人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第110回『知る者は言わず、言うものは知らず』(老子)

2023年10月30日 | 日記

【人生を開く東洋思想からの伝言】

第110回

『知る者は言わず、言うものは知らず』(老子)


老子は、宇宙の根源である「道」の在り方を、

自らの在り方、そして拠り所とすることを伝えた思想家であります。

ここでいう、「知る者」とはそのような根源的な在り方を、

自らの在り方としている人のことであります。


「道のあり様を、自己のあり様としている人は、

余計な知識をひけらかしたり認めてもらおうとはしない。」


まさに、ここでいう知る者というレベルに達するには、

本当にまだまだではありますが、そういう生き方、在り方を知り、

目指そうという意識がまず大切であるようにも感じます。

まずは、そこから地道にいきたいと思っています。


参考文献 
『老子の無言』田口佳史」著 光文社

 

 

 

 

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第109回 運を大きく育てていく人

2023年10月23日 | 日記

【人生を開く東洋思想からの伝言】

第109回
  
『運を大きく育てていく人』


強運とは運が強いと書き、習慣や考え方、努力、研鑽(けんさん)で

身につけていくものだと言われています


強運とは自分で引き寄せるものなのでしょうか?

強運になるにはどうすればよいのでしょうか?

経営の神様と言われた松下幸之助さんに、『経営者の条件とは何ですか?』とお聞きすると、

真っ先に『運が強いことや』と、答えられたそうです。


矢継ぎ早に、『運を強くするにはどうしたらいいですか?』とお聞きすると、

『徳を積むことしかない』と。

本当にその因果関係はシンプルですね。

観相学の分野で著名な、藤木相元先生は、

『運には他の人に分け与えるともっと大きな運になって返ってくる性質がある。

運も分配すれば、いつか巡り巡ってよい報いが返ってくる。

いい情報を得たら教え、いい仕事が出来たらそのノウハウを伝え、

いい人脈をつかんだらおしみなく紹介する』

そういうことを心がければあなたは間違いなくたくさんの人から運を分けてもらい

大きな運を呼ぶ人間になることが出来るようになるとご著書に書かれています。

これらの宇宙の道理、真理を実感して、少しでも日々実践していきたいと思います。



【参考文献】
『運を呼び込む成功顔になりなさい』藤木相元著 かんき出版

 

 

東京大神宮(飯田橋)

 

 

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第108回『老仏儒』(山田方谷)

2023年10月16日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第108回

  ろうぶつじゅ   やまだほうこく
『老仏儒』(山田方谷)


「善悪ともに忘る、老の高き所以なり。

善悪とも容る、仏の大なる所以なり。

善を善とし悪を悪とす、儒の正しき所以なり。」


老子の教えが高いと言われるのは、善悪にとらわれないからである

仏教が大きいと言われるのは、善悪をともに受け入れているからである。

儒教が正しいと言われるのは、善を善とし、悪を悪としているからである。


山田方谷(やまだほうこく・1805-1877)は、幕末・明治初期の陽明学者・教育者であり、

備中松山藩(現在の岡山県高梁市)で藩政改革を成し遂げ、

その教えを請う者は、越後長岡藩の河井継之助をはじめ全国に及びました。

明治維新後は、子弟の教育に専念しました。


私が東洋思想に惹かれるのは、この3つの思想以外にも、

禅と神道など深い思想がそれぞれ影響を与え合い、

ミックスしてより香り高い思想として 生活や仕事に根付いているからでもあります。

この日本にある思想を、より生活や仕事にも活かせるように、

そしてその本質を少しでも実感して伝えられるように、

今後も精進していきたいと思っております。



参考文献 
『山田方谷のことば』山田方谷に学ぶ会編 登龍館

 

 

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第107回「一日一生」(酒井雄哉)

2023年10月09日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第107回

「一日一生」(酒井雄哉)


天台宗の大僧正でありました酒井雄哉(さかいゆうさい)さんの本からの言葉であります。

40歳で得度され、約7年かけて約4万キロを歩くなど荒行「千日回峰行」を2度満行されました。

2013年(平成25年)9月にお亡くなりになられましたが、

あの優しい笑顔はいまでも目に焼き付いています。


「一日が一生だと思って生きてみなさい。そうすれば、今日失敗したって、

へなへなすることはない、落ち込むこともない、

明日はまた新しい人生が生まれてくるじゃない。」


酒井さんの優しい口調で語りかけてくるようなお言葉が、

読んでいる我々にじわ~と伝ってくるとても心地よい本でした。

「今が一番大切だってことだよ。今自分がやっていることを一生懸命、

忠実にやることが一番いいんじゃないかな。」


そんな気持ちで今日も、生きてみようと思います(^^♪


参考文献 
『愛蔵版 一日一生』(酒井雄哉著・朝日新聞出版)

 

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第106回「積小為大」(二宮尊徳)       

2023年10月02日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第106回 

「積小為大(せきしょういだい)」(二宮尊徳

      
「大事をなさんと欲せば、小さなる事を、怠らず勤(つと)むべし。

小積もりて大となればなり。凡(およ)そ小人の常、

大なる事を欲して、
小なる事を怠り、出来難き事を憂ひて、出来易き事を勤めず。


それゆえ、終(つい)に大なることをあたはず、

それ大は小を積んで大なることを知らぬ故(ゆえ)なり。」


我々は、日常の小さなことをおろそかにして軽んじてしまいやすいものであります。

わかりきったことや、当たり前だと思うことをおろそかに軽視しがちなので、

その小さな事の積み重ねが大きなことにつながるという、

珠玉当たり前だと言われそうですが、実に深みのある言葉であります。

それは、なぜならその言葉を発しているのが、日本の生んだ農聖であるとともに、

哲人であり、思想家、そして実践家として多くの村を立て直した真の改革者である、

二宮尊徳が言っているからでもあります。


二宮尊徳(1787-1856)は、現在の小田原市栢山(かやま)に生まれました。

幼少時より幾多の辛酸をなめ尽くし、かつ求道心旺盛にして勉学と勤労に励み、

やがて悟道開眼(ごどうかいげん)の師でもあります。

さらに心田開発(しんでんかいはつ)の教育者であったということで、

心魂の限りを尽くして村民の心田開発に尽力せられました。

同時に、農村の立て直しの改革者であったので、

指導した村は六百カ村に及んだと言われています。

多くの小学校などで、銅像を見かけた方も多くいらっしゃるかと思いますが、

実際の功績や思想などはあまり知られていないのかもしれません。

ただ、日本の名経営者や多くの方々に、影響を与えた偉人の一人であることは間違いありません。

ぜひ、小田原には報徳二宮神社や、博物館など資料館などもありますので、

足を運んでいただけると嬉しいです。


【参考文献】
『二宮尊徳のことば』寺田一清編 発行登龍館 発売 明徳出版社



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