人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第123回『健康の三原則』(安岡正篤)

2024年01月29日 | 日記

【人生を開く東洋思想からの伝言】

第123回

『健康の三原則』(安岡正篤)


これは、安岡正篤先生が東洋思想的な健康について

まとめられた至言でもあります。


第一に、心中常に喜神を含むこと。

(神とは深く根本的に指して言った心のことで、

どんなに苦しいことにあっても心のどこか奥の方に喜びをもつということ。


第二に、心中絶えず感謝の念を持つこと。


第三に、常に陰徳を志すこと。

(絶えず人知れず善い事をしていこうと志すこと。)


これらのことを意識して日々生活をしていこうと思います。



参考資料
『安岡正篤一日一言』 安岡正泰・監修 致知出版社

 

 

画:河村武明氏



河村さんとお会いして、言葉も頂きました。
素晴らしい出会いでした(*^^*)

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第122回『天下の難事は必ず易きより作(おこ)り、天下の大事は必ず細より作る』(老子)

2024年01月22日 | 日記

【人生を開く東洋思想からの伝言】

第122回

『天下の難事は必ず易きより作(おこ)り、天下の大事は必ず細より作る』(老子)


これは、老子の名言のひとつとも言われています。

その前文をご紹介しますと、

第86回『無為を為し、無事を事とし、無味を味はう。

小を大とし少を多とし、怨に報ゆるに徳を以てす。』

老子特有の言い回しで、

「小さな物事を大きなことだと思え」、「少ないものほど多いと心得よ」

と言っています。


簡単にご説明しますと、

「いきなり大きな問題が起こる」とか、「いきなりたくさんの問題が起こる」

といったことはあまりないかもしれませんね。

どんな大きな問題もはじめは小さく、いかに多くの問題も最初は少なかったはずです。

だからこそ、問題が小さく、少ないうちに対処するのが大切だと言っているのです。

それが、「無為」「無事」「無味」を実践する生き方だと老子は言っています。


なお、怨みを向けられたら、通常は怨みで反論してしまいがちです

そうるすと、より際限のない報復合戦になってしまう可能性もあるので、

老子は、そういうときこそ、「徳」で相手を受け入れて、

ゆるしなさいと言っています。

そして、今回の言葉は「何といっても、この世の難事は、ちょっとしたことからおこり、

大事は、かなり最初は小さなことからおこる事を忘れてはならない」と言っています。
 
日々、そのような心掛けをしっかりすることで、大難を小難にすることができるという教訓なので

意識して過ごしていきたいと思います。



参考資料
『老子の無言』 田口佳史著 光文社
 
 
 
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第121回『不易流行(ふえきりゅうこう)』(松尾芭蕉)

2024年01月15日 | 日記

【人生を開く東洋思想からの伝言】

第121回

『不易流行(ふえきりゅうこう)』(松尾芭蕉)


松尾芭蕉は、江戸時代の俳諧師として、かなりの俳句を生み出したことで有名ですが、

そのほとんどが、現代においても通用し、多くの人たちを楽しませているものばかりです。

以前、ブログでもご紹介致しましたが、そこに至る道筋は

一筋縄ではいかないものばかりだったようです。

第57回「旅を栖(すみか)とす」(松尾芭蕉) 参照。


では、それだけヒットセラー、ロングセラーのものを生み出した原動力や発想は

いかがなものだったのでしょうか?


そこには、芭蕉独自の創造論があったようにうかがえます。

その芭蕉の創造論の核となっているのが、「不易流行」というものになります。


不易とは、「原理原則」になります。新しいとか古いとかを乗り越えた真理、

時代を越えた美しさ、素晴らしさのことになります。

一方、流行とは、「変化」であり、時代の流れや感覚になります。

現代なりの感覚でなければ、その時の人の事を捉えることはできません。

この陰と陽、不易性と流行性の二つが和して、

「風雅の誠」という根本を成すものとなっているのでしょう。


芭蕉は、次のようにも言っています。

「風雅におけるもの、造化にしたがひて四時を友とす」


風雅の誠とは、この世の道理、真理です。

芭蕉の言う、詩心、歌心の真髄でもあり、本質になります。

そして、同時に、四時とは、四季の変化になります。

常に変わり続けている、その変化、一瞬一瞬の四季の移ろい、

その新鮮な感覚のことです。

それらを同時に感じる心を、芭蕉は大切にしていたのでしょう。


私が、この東洋思想を探究しながらも、

常に現代の事象、現象、新たな技術やサービス、経営、人の心理などにも興味があるのは、

まさにこの「不易流行」という感覚で、

宇宙の真理である「不易」と、現代起きている「流行」を

常に同時に感じて生きていくなかで、本質がみえるのではと感じるからです。


これからも、「不易流行」の感覚を自分の得意な領域で、

研ぎ澄ましていきたい思っております。



参考資料
『東洋からの経営発想』田口佳史著 悠雲舎




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第120回『誠は天の道なり、これを誠にするは人の道なり』(中庸)

