表千家一期一会

大徳寺月次利休忌




今日は
今年初めての大徳寺月次利休忌に
行って参りました




まずは十時からの法要に参列いたしました

今日は番号札が若い31番でしたので
法要の後
閑隠席にて2席目でお茶をいただくことができました

お床には
子年生まれの啐琢斎が
ちょうど60歳でご隠居された折りに書かれた
大黒画讃が掛けられていました

内室であった「おたく」さんに送られたものだそうです


水指も
子年に因んで
古瀬戸の「小槌」


主茶碗は赤楽で銘令春

替えは猶有斎お家元自筆の子(ね)

いずれも
新たな年の初めを祝うご趣向でした


本日は
あと一席だけまわろうと思い

瑞峯院の
光悦寺・山下昭子様のお席に向かいました


お床には
大綱和尚筆 即位の句

明治天皇の父
孝明天皇が即位された折に
詠まれた歌とのことでした


点前座には
高麗卓に俵形の水指

別床には

「松」「竹」「梅」の
三幅が掛り

その前には三番叟の飾り物が置かれて

こちらも
初春を寿ぐお道具組を
楽しませていただきました


興味深かったのは
寄付に置かれていた如心斎の物とは別に
席中で使われたお茶杓

アテネの月桂樹を削って作られたのだそうです


その頃
陸上競技をされていたお孫様へ
「韋駄天」という銘をつけて
山下宗匠がプレゼントされたのだそうです

そのお茶杓を手に
本日お点前をされたお孫様を
山下宗匠は天国から
目を細めてご覧になっていたことでしょう



もう一つ面白かったのは
お床の盆石「菊花石」のまわりに敷かれた
真っ白い石

これは
山下宗匠がエジプトに行かれた折に
ピラミッドの周りにあった石を
拾い集めてこられたものだとか。。。


ちょうど修復中だったそうで
「お咎め無しでした」と
楽しげにおっしゃるお席主の
ユーモアあふれるお話と笑顔が

どんな素晴らしいお道具よりも
素敵で魅力的でした



今日は一人で出かけましたので
その感動を共有してお話できる人が
いないのがちょっと寂しかったです



聚光院では
利休様のお墓にお参りにいきました

ちょうどお家元の皆様が
お参りをされていました


少し下がってお待ちした後

墓前に一人静かに手を合わせて
昨年の諸々を感謝し
新たな一年の精進を誓って参りました


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