。
眼はステージに向いていないけれど、
すごく真剣に聞いてくれているような表情だった。

目の前の上司は応援してくれているような表情をしていた。

新郎新婦に目をやると、微笑んでいた。
いや、苦笑だったのかもしれないが。

2番が終わって、ギターソロに入った時にはかなり回復していたのだが、
6弦のビビりが気になってしまって、余り気持ち良く弾けず、
むしろ申し訳ないなという気持ちになってしまった。

なんとか演奏が止まることもなく、
最後まで弾き終えることができただけでも本当によかった。

おまけに多くの課題がはっきりして、
なんだかこれで大きく成長したような気がする。

特に思ったのは、人前で演奏しなければ、上達しないなということ。
家にこもって100回練習するよりも、人前での1回の演奏のほうが得るものが多い。

演奏直後はかなりへこんで、
もっと上手くなりたいという気持ちと、
もう俺はギターはダメだという気持ちが葛藤した。

でも、やはりもっと人前で気持ち良く演奏できるようになりたい。
いまはその気持ちの方が強いかもしれない。

どこかで、「初めての本番は練習の半分の力も出せないよ」と聞いて、
そんなことあるかい、たくさん練習すればできるにきまってる、と思っていたのだが、
半分どころか、10分の1くらいしか出せなかった。
家で一人で弾く分なら、逆立ちしたってあのときよりうまく弾けるだろう。

大勢の人の前で、注目される中での初めての演奏というのは、
それほど魔物だったのだ。

いつしかそれが、快感になる日がやって来る気がするので、
(気がするというより確信に近い)
友達を誘って路上にデビューしてやろうかと思っている。

小さな王様

2008-10-28 15:32:53 | アコースティックギター
一昨日にアコギで弾き語った楽曲がすごく楽しくて
夢中になっていたのに、
昨日同じ楽曲を弾き語ってみたら、
全然おもしろくなかった。

これは一体どういうことなんだろう。

本人が一番当惑しているのだが、
当惑しながらも、
こんなにも気分に左右されるものなのかと、
相変わらず気分ってやつはどうにもこうにも
こちらの意識とは関係ないところで
自由気ままにふるまっているようで、
自分の中に自分で支配できない
小さな王様みたいなのが住み着いてるような気がしてならない。

そればかりか
昨日は自分の演奏のしょぼさがやけに耳について
自分自身に辟易してしまい、
アコギを弾くことが全く楽しくなかった。

脳科学者の茂木健一郎さんに聞いてみたい。

気分って何者?と。


----- 弾き語った楽曲リスト -----

■YUI
 ・Good-bye days
 ・Namidairo


■KOH+
 ・最愛


■175R
 ・手紙


待機フェス

2008-08-18 16:06:35 | アコースティックギター


先週の金曜日は就業後待機が命じられていた。
18時~22時まで拘束されていたのだが、
ここぞとばかりにマイギターを持ち込んでいたので、
上司とセッションしたりして過ごした。

気がついたら深夜0時くらいになっていて、
休み休みとはいえ、6時間近くギターに触っていたことになる。

夕飯も食べていなかったのでみんな気分が悪くなってきて

「ミュージシャンのライブだってこんなに長時間やらないよ・・・おぇ」

とか言ってえづいていた。

私はアコギとハーモニカの同時演奏の練習をしていて、
思いっきり練習できたのはいいのだが、
やはりあの日以来一度もアコギに触っていない。
ギターケースに入れっぱなし。

あまりにも弾きすぎたせいで、おなかいっぱいになってしまったのだろうか。
今日家に帰ったらせめてギターケースから出してあげよう。

弾かないけど。

イライラ弾き語り

2008-07-25 14:58:12 | アコースティックギター
昨日は足立区の花火大会だった。
何とか見られるようにと仕事を早めに切り上げるつもりが、
間の悪い出来事が突然起こったりで
ズルズルと結局22時過ぎまで会社にいることになってしまった。

