表千家一期一会

「利休 わび茶の世界」久田宗匠のこと



「利休 わび茶の世界」
久田宗也 日本放送出版協会

先日旅先で偶然その存在を知った
この本を
amazonで注文していたら
早速届きました


あらためて序文を読むと
その文章から
久田宗也宗匠の誠実で謙虚なお人柄が伝わってきました

私は久田宗匠に直接教えを受けたこともなければ
お話をさせていただいたこともありませんが

ほんの一言だけ
言葉を交わしたことがありました


実は今からほぼ二十年くらい前
東大寺の献茶の副釜を手伝っていた日のことです



「お手洗いは?」

「はい こちらです」


これだけです・・・


その日お家元に随行しておられた久田宗匠が
たまさかお堂の裏のお手洗いの側に立っていた私に
お尋ねになったのです

私はその時
席と席の間に風炉のお炭を直そうと思い
その場所から
お席が終わった後のお客様が
道具を拝見して退席されるタイミングを
見ていたのです

そして
久田宗匠がお手洗いから出てこられた時
ちょうどお家元の一行が
拝見をすませて退席される様子でした


その時偶然そこを通りかかった友人が

突然「撮ってあげる!」と言って
大胆にも宗匠と私にカメラを向けました


当然宗匠は急いでお家元のもとに
戻ろうとされていたのですが

なんとその場にぴたりと足をとめて
穏やかな笑顔で
「はいどうぞ」と仰って
カメラにおさまってくださいました


その後すぐに小走りで
お家元の方へ向かって行かれましたが・・

私にとっては
本当に思いがけない一瞬の出来事でした


その時の懐かしい写真を
久しぶりに出してみました

それをブログに載せていいものかどうか。。。
迷いましたが

どうか今回のこの御本との出会いに免じて
お許しいただいて
私の秘蔵の写真を
ご覧いただけましたら幸いに存知ます









コメント一覧

tomoko
鬼茶碗のお話、私も以前何かの本で読んで、やはりそんなことが昔はあったのだなあと思いました。
それにしても、久田宗匠のご生前の姿を存じ上げている私達は、幸せですね。
雲や
こんな写真よく撮れましたね。グッドタイミングですね。この久田宗匠の本は、当時テレビ(茶道講座?)で宗匠が「鬼をする」という言葉の説明があり、この本に載っているということで慌てて購入した覚えがあります。
私は写真どころか、会話もなく(数少ない)家元でちらとお目にかかったり、水無瀬神宮の献茶で何とか四段目くらい後方から拝見したぐらいですね。
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