2024年01月08日 | 日記

【人生を開く東洋思想からの伝言】

第120回

『誠は天の道なり、これを誠にするは人の道なり』(中庸)


年末の特別番組で、2023年を振り返る番組が沢山放映されていました。

その中でも、WBC2023で優勝した日本チームの

舞台裏を取り上げていた番組が特に印象的でした。

その指揮を執った栗山英樹監督はまさに、時の人となり、

それらの番組では様々なWBCの舞台裏での物語や、

エピソードをお話下さっていて、とても興味深く観ていました。


その栗山英樹監督といえば、東洋思想にかなり精通されていらっしゃることが、

『栗山ノート1、2』を読むとよくわかります。

特に、『栗山ノート2』では、WBCでその采配の裏ではどのようなことを考え、

何に悩み、そしてその決断をどのようにしたのか、

その心の支えになったのが 多くの東洋思想における言葉や考え方だった

という事が
伝わってきました。

栗山英樹監督は、本当に素晴らしい尊敬するリーダーでもあります

今回のご紹介する言葉は、その本からの引用になりますが、

まさに日本人の精神的な支柱とすべき中庸の言葉でもあります。


私たちの心に、生まれながらに備わっている「誠」というものを

のように表現し、行動で示していけばいいのでしょうか?

まさに、私たちが逆境や困難な状況の際にその「誠」は問われてくるように感じます。

だからこそ、日頃 様々な方々に誠を尽くしていただいたことには

心から感謝できる人でありたいですし、

そして人に対しては能動的に誠を尽くせる人でありたいと思っています。

日本人の「誠」を実践する姿を、栗山英樹監督から今回WBC2023を通じて学ばせて頂き、

実感することができ、日本人の多くの方々にも沢山の感動と勇気を与えてくださったと思います。

心から感謝を申し上げます。

私も、栗山英樹監督のような誠実さ溢れるリーダーを目指して、

誠を尽くすということを様々な局面で実践できるような人でありたいと思っています。


参考資料
『栗山ノート2』栗山英樹著 光文社

 


日本武道館にて(2023年12月31日撮影)

 

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第119回『令和6年 甲辰の意味とは』(日本の暦)

2024年01月01日 | 日記

【人生を開く東洋思想からの伝言】

第119回

『令和6年 甲辰(こうしん、きのえたつ)の意味とは』(日本の暦)

令和6年能登半島地震により被災された皆さま、被災地に所縁のある皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

皆さまが一日でも早く安全と平穏な暮らしが取り戻せるよう、心よりお祈り申し上げます。


明けましておめでとうございます。

旧年中も大変お世話になり、有難うございました。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


今年の干支についてお伝えしていこうと思います。

どんな事を意識して、自覚していけばいいのか、

そのあたりを少しでも何か参考にしていただければと思います。


「甲」の意味

甲は、よろい(かぶと)でもあり、よろいをつけた草木の芽が、

の殻を破って頭を少し出したという象形文字になります。

旧体制が破れて、革新の動きが始まるということを意味しています。

旧来の慣習を破って、革新の歩を進めねばならないということになります。


「辰」の意味

辰という字は、理想に向かって、辛抱強く、かつ慎重に、

いろいろな抵抗や妨害と闘いながら、歩を進めてゆくという意味になり、

悪戦苦闘しながらも、諦めずに一歩一歩努力を重ね、

全身全霊で前進しているうちに光明が見出されていくことになります。


「全体的」

前年の「癸卯(みずのとう)」は、トップが大義を失うことなく、

しっかりとした在り方をしていれば、その成果が今年に反映されることになりますが、

本質的なことに向き合わずに、本来トップがやるべきことが出来ていないと

その結果、今年に問題が山積みとなり、混乱を招く可能性が高くなります。

すべてを受け入れ、覚悟と勇気を持って新しい芽を見出して、

しっかり育てていく強い気持ちを持っていけば

必ず新たな流れが生まれてくるようになると感じています。


私自身も、強い意志を持って新たな創造的なチャレンジをしていきたいと思います。

ご縁のある皆さまには、引き続きご指導宜しくお願い申し上げます


参考資料
『干支の活学』安岡正篤著 プレジデント社
『タオ・クラブ・メールマガジン572号 2023年12月29日号』田口佳史編 


義母の折り紙作品

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