人生をひらく東洋思想からの伝言

様々な東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら一緒に人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第131回『一日生涯』(平澤興)

2024年03月25日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第131回

『一日生涯』(平澤興)

平澤興(ひらさわこう)先生は、1900年(明治33年)に新潟県でお生まれになられ、

幼児より医師になる事を志し、日本の医学界を牽引された方で、

経解剖学、特に
運動神経の研究では世界的権威であり、

且つ偉大なる教育者でもありました。


京都大学の第16代総長なども務められ、1989年(平成元年)にお亡くなりになられるまで、

多くの公職も歴任されました。

仏教の篤い信徒であられたとのことで、とても徳の高い、

温かみのあるお言葉が 本を通じて
伝わってくる先生であります。


今回は、平澤先生のお言葉を集めた『生きよう今日も喜んで』という本からの言葉になります。

この本を、読んでいると平澤先生と心の中で対話しているような感覚になり、

気が付くと、元気になっている有難い本であります。

すべての言葉をご紹介したいのですが、

今回は特に好きな言葉を
ご紹介させて頂きます。


「一日生涯、一期一会の本当の意味は、一生に二度と会えない人生であるから、

今日を生涯の最良の日となして、お互いに、良く話をし、お茶をのんで語り合うことである。」

ご縁に感謝して、そのご縁を楽しんで活かせるよう、心にゆとりある人生を送れるように

日々仕事や生活をしていきたいと思います。


参考資料
『生きよう今日も喜んで』 平澤興著 致知出版社 

 

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第130回『五十にして天命を知る』(論語)

2024年03月18日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第130回

『五十にして天命を知る』(論語)


有名な言葉なので、どこかでお聞きになったことがあるかもしれません。

全文は、このような文になっています。

「吾、十五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして迷わず。

五十にして天命を知る。六十にして耳順(したが)う。

七十にして
心の欲する所に従いて矩(のり)をこえず。」


十五歳のとき学問で身を立てようと決心し、三十歳でその基礎ができ、

四十歳で自分の方向に確信が持てるようになった。

さらに、五十歳で天命を自覚し、
六十歳のときには素直に耳を傾けられるようになり、

七十歳になると、欲望のままに
ふるまっても人間の規範を逸脱しないような

自在の境地に達することができた、



というような意味合いの言葉になります。孔子自らの生涯を要約した言葉と
言われますが、

なかなか我々一般人はこのように思うようにはいきませんよね・・・


天命とは何か?

「自分の生まれながらの天性、天分を生かして、

天から与えられた使命を果たすことが
天命だ」

と、東洋思想研究家の田口佳史先生も仰っています。


私もこのブログを書き始めた 2021年9月の頃は

こんな自分が何もわかっていないのに
東洋思想の事を語っていいのかと、

恐る恐るやり始めた感じも正直ありましたが、

今は
自分なりに確信をもって天命だと思い、毎週書き続けています。

もちろん、学べば学ぶほど自分の無知や知らない事ばかりの連続で

謙虚にならざるを得ない
のが 東洋思想の魅力ですが、楽しく学びを深めています。


参考資料
『論語の一言』 田口佳史著 光文社 

 

 

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第129回『無念無想』(禅)

2024年03月11日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第129回

『無念無想』(禅)
(むねんむそう)


禅の言葉で、私の好きな言葉のひとつになります。

一言で言いますと、「無心」。心を空っぽにするということ。

どうしても、我々は頭でいろいろと余計な事を考えて、悩んでしまいますよね。

あれこれと、考えすぎて、今するべきことに集中できないことが多く、

疲れてしまいませんか?

目の前のことに、没頭してみる。ただ、それだけでも、心は無心になれるかもしれません。

一瞬、一瞬。いま、ここにいる。それを意識するだけでも、心は楽になります。


参考資料
『禅シンプルな生活のすすめ』 枡野俊明著 三笠書房 

 

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第128回『食足世平』(安藤百福)

2024年03月04日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第128回


『食足世平』(安藤百福)
(しょくそくせへい)


誰もが一度は食べたことがある、カップヌードル、チキンラーメンの開発者で、


日清食品創業者の安藤百福さんの造語でもあります。


「食足世平」(食が足りてこそ人は心安らかになる)。

この四文字は、安藤百福さんが日清食品25周年を迎える際に、

分の心情を言葉にしてみたいと思い、ひらめいた言葉だそうです。

まさに、この想いや理念が、日清食の企業理念のど真ん中にすえられています。

安藤さんは、カップヌードルを開発し、即席食品を地球食とし、

界的な巨大産業を生み出し、食文化の奇跡を起こした、

日本でも世界的にも有名な創業者です。

「いつも心の窓を開けておけ。するとほかの人には見えないものまで見えてくる。」

ということばが、自著の中でも紹介されています。

常に、どこにヒントがあるかわからないから、いつもアンテナを張り巡らせながら、

注意深く観察をしなさいよというメッセージのようにも感じました。


安藤さんご自身の人生としては、日本が統治していた時代の台湾で生まれ、

終戦後日本に引き揚げてこられ、食べることが大変な時代を経験されています。

そして、事業においてもいろいろとあり、

投獄された経験などもある安藤さんならではの人生体験を通じて、

この発明に繋がっているだと本を読むことで強く感じました。


本当に創業者の話は面白いですね。特に安藤さんは、食の文化を作り、

地球食、今では宇宙食などの開発にも関わるような企業や商品を作られた

ということは、日本人の発想力や、構想力、粘り強さを、

世界に証明することにもなった、貴重な事例なので、

ここから沢山の事を学んでいきたいと思いました。


参考資料
『転んでもただでは起きるな!』 安藤百福発明記念館編 中公文庫 

 

 

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