無会派 大竹功一の独り言

福島第一原発から約80キロの白河市在住。市議会議員7期目。
老病傷保護犬猫たちと暮らしています。

子どもの貧困率16.3% 子どもを飢えさせない社会に!

2015年04月04日 05時06分05秒 | 福祉
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さて、昨日の朝日新聞朝刊の一面に「子どもの貧困対策基金、民間資金で新設へ」との記事が掲載されていました。
厚生労働省の発表によれば、全国の子どもの貧困率は「16,3%」約6人に1人の割合と言われています。
先日、3月議会においてこの問題に関する質問を行いました。担当者との話の中で、白河市の現状を尋ねましたが、「市は実態の把握はしていません、そもそも子どもの貧困率は国民所得調査を基に統計的に示しているだけであり地域的にも暮らしの格差はあり、まして基準の金額等を示されていないため、把握ができないのが現状です」との回答でした。
朝日新聞の記事によれば「貧困率とは、世帯収入から国民一人一人の所得を試算して順番に並べたとき、真ん中の人の所得の半分に届かない人の場合。18歳未満でこの貧困率を下回る人の割合を示す」とあります。とても、一般人には理解できません。

そこで、貧困世帯になりやすい世帯を担当者に聞き、調べました。一般的に「生活保護世帯」及び「ひとり親世帯」がなりやすいと言われているがどのようになっているのかと聞いたところ、18歳未満の子どもたちの約14%にあたる子どもたちが該当し、これに両親がいる世帯の低所得世帯を推測すると全国的に言われている子どもの貧困率に近いと思われる数字が見えてきました。

では、貧困対策はどうなっているのか。生活保護世帯において、医療・教育への補助があるのは周知のところです。また、ひとり親家庭に対しても医療費補助があります。また、生活保護世帯及び低所得者世帯は、義務教育を受けるうえで「要保護・準要保護制度」があり、「学用品、体操着、運動靴、就学旅行費」等の支給がされています。

ただ、進学に対しては金銭的問題から困難な状態にあるのも現実です。3月議会質問の中で、この点を市としてもっと充実させるべきではないかと質問しました。

貧困問題にボランティア等で関わってきて感じるのは、貧困家庭の中には、「お金の管理」ができない人がいるということです。収入の中から貯金をする考えはなく、お金があれば、パチンコ・酒・タバコに使うという人がいます。そのため、ある程度の収入はあるのだから、生活できるだろうと福祉関係者が考えてしまう。ここが問題で、この親の経済感覚により、子どもが貧困に陥っている可能性があります。そして、親の生活態度が子どもに影響を与え、結果として、貧困が連鎖する事例を見ることがあります。

この日本の中で、子どもが飢えているとすれば、放置していてはいけません。
現在春休みですが、給食がない時期、飢える子供がいると言われています。もし、そんな子どもがいれば、食事を提供する人はたくさんいますが、その存在を知りません。私が事務局を務めるNPO法人では、以前より生活弱者支援も行っております。もし、食事ができないという家庭があれば、食品の提供をする準備もあります。

子どもを守るのは、社会の役目です。

成年後見人制度の現状

2015年04月02日 06時14分20秒 | 福祉
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先日、知人より親類に関する相談を受けました。独り身の高齢者で、自己判断能力がなく、介護のお世話になっている方がいらっしゃいます。唯一の肉親であり、介護をしてくれていた家族を突然亡くされ、親戚としてどのようにすればよいかと言うものでした

このような場合、直系親族である兄弟姉妹等が世話等に当らなければならないとされていますが、皆さん他県にお住いのようで、日頃のお付き合いも少ないとのことでした。知人の司法書士に相談したところ「成年後見人制度」の利用を勧められました。幸い介護を受けている方の配偶者の兄の長男にあたる方が相談者であったので、「成年後見人制度」が利用できるとのこと。早速、知人と共に家庭裁判所に行き、説明を受け、申請の手続きに入ることにしました。

しかし、知人である申請者と成年後見人を受ける「本人」との関係を証明するため、複数の戸籍謄本を準備したり、法務局に「本人」が後見人をつけていない証明書を申請したりと多くの手続きが必要だと知りました。

近年、高齢者の独り暮らしや核家族化による離れて暮らし、疎遠となる家族も多いと聞きます。今後ますます「成年後見人制度」の活用がされていくものと思います。

すこし淋しい気もしますが。

この件で、本日も早朝より勉強をしております。大変勉強になりました。


子どもの貧困問題、学びたい者が学べる社会をつくりたい。

2015年02月20日 08時34分33秒 | 福祉
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さて、3月議会に向けて、勉強をしております。また、議員活動報告書「はってん」の準備も始めます。何かと忙しくしております。3月議会では、採り上げたい問題が、いくつかあります。その中の一つは、「子どもの貧困」問題です。

子どもの貧困対策の推進に関する法律は、「子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、国等の責務を明らかにし、及び子どもの貧困対策の基本となる事項を定めることにより、子どもの貧困対策を総合的に推進する」ことを目的としています。現在の日本では、6人に1人の子どもが貧困状態にあると言われています。格差が広がる中で、人知れず苦しむ子どもたちがいるわけです。

