【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第88回
「縁について」
改めて縁に関して、いろいろと考察していきますと本当に深いものであり、
本当に有難いなと感じることばかりです。
今回は、安岡正篤さんと松下幸之助さんの
「縁」についての お言葉から考えてみたいと思います。
日本を代表する東洋思想の第一人者であった、安岡正篤さんは、
このような言葉を残されています。
「縁尋機妙(えんじんきみょう) 多逢聖因(たほうしょういん)」
良い縁がさらに良い縁を尋ねて発展していく様は 誠に妙(たえ)なるものがある。
これを「縁尋機妙」という言葉で表現しています。
また、いい人に交わっていると良い結果に恵まれる。
これを「多逢聖因」と表現しています。
人間は、できるだけいい機会、いい場所、いい人、いい書物に会うことを
考えなければいけないと安岡正篤さんは仰っています。
本当に含蓄のあるお言葉ですよね。その縁に気付き、
縁を活かせる自分になりたいと真摯に思います。
松下幸之助さんも、国民的大ベストセラーの『道をひらく』の中で、
「縁あって」という項目があり、少しご紹介したいと思います。
「お互いに、縁あってこの世に生まれてきた。
そして、縁あっていろいろの人とつながりを持っている。
「縁あって」・・・何だか古めかしいことばのようだけれど、
そこにはまた一つの深い味わいがひそんでいるように思える。
(中略)縁のあったことを謙虚に喜びあい、その喜びの心で、
誠意と熱意をもって、おたがいのつながりをさらに強めていきたい。」
50代になり、このブログを書きはじめて、東洋思想を本格的に整理して発信するようになり、
さらに学びが深まり、この「縁」についても実感が深くなってきて、
感謝の念がより深まってきました。
ここ数ヵ月は、今までお世話になってきた方々に
直接お目にかかり、感謝のお気持ちをお伝えするような場面があり、
本当に有難い気持ちで一杯です。
ご縁のある皆さま、引き続きどうぞよろしくお願い致します。
有難うございました。
参考文献
『安岡正篤一日一言』 致知出版社
『道をひらく』松下幸之助著 PHP研究所