昨年のお正月は
喪中でしたので
初釜を控えまして
社中一同揃ってお薄を飲んでいただく形で
初稽古をいたしました
今年は喪もあけて
二年ぶりの初釜です
とはいうものの
未だ世情は簡単には落ち着くことなく
通常通りの初釜を行うことは
できにくい状況の中
濃茶は無しにして
薄茶と点心のみで
初釜をさせていただくことにしました
そして今年は参加下さる人数が
十名以上になりましたので
二日に分けて行いました
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久しぶりの錦市場です
年末あたりは
きっと混み合っていたのかと思いますが
三が日も過ぎて
少し落ち着きを取り戻しているような様子でした
ショッピングカーを引っ張って
メモを見ながらお買い物をして回ります
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茶事の前日は
午前中に買い出しに出かけ
午後から懐石の支度を始めます
点心の場合
四つ碗の時に比べると
品数が多くなり
思いのほか時間がかかります
前もってできることは全て
前日に済ませておきたくて
前の晩は深夜十二時まで台所に立っていました
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初釜当日 十一時席入り
今回は
待合に直接迎えつけに出向き
蹲踞はお使いいただかずに
露地を渡って席入りしていただくよう
お伝えしました
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「彩鳳舞丹霄」
前大徳明道師
席入り後
まずお一人お一人と
年始の挨拶を交わします
お互いに
また今年一年の精進を誓います
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皆具は
竹に虎が棲むとの説話に因み。。。
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主菓子 松若葉 鼓月製
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干菓子 寅歳煎餅 鶴屋八幡製
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七日八日と
二日間にわたり
和気藹々のうちに
初釜を無事に終えることができました
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三番叟(母の作品です)
皆さんを見送った後
誰もいなくなった部屋で
木目込人形の笑顔に
心がほっと和らいで
思わず
「ありがとうございました・・・」と
つぶやきました