私が茶道のお稽古を始めたのは
今から40年ほど前
名古屋の実家近くにあった
平林つや先生の稽古場でした
平林先生の稽古場には
15歳の時から11年間通いました
平林先生は
10年前の平成15年11月
84歳でお亡くなりになりました
実は
私が自宅で茶道を教え始めたのは
先生が亡くなられた
まさにその平成15年11月でした
私が茶道との絆を深めたことに
安堵されて
先生は旅立たれたのではないかと
私は密かに思っています
前置きが長くなりましたが
今日は
平林先生のもとで
一緒に稽古をしていた方々が
名古屋から来られ
ご一緒に大徳寺の茶会に参りました
利休様のご命日である2月28日に
30年前の社中の方と大徳寺に出かけて
利休様のお墓にお参りできるのも
何かありがたいご縁のような気がしました
コートもいらないような
暖かい日和もうれしいことでした
さらにその上
ちょっと自慢したくなるような
うれしい出来事もありました
それが
この写真です
瑞峯院でお茶をいただいた後
廊下に出たところで
和尚様が
私たちに気さくに話しかけて下さいました
和尚様のお話につられて
「和尚様 30年前一緒にお稽古していた
社中の方が名古屋から来て下さったんです」
と申しますと
笑顔で「そう、80年前の!」と
すかさずユーモアたっぷりにおっしゃいましたので
「そうなんです!80年ぶりですので
和尚様とご一緒にお写真とらせていただいてもよろしいですか」と
申しましたら
「どうぞ いいですよ」と・・・
和尚様 ありがとうございました
こんなうれしいハプニングも
空の上の平林先生からの
ご褒美のような気がしました
瑞峯院と大慈院でお茶をいただいた後は
泉仙で鉄鉢料理をいただきながら
平林先生の厳しかったお稽古の思い出話に
花を咲かせました
あの頃のことを
しゃべっていると
30年という時間が消えて
まるで
夢の中にいるような気持ちになりました
ついさっき
大慈院の付書院に飾られていた
荘子香合の故事を
ふと 思い出しました