私は、長年ボーイスカウト活動を通し、子どもたちと接してきました。子は社会の宝です。私自身には、子どもがいませんので、尚更、社会の子どもたちは私の子どもであるかのように大切に思っております。厚労大臣の胸に、オレンジリボンがありますが、私のスーツにも必ずオレンジリボンがついています。この子ども虐待防止運動に、幸運なことに初回から参加をし、それ以降ずっとオレンジリボンを胸につけています。また、私にもお役にたてることがあればと考え、養育里親にも登録をし、一時預かり施設で研修を受けたこともありますが、残念ながら、我が家にはペットが多数いるために、委託はないまま現在に至り、ペットがいなくなる可能性もないため、登録解除を申し出ました。これは、養子目的ではなく、社会貢献としての登録でしたが、この中で、様々な問題があることを知りました。一般的には、児童養護施設の側から見ることが多いですが、里親の側から見れば、違った光景が見えるのです。大変勉強になりました。

さて、子どもの貧困の中で、私が気になるのは、「食事」そして「学習」です。もちろん、愛情や環境も重要ですが、これは親によって大きく異なります。共通する部分としては、給食以外に栄養を摂っているのかという点、そして、学習・進学意欲を失わせないことだと思います。

私自身、貧困家庭に育ち、小学生の頃から新聞配達をしていました。それ以降、小遣いを貰わず、自分で働いたお金を小遣いにしていました。中学時代は、野球部。補欠でした。この時のユニフォームやシューズ購入費用も、全部自分の働いたお金で支払いました。大学進学は絶望的でしたが、当時、白河高校理数科担任の先生より、公務員として働きながら夜間大学に通う方法もあることを教えられました。そして、国家公務員試験に合格し、当時の大蔵省(現財務省)関東財務局で働きながら、夜は日本大学法学部の学生として勉強をしました。この学費も全部自分で支払いました。間違いなく苦学しましたが、その分、必死で勉強しました。実は、自民党の片山さつき議員とは、大蔵省の同期ですが、あちらは東大卒のキャリア組ですので、お話したこともありません。

マスコミ報道の中で、ボランティア等の取り組みを知ることがありますが、貧困家庭の子どもに無償で勉強を教え、その際に食事を与えている団体もあったように記憶しています。飢えた子どもがいれば、助けたいと思う大人はたくさんいます。しかし、社会的弱者と言われる方々は、政治から離れた場所にいることが多く、なかなか実情を知る機会がありません。

貧困の体験者として、この問題に真剣に取り組みたいと思います。


高齢者による猫繁殖問題から浮かび上がる日本の高齢者福祉問題

2015年02月15日 07時38分41秒 | 福祉
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さて昨今、70歳を軽く超えた年齢の方々が、犬を連れて歩く姿をお見かけいたします。以前は、「自分の方が早く死ぬから飼えない」と言う人が多かったように思いますが、時代の変化でしょうか。そして全国的に、高齢者が亡くなった後に遺されたペットが問題となっています。どうして以前は「最後を看取れないから飼えない」と言う人が多かったのに、ペットを遺して旅立つようになってきたのか。核家族化などの問題を秘めているようにも感じます。社会問題を放置した結果、更なる社会問題が生まれたのかもしれません。

昨日は、猫というキーワードにより、猫好きの高齢者のお宅を2軒訪問致しました。1軒は、先月より関わらせていただいている老老介護のご家庭です。体調を悪くされ寝ていたところにお邪魔をしてしまいました。このような時は、買い物はどうされるのか?いろんなお話を伺いました。いつも快く迎えていただき有難く思います。



このお宅の4匹の猫の譲渡先探しをしなければならず、写真を撮らせていただきました。



先月不妊去勢手術をしましたので、怖い人だと思われているようです。他の2匹は逃げてしまいました。



これは別のお宅が餌付けをしている野良猫。ここを通る高校生が世話をしていたそうですが、進学するにあたり猫の行く末を案じています。ある独居高齢者が餌を与えていますが、それでも不安を感じ、朝晩高校生は世話に通っていたようです。半年前には十数匹もの猫がいたが、現在は半分の数となり、消えた猫がどうなったのかも不明。不妊去勢をしておらず、繁殖しては消えを繰り返してきたようです。高校生が不安を感じるもの当然です。

全国的には、ペットだけでなく野良猫の不妊去勢についても、不妊去勢手術の全額か一部の補助を出す自治体が増えているようですが、白河市にはありません(ペットにもない)。となると誰が出すのか?という問題が生じます。募金を集めるのは非常に難しく、頭数分には至りません。また、高齢者の場合、不妊去勢に抵抗がある人も多く、説得するのも難しい。これにも、先進自治体では、行政が積極的に説得に加わるようです。

放置すれば、近隣紛争の種となり、高齢者がより孤立します野良猫は、高齢者のアニマルセラピー的な存在となっているようにも思えます。しかし、猫が嫌いな人もいるわけです。また、その根本的原因となるのは、動物の遺棄という犯罪行為です。福島の農村部では、不妊去勢をせずに、仔猫や仔犬を殺すことが多いと来福ボランティアの間で噂となっているようですが、これは犯罪です。早期に不妊去勢をし、不幸な命を増やさないことが必要ですが、この啓発が足りない上に、補助もない

野良猫の陰には、社会問題が潜んでいます。放置すれば、更なる社会問題が生まれる可能性が非常に高い。反対に、先進地では高齢者福祉も充実している可能性があります。

私は、動物好きな高齢者こそ、老犬や老猫を社会貢献として預かってはどうかと思います。一時預かりボランティアであれば、入院等で飼育が困難となればボランティアに戻せます。また、ボランティアと関わることにより、社会との関わりが保て、不幸な犬猫を世話することで、社会貢献もできるわけです。残念ながら、今現在は、社会貢献意識よりも、現在の自分の癒しを優先する高齢者が多いように感じます。これも啓発により変えていくしかありません。

まさしく、動物愛護は高齢者福祉・社会福祉と深い関係があります。