うまく事が運ばないことにイライラしたので、
会社に置いてあるミニアコギを片手に大声で弾き語った。

めちゃくちゃ声を張って唄った。
まるで舞台俳優のように。

もしこの声が外部にだだ漏れだったら
間違いなくご近所から苦情がきて
警察出動の騒ぎだろうなと思ったが、
そんなの関係ねえ。
(気持ち古い)

会社で大声で弾き語るのは非常にストレス解消になる。
もうミニアコギじゃ満足できないので
マイギターを持ち込みたいくらいだ。

会社用に置きアコギを買おうかと真剣に考えている。

----- 弾き語った楽曲リスト -----

■19
 ・あの青をこえて
 ・瞬間概念
 ・あの紙ヒコーキくもり空わって
 ・大自然
 ・すべてへ
 ・卒業の歌、友達の歌。
 ・蒲公英 -たんぽぽ-

■スキマスイッチ
 ・藍
 ・奏

■尾崎豊
 ・15の夜
 ・僕が僕であるために

■日立のテレビCM
 ・この木なんの木



夕方土手

2007-08-13 16:51:49 | アコースティックギター




日曜日は再び荒川土手へ。

昼間から行ったら本当に熱中症か何かで
命が危険にさらされると思い、
陽も傾き始めた17時に土手に着くようにした。

結構風が吹いていたから、まだまだ日は高かったけれど、
すごく気持ちが良かった。

指先の皮膚は硬くなっていたし、もう出来上がっているつもりだったが、
1時間以上も弾き続けていたら指先が痛くなってきた。

まだまだ指先の皮膚も出来上がっていなかったということだ。
反省。

おまけに上達もあまりしていない。

いまは19(ジューク)の『あの紙ヒコーキ くもり空わって』
の弾き語りを練習している。

スムーズに弾けないところが4箇所くらいある。

「F#m → C#m」この移行がめっぽう難しい。
移行後のC#mの音が汚すぎる。
というか、ちゃんと押さえられていない。

C#m自体単独では音が出せるので、
やはり指の移行を集中的に練習してみよう。

出来そうで出来ない。

2007-05-10 19:04:47 | アコースティックギター
明らかに不可能そうな事柄には尻込みしてしまったり、
やる前から諦めてしまったりするけれど、

なんだかちょっと出来そうとか、これならもう少しがんばれば・・・
ということには意外と継続的にエネルギーを費やせるようだ。

YUIの『TOKYO』という曲を弾いてみようと思い、
月刊『歌謡曲』を見ながら弾いてみたのだけれど、
なんだか音が違う。
少し違うというか全然違う気がした。

そもそも『C』『G』『Em』とか簡単なコードしか使われていなくて、
『YUIの曲ってこんなに簡単だったんだ』と思っていたのだが、
よくよくwebで調べてみるとやはり全く異なっていた。
CDを聞きながら自分でも弾いてみたけれど、
明らかにオリジナルのコードはこちらだった。

実際は、

F ⇒ C ⇒ Gm7 ⇒ B♭ ⇒ Dm7 ⇒ C ⇒ B♭

と、しっかりセーハが組み込まれているコード進行だった。

Gm7 ⇒ B♭ への移行が自分には一番難しく、最大の肝だ。

毎日練習しているけれど、なかなかズバッと決まらない。
出来そうで出来ない。
だけどたまに出来る。

この小さな『出来そうで出来ない』の壁を越えようとがんばっていると、
違うところ、つまり昔は難しいと感じていた別の曲が意外とすんなり
弾けるようになっていたりする。

そういうときに自分の成長を感じる。
それが嬉しい。
だから続いているのだろう。

福山雅治の『東京にもあったんだ』も練習しているのだが、
こちらはYUIに比べると優しい。
でも意外と簡単そうに思えた Cadd9 ⇒ C6 が私は微妙に苦手らしく、
ちょっぴり悔しい思いをしている。

こんな感じで少しずつ成長していけば、
結構それなりに弾けるようになっているのではないか!?
と興奮気味に未来の自分の姿を想像して、
今日もまた練習。

ギターのコード進行が乗っているお勧めサイト。
すごく重宝している。

http://music.j-total.net/index.html