大徳寺聚光院では
8月12月を除く毎月28日に
三千家により千利休居士の法要が営まれ
お茶会が催されます
今月は
表千家のご担当でした
私も
久しぶりに法要に参列させていただき
利休居士と表千家ゆかりの方々のお墓にも
お参りをさせていただきました
法要の後
閑隠席にて
薄茶をいただきました
お床の
如心斎好 稲塚の花入を見て
お弟子さんと目を合わせて
にっこり
嵯峨菊が二種入っていました
お点前が始まり
持ち出されたのは
碌々斎好 古瀬戸の水指
強烈な存在感に
思わず言葉を失いました
主茶碗は
碌々斎自作の赤
小ぶりなのに
手に取ると
ずっしりと重みを感じました
お茶器に書かれていたのは
「風露新香隠逸花」
古溪和尚が利休居士に送った賀頌に
利休を菊の花になぞらえて讃えた
言葉なのだそうです
今日は
その他に
三玄院と瑞峯院のお席に入りました
三席まわると
私の小さな頭の中では
お道具が混乱してしまいます
奈良の林喜一郎先生の
三玄院のお席で
頭に残っているのは
替茶椀に使われた
太閤窯のお茶碗です
太閤窯は
有馬の窯元だそうです
初もみじ という銘が付けられた
黒楽のようなお茶碗でしたが
よく見ると
赤楽にも見え
箱書きも
「赤」「黒」 と
家元と職人が
それぞれに書かれているとのお話が
面白かったです
奈良の樫舎(かしや)さんの
御菓子も
とても美味しく印象に残りました
半床庵がご担当された
瑞峯院のお席では
木地の長板の脇におかれた
伊賀の侘びた水指が印象に残りました
銘がたしか「鴫たつ沢」
そういえば
主茶碗の旦入作 赤楽の銘が「初時雨」
替の玄琢焼 志野の銘が「東籬」
お茶杓の銘が「残月」
数々のお道具につけられた銘により
日毎に深まりゆく秋を
ご亭主やお客様の方々と共に
心静かに味わわせていただきました