【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第158回
『窮するもまた楽しみ、通ずるもまた楽しむ』(荘子)
こちらも荘子の名言で、私も好きな言葉のひとつです。
前後の文章も含めて、ご紹介致しますと、
「古(いにしえ)の道を得(う)る者は、窮するもまた楽しみ、
通ずるもまた楽しむ。楽しむところは、窮通(きゅうつう)にあら
「窮」とは、逆境。「通」とは、順境。
人生の達人は、逆境であろうと、そのようなことにもとらわれずに人生を楽しむことができる。
逆境だから楽しめない、順境だから楽
どんな状況においても、目の前の現状を受け入れて、
その状況を楽しめるようになれるのが達人への第一歩につながるかもしれませ
楽しむということを中心に、2週連続書いていましたが、
昔からこのような言葉があるくらいですから、
その状況によって昔の人達も振り回されてきたのかなと感じることもあります。
だからこそ、平常心、不動心、もしくは様々な状況におい
それをすべて受け入れていく在り方、覚悟などが問われるようにも
少しでもそうでいられるように、この言葉を日々心に留めて生きたいと思っています。
参考図書
『荘子の人間学』守屋洋著 日経BP社
高尾山にて
【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第157回
『之を知る者は、これを好む者に如かず。之を好む者は、之を楽し
論語の名言で、私も好きな言葉のひとつです。
「まずは、知ることから始まり、それが好きになっていく。
そして、楽しむという境地に至っていくことで、はじめて本当に大切なことがみえてくる。」
それが行き過ぎてしまうとバランスを崩してしまうことになるので、
自分自身をリセットさせて、この言葉を思い出すようにしています(^^♪
すべてにおいて楽しめるようになれることを目指しています。
参考図書
『論語の一言』田口佳史著 光文社
【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第156回
『薫習(くんじゅう)』(仏教)
20代にお世話になっていたお坊さんに、最初にまず言われた言葉
この言葉だったように記憶しています。
「お坊さんが、修行していく中で、煙や香りを染みこませて
良い香りをその人の体臭にしてしまうくらいに修行するんだよ。
だからこそ、あなたも日々の所作を大切にしなさい。
何度も、何度も、身体に染みこませるには繰り返ししていかないと身につかないよ。
美しい身(からだ)と書いて、「躾(しつけ)」と読むでしょ。
すべてが所作に現れるから。それを意識して、日々生活しなさい。
というような事を言われました。
30年たっても、なかなか難しいものです。。。(苦笑)
所作を意識するというと何となく堅苦しい感じもありますが、
私自身、日々心がけていることとしましては、
例えば、
・毎朝トイレと、部屋、玄関を掃除する
・食事の前後に手を合わせる
・正座してお線香をあげ、般若心経を唱えたり自分自身と対話する時間を持つ
などがあげられるでしょうか