人生をひらく東洋思想からの伝言

様々な東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら一緒に人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第79回「人事を尽くして天命を待つ」

2023年03月26日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】 

第79回 

「人事を尽くして天命を待つ」


この言葉も、日常で使われる言葉なので お馴染みの言葉かもしれません。

「全身全霊で やることをしっかりやりきって、後は天に委ねる」

という意味になります



今回、2023年3月に行われたWBC(ワールドベースボールクラシック)においても、

侍ジャパンは、見事にチーム全体で この言葉を体現したかのように勝利し、

野球の神様が微笑んでくれたように感じました。

今回、侍ジャパンを指揮した栗山英樹監督は、

以前日本のプロ野球、北海道日本ハムファイターズの監督時代に

入団する選手一人ひとりに、渋沢栄一氏の人生訓をまとめた

「論語と算盤」を渡していたという記事を読んだことがあります。

今回の侍ジャパンを指揮した監督をはじめ関係者、

そして 選手の皆さんすべてが 本当に素晴らしかったと思います。

その中でも ひと際目立ったリーダーシップを発揮した、ダルビッシュ選手や大谷選手は、

栗山監督が 当時指揮していた
北海道日本ハムファイターズのチームメンバーだったので、

その教訓や薫陶は 受けていると思います。

この二人の存在感や影響力、人間力がチームに与えたことは

計り知れないくらい 大きかったように思います。


今回、改めて気になって「論語と算盤」を読み返した際に、

今回ご紹介する言葉が 目に飛び込んできました。

まさに、侍ジャパンの皆さんは、身をもってこの言葉を体現し、

実践されたように感じました。

個人的にも すごく刺激を頂きましたし、我々国民にも勇気と感動を与えてくれました。

私自身も、もう一度初心を思い出し、この言葉のように全身全霊で

自らの出来ることを しっかりやりきっていきたいと思います。


参考文献
『論語と算盤』渋沢栄一著 国書刊行会

 

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第78回「伊達政宗遺訓」

2023年03月19日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第78回 

「伊達政宗遺訓」


様々な家訓や老舗などの社是を調べた時期があり、

その中でも妙に腑に落ちた武家の家訓がありました。

今回は、その遺訓をご紹介いたします。


出羽国(現在の山形県と秋田県)出身の戦国武将だった、独眼竜政宗の異名で知られる

伊達政宗の遺訓になります。遺訓がいくつかある中の1つをご紹介致します。

仁に過ぐれば弱くなる。義に過ぐれば固くなる。

礼に過ぐれば諂(へつら)いとなる。智に過ぐれば嘘を吐く。信に過ぐれば損をする。


様々な人に仕えて、戦ってきた中で 実践的な経験から生み出された言葉だと感じました。

伊達政宗にも、師として臨済宗の高僧が就いていたそうですが、

様々な洞察力の大本は 肚から生まれたもののように感じますね。

だからこそ、我々の肚に響きます。表面的な事ではなく、

肚で感じ、肚で行動する大切さを この言葉から感じます。

今のような混沌とした時期こそ、この言葉の本質を感じ、

行動に変えていきたいと思います。

 

参考文献
『商売心得帖』松下幸之助 PHP研究所

 

 

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第77回「立つ鳥跡を濁さず」

2023年03月12日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第77回 

「立つ鳥 跡を濁さず」


「立ち去る時には、あと始末をよくして 行わなければならない。」という意味です。

「飛ぶ鳥 跡を濁さず」という表現としても使われるので、

そちらで認識している方もいらっしゃると思います。

こちらでは、どちらかの是非は別にして、

同義語としてご紹介させていただきます。


サッカーW杯で、日本代表チームのロッカールームが 試合後立ち去る時に、

きれいになっている写真などで、こちらの言葉を聞いたことがあると思います。

他にも 試合後に日本代表観戦者がスタジアムの掃除をしていることなどで、

これらの言葉を聞いたことがあると思います。

まさに、日本人の美学と精神性、社会性などを体現した言葉だと思います。


この言葉で思い出すことがあります。

それは、大学時代に友人の家でお酒をよく飲みかわしていましたが、

たまにその友人のお父さんが入ってきてくださり、

いろいろな話をしてくれました。

「お前ら、よく覚えておけよ。いずれ社会に出て、

出張などでホテルなどに泊まることがあるだろ。

その際に、部屋を出る際に 部屋に入ったときと同じようにして出るんだぞ。

そうすると、忘れ物をしなくて済む。それと、その部屋を掃除する人も楽だろ。

それが、必ず仕事でも活きてくるから。それだけは、覚えておけよ。」

なぜか、その話は鮮明に覚えていて、社会に出てからも

家庭ができ、
子供たちにも 必ずその話をして、自分の中で実践してきました。

宿泊研修などをした際にも、必ずこの話をしてきました。

その友人のお父さんも、会社経営者だったのですが、

今思うと、すごく有難いですし、心の中に今でも残っています。


このお父さんが、先日 お亡くなりになられたと友人から連絡があり、

ご生前に大変お世話になったので、ご挨拶が出来なかったことが悔やまれますが、

この教えを 少しでも自分自身も活かして、

そして多くの方に伝えていくことが 供養かと思っております。

心からご冥福をお祈り申し上げます。


『国語辞典』金田一京助 小学館




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3/20(月)東洋思想を学ぶセミナーのご案内

2023年03月08日 | 日記

3月20日(月)に勉強会を予定しておりますので、
もしご興味のある方は、ご参加をお持ちしています。

お申し込みはこちらから
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第76回「湯道♨」

2023年03月05日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第76回 

「湯道


今回は、少し東洋思想の言葉から離れながらも、

本質的に「湯」についての在り方を 道としての文化にまで高め

提唱された 小山薫堂さんが 脚本家として関わられた

映画「湯道」を観た感想も含めて、
書いてみたいと思います。


熊本県PRキャラクター「くまモン」の生みの親でもあり、

放送作家であり、脚本家の小山薫堂さんですが、最上の癒しは、湯に浸かることだそうです。


小山さんは 湯に浸かるという体験を、日本が世界に誇る、類まれな“入浴”という生活文化を突き詰めたら、

ひとつの 様式美になる と思いつき、

ご縁のあった京都・大徳寺真珠庵 第27世住職の山田宗正さんの助けを得て、

2015年に「湯道」を拓かれたそうです。


作法はいろいろとあるそうですが、何よりも大切にされているのが

『感謝の念を抱く』

『慮(おもんばか)る心を培(つちか)う』

『自己を磨く』

という精神だそうです。


つまり、環境や人を慈しみ、自己鍛錬をする心であり、

その姿勢は何事にも通じるものだ と考えていらっしゃるそうです。

その中で、山田宗正住職は、「湯道温心(ゆどうおんしん)」という言葉を

湯道のキャッチフレーズとして表現しており、その心は、

「湯によって身体だけでなく心まで温まる」という意味を込めているそうです。


私も、温泉と銭湯は本当に大好きで、湯を通じて、心を無垢にして、

沢山の人たちとともに 絆も深めてきました。

日本は、温泉天国であり、
風呂の文化の象徴でもある“銭湯”という

日本の宝もある素晴らしい国でもあります。


この文化を次世代まで、いい形で継承したいと願うひとりでもありますが、

この湯道という映画を通じて、私の心も温まる気持ちになり、

今回このブログでも紹介させて頂きました。ぜひ、ご覧いただければ嬉しいです。


参考映画
 『湯道』小山薫堂脚本 東宝

 

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