人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第92回「夏越の大祓い」(神道)

2023年06月26日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】 

第92回 

「夏越の大祓い」(神道)


夏越の大祓(なごしのおおはらえ)とは、1年の半分にあたる6月30日に、

半年の間に身に溜まった穢れ(けがれ・気枯れ)を落とし、

残り半年の無病息災を祈願する神事でもあります。

参照 第36回 「大祓詞」

大祓祝を唱え、人形(ひとがた・人の形に切った白紙)などを用いて、

身についた穢れを祓い、無病息災を祈るために、茅の輪を神前に立てて、

これを三回くぐりながら行います。


「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」

(夏越の祓をする人は、命が千年伸びると言われる)


とも言われており、日本人が生活の中で自然との調和をするために、

神道を通じて活かしてきた知恵だと思います。

夏越の大祓に際して、白いものを食べるといいとも言われており、

例えば豆腐などを食べるとよりいいとされているので、

そんなことを意識して心身ともに浄化する機会にしてみてはいかがでしょうか。

祓いと笑いは、言霊としては非常に近いと言われているので、

ご家族や仲間と一緒に半年の穢れを笑い飛ばすのも良いと言われています。

今週末の6月30日は、お近くの神社や、崇敬する神社にしていかれると

夏越の大祓式をされているかと思いますので、ぜひ行かれてみてください。

きっと気持ちがリフレッシュして、新たな気持ちで、後半の半年間を過ごせます。


参考文献
『大祓知恵のことば』葉室頼昭著 春秋社

 

 

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第91回「啓蒙(けいもう)という言葉の由来」(易経)

2023年06月19日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第91回

「啓蒙(けいもう)という言葉の由来」(易経)


易経は、占いの書物として見られることが多いですが、

古代中国の君主がこぞって学んだ帝王学の書でもあります。

その背景や理由としては、「君子占わず」という言葉からもあるように、

この易経を学ぶと占わずして時の変化の兆しを察する洞察力、

直観力を身につけることができるからと言われています。

元々、言葉の由来や、成り立ちの背景などを調べるのが好きでしたが、

「啓蒙」という言葉を意識していたら、易経にその語源があるということが分かったので、

今回ご紹介させていただきます。


今回ご紹介する言葉は、「山水蒙(さんすいもう)」という卦(か)からの引用で、

啓蒙、教育の基本姿勢を説いています。


「我(われ)より、童蒙(どうもう)に求むるにあらず。童蒙より、我に求む。」


「我」とは、教える立場、師の立場。「童蒙」とは、学ぶ側の立場をさしています。

一般的には、啓蒙という言葉を辞書で調べると、

「無知な者に知識を与えること」とあります。

ただ、言葉の背景からみていくと、本来の意味として、

啓蒙は、師の方から「教えるから学んでくれ」というのではなく、

学ぶ側から「知りたい、学びたい」と教えを求めることから始まるということであります。

学ぶ側の一心の求めに対して、師も真摯に応えることで、

お互いに相乗効果や共鳴がおきるということがわかります。

学びたい、知りたい、良くなりたいという求める時に、

蒙(もう)は初めて啓(ひら)けるということでしょうか。

逆にそのような出会いから、師である教える側も

沢山の気づきや学びを得られるようにも感じますし、


お互いに学びを深め合える関係が生まれるように感じます。

現代は、ある意味で情報が過多になり、このようにお互いに響き合うような出会いや、

場の設定が難しい一面もあるかもしれません。

だからこそ、本質を求める気持ちを 私自身も大切しながら、

このような気持ちを真摯に持ち合わせながら、

常に謙虚に学びを求め、深めていきたいと思いました。


参考文献
『易経一日一言』 竹村亞希子著 致知出版社

 

 

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第90回「人生を百年、その段階を四つに分けると」

2023年06月12日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第90回

「人生を百年、その段階を四つに分けると」


インドでは、人生を百年、その段階を、二十五年ごとに四期に分けています。

1 学生期(がくしょうき)・・・学習し、修業(行)をする時期。

2 家住期(かじゅうき)・・・家族を持ち、養い、世俗の仕事に従事する時期。

3 林住期(りんじゅうき)・・・人生を見つめなおし、考える時期。

4 遊行期(ゆぎょうき)・・・家を離れ遍歴し、自由(解脱)を求める時期。


それぞれの国や地域、時代によっても これらの捉え方や考え方は様々だと思いますので

これらの時期をどのように捉え、自分なりに行動するかも自由かと思います。

現代の日本の中で、この教えを当てはめると、いろいろと人生が整理されるかと思います。


現在、私は林住期にさしかかった時期ですが、そこを意識しつつも、

すべて同時にそれぞれの期が常に存在していくようにも感じています。

年を重ねるからこそ、さらに学びが深まり、学ぶ楽しさを体験しなおしたり

年を重ねるからこそ、それまでの人生で培った経験から新たな  仕事に従事することもあると思います。

すべての時期が統合されて人生がさらに味わい深く豊かになっていくような感覚を

大切にしていきたいと思っています。

 

参考文献
『ことばのヨーガ』 赤根彰子著 アノニマ・スタジオ

 

 

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東洋思想を学ぶセミナーのご案内

2023年06月05日 | 日記

 

6月29日(木)に勉強会を予定しておりますので、
もしご興味のある方は、ご参加をお持ちしています。
 
参加費3000円 
お支払いは当日現金にて
※別途懇親会あり 
 
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第89回「人間五十年、化天の内にくらぶれば夢幻のごとくなり」(織田信長)

2023年06月04日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第89回

「人間五十年、化天の内にくらぶれば夢幻のごとくなり」(織田信長)


これは、織田信長が好んで舞ったと言われる

幸若舞(こうわかまい)の「敦盛」の一節になります。


【人間(じんかん)五十年、化天(けてん)の内にくらぶれば、夢幻(ゆめまぼろし)のごとくなり】


この意味としては、「人間の一生は短く、天上の世界と比べれば、夢や幻のようなもの」

という意味合いになります。

まさに、人生は瞬間的な映像のようなものであり、

映画のようなもので、夢や幻のようなものだからこそ、

いかに面白く楽しく生きるのかを問われているようにも思います。

その人生ドラマを ご縁のある方々と一緒に、紡いでいきたいと思います。


参考文献
『心が和む日本の名言』リベラル社

 


        埼玉県所沢市 角川武蔵野ミュージアム

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