『すらすら読める南方録』 講談社
筒井紘一著
『南方録』は
元禄三年 利休百年忌の年
筑前福岡藩の家老 立花実山によって「発見」された
利休の秘伝書として書かれた書物です
しかし現在では研究により
それは実際には利休の教えを直接書きとめた秘伝書ではなく
立花実山自身によってまとめられた茶書であるという見解に
落ち着いているそうです
とはいえ
「夏はいかにも涼しきやうに
冬はいかにもあたたかなるやうに」
「小座敷の道具は
よろず事たらぬがよし」
など
千利休の侘び茶の精神やその茶法を伝える書として
私たち現代の茶人に対しても
多くの指針を与え続けている書物です
この本では
原文のカタカナなはひらがなにあらためられ
漢字にはふりがながつけられていますので
とても読みやすくなっています
筒井紘一氏の現代語訳と解説も
大変わかりやすくまとめられていて
『南方録』を知るための
良い手引書となっています
以前 筒井氏とお目にかかる機会があり
その折に表紙裏にいただいた先生のサインが
私の宝物です
本のあとがきによりますと
筒井先生は中学・高校時代を
福岡県飯塚市という所で過ごされたそうですが
通われていた中学校の近くにあった小高い丘から見えた
「鯰田」という村落が
『南方録』の筆者である立花実山が
晩年幽閉されていた場所であることを
後に 大学の卒論を書く時に知ることとなり
不思議な因縁を感じられたそうです
南方録の内容もさることながら
私には
この因縁がまたとても興味深く感じられました
筒井紘一著
『南方録』は
元禄三年 利休百年忌の年
筑前福岡藩の家老 立花実山によって「発見」された
利休の秘伝書として書かれた書物です
しかし現在では研究により
それは実際には利休の教えを直接書きとめた秘伝書ではなく
立花実山自身によってまとめられた茶書であるという見解に
落ち着いているそうです
とはいえ
「夏はいかにも涼しきやうに
冬はいかにもあたたかなるやうに」
「小座敷の道具は
よろず事たらぬがよし」
など
千利休の侘び茶の精神やその茶法を伝える書として
私たち現代の茶人に対しても
多くの指針を与え続けている書物です
この本では
原文のカタカナなはひらがなにあらためられ
漢字にはふりがながつけられていますので
とても読みやすくなっています
筒井紘一氏の現代語訳と解説も
大変わかりやすくまとめられていて
『南方録』を知るための
良い手引書となっています
以前 筒井氏とお目にかかる機会があり
その折に表紙裏にいただいた先生のサインが
私の宝物です
本のあとがきによりますと
筒井先生は中学・高校時代を
福岡県飯塚市という所で過ごされたそうですが
通われていた中学校の近くにあった小高い丘から見えた
「鯰田」という村落が
『南方録』の筆者である立花実山が
晩年幽閉されていた場所であることを
後に 大学の卒論を書く時に知ることとなり
不思議な因縁を感じられたそうです
南方録の内容もさることながら
私には
この因縁がまたとても興味深く感じられました