先日のお茶事が終わり
少しほっとした二日間のお休みに
これまで行ったことの無い
二つの美術館に出かけてきました
齋田記念館
東京都世田谷区内
齋田家敷地約三千坪の一角にあります
正面は齋田家の門
(入ることはできません)
右側の倉のような建物が
齋田記念館です
千利休生誕500年
千利休をめぐる茶書の歴史
~築き上げられた茶聖像~
(7月15日まで)
この企画展のことは
茶道雑誌4月号で知りました
今日私達が抱く「千利休像」は
果たしてどこまでが実像であるのか・・・
現在残された資料などから
真の利休像に迫ってみようというアプローチの
興味深い展示でした
利休は武野紹鴎に学んだと伝わるが
実は利休の師は
紹鴎の弟子の辻玄哉であった。。。
「掛物ほど第一の道具は無し」と
言われているが
実際には
利休が掛物を床に掛けた茶会は
僅かだった。。。
利休が切腹をした場所は
京都ではなく
堺であった可能性が大きい。。。
・・・・・・
個人的な感想を言わせていただければ
「宗易」の文字が記されている
数々の写本を実際に目にするだけで感激し
千利休に一歩近づけたような気がして
嬉しかったです
そして様々な研究によって
これまでとは異なる説が浮上して
定説が覆されることがあっても
私にとっての「千利休」は
やはり『茶聖』で
あり続けるのだろうなあと
あらためて思いました
創業140年という
こちらのレトロなお宿に一泊し
翌日は
もう一つのお目当て
岡田美術館に行きました
「岡田美術館」の存在は
6月号の茶道雑誌で初めて知りました
所在地が箱根と記されていたので
岡田茂吉関係の美術館かと思いきや
検索してみると
「カジノ王」と言われた実業家
岡田 和生という人が2013年に設立した
私立美術館でした
まずは
エントランスの
「風神・雷神の大壁画」に
圧倒されました
しかし
圧倒されたのは
これだけではありませんでした
館内はカメラ・スマホは持ち込み不可
フロアは広々としていて
スタッフの対応はとても丁寧です
高級感漂う各フロアに
膨大な数の美術品が
鑑賞する人に寄り添う形で
優しく展示されていました
創立者が
どのようにして
これ程の財を成し得たのかは
私の知るところではありませんが
この美術館の素晴らしさには
心底圧倒されました
スケールの大きさ
内容の豊富さ
そして
何よりも
一つひとつの美術品の
繊細で上品な美しさに
惚れ惚れと見入ってしまいました
朝9時の開館と同時に入館し
1階から5階まで
ゆっくり鑑賞させていただき
全て見終えて気づいた時には
4時間以上の時が経っておりました