人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第144回『思考の三原則』(安岡正篤)

2024年06月24日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第144回

『思考の三原則』(安岡正篤)


東洋思想を学ぶ上で、まず最初に教えて頂いたのがこの3つの思考についてでした。

1、長期的・・・目先にとらわれないで、出来るだけ長い目でみること。

2、多面的(多様性)・・・者の毎の一面にとらわれないで、出来るだけ多面的に出来得れば全面的にみること、

3、根本的(根源的)・・・何事にもよらず枝葉末節にとらわれず、根本的にみること。


私が指導を受けていた、東洋思想の第一人者である、田口佳史先生からも、

ひとつが習得できるまで何度も、その思考について連呼して習得しなさいと。

「長期・長期・長期・・・・」

などと、自分の中に沁み込むまでやりなさい。

沁み込んだと思ったら、次の思考に移りなさいと言われていました。

昨今の風潮だと、すぐに「タイパ・コスパ」などと、すぐに効果はあるのか?など、

効果効用をすぐにはかるような流れは どこか自分の中にもあるのは否めませんが、

人間関係などもすぐに相手から何かを得ようとせずに、

長い目で相手の方とご縁を じっくり楽しむような気構えでいたいなと、

思う今日この頃です。


参考文献
『安岡正篤一日一言』安岡正泰・監修 致知出版社

参考:第123回「健康の三原則」(安岡正篤)

 

 


大山阿夫利神社

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第143回『おのが身は有無の湊の渡し船 ゆくも帰るも風にまかせて』(二宮尊徳)

2024年06月17日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第143回

『おのが身は有無の湊(みなと)の渡し船 ゆくも帰るも風にまかせて』(二宮尊徳)


これは、日本の偉大な教育者であられた二宮尊徳の生き様を表現した言葉になります。

二宮尊徳に関しては、今回は、あえて詳細は割愛いたしますが、

本人としては
世界に誇るべき代表的な日本人の一人です。

下記は、以前に投稿したものですが
そちらに、人物に関しては詳しく書いてあります。

第106回「積小為大」(二宮尊徳)


意味合いとしては、

有無の湊(みなと)とは、生から死への港を意味し、

人生とは、まさに
生から死への渡し船のようなもので、

その往来は、風という天意に一切全託する
ほかありません、

というような意味合いになります。


自分という「自」には、二種類の読み方があります。

自(みずか)ら、自(おのずか)らという読み方です。

自分で自分の意思で選んだともいえる人生ですし。

ある意味では、

様々な流れやご縁の中で、運ばれるかのようにたどり着いた人生でもあります。

「一切全託」

という心境は、すべて人生でやるべき事をやり切った人がたどり着く心境かもしれませんが、

二宮尊徳のように、天命に従って生きられるように

人生をより丁寧に生きていきたいと感じました。


参考文献
『二宮尊徳一日一言』寺田一清著 致知出版社

 

 


明治神宮

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第142回『民芸が大切にする5つの要素』(柳宗悦)

2024年06月10日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第142回

『民芸が大切にする5つの要素』(柳宗悦)


柳宗悦(やなぎむねよし、1989年-1961年)は、民芸運動の主唱者である。

民芸とは、思想家である柳宗悦が提唱した民衆的工芸を表現した造語であり、

仏教思想で解明した美の概念でもあります。

柳氏は、無名の工人たちが生み出した日用雑器にこそ、

用と美が一致した至高の美が存在すると考え、

その真相を究明するために民芸運動を主導したとも言われています。

日本各地に残る、工芸品は柳氏によって、

伝統工芸品として大切に保存され復活したものも沢山あるとも言われております。

「手仕事の復権」、「美の生活化」を体現され、

生活文化運動を起こし日本文化を支えた功績は本当に素晴らしいものだと思います。


彼が民芸において大切な要素とは、下記の5つとも言われています
(監修:日本民藝館)

1、実用的
鑑賞を目的に作られたものではなく、用いるために作られた

2、無銘
無名の職人によって作られたもので、名を誇るための仕事ではない

3、適正価格
民衆の日用生活の需要に応えるために、数多く安い価格で作られた

4、地方色
各地の生活様式に根ざした独自の色や、形模様といった豊かな地域性が現れている

5、協業
伝統に培われた熟練の技による、協同の作業から生まれた


この5つの視点は、

まさにこれから日本が世界に文化を発信する上でも大切な視点だと思いますし、

今後地方創生という点から見ても、とても大切にしていくものだと感じましたので、

ご紹介させて頂きました


参考文献
『民芸とは何か』柳宗悦著 講談社学術文庫

 


日本民藝館

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第141回『大國を治むるは小鮮を烹るが若くす』(老子)

2024年06月03日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第141回

  たいこく おさ     しょうせん に    ごと
『大國を治むるは小鮮を烹るが若くす』(老子)


この言葉も、老子の名言のひとつとしてよく紹介される言葉になります。

居位(きょい)第六十、冒頭の言葉になります。

意味合いとしては、

「大国を治めようと思ったら、小魚を煮る時のように
変にいじり過ぎてはだめで、

じっくり丁寧に1人ひとり向き合いながら
やることが大事ですよ。」

というような感じでしょうか。


個人的な感想としては、大国だけではなく、

家族や人間関係全般に
言える表現として捉えていまして、

日々瞬間変わる人間の感情があるので
それをお互いに感じ合いながら、

丁寧に時には迅速に対応していくように
意識することが大事な気がしています。

なかなか難しいからこそ、何千年も伝わっている至言だと思いますので、

私自身もじっくり噛みしめていきたいと思います。


参考文献
『ビジネスリーダーのための老子 道徳経講義』田口佳史著 致知出版社

 


寒川神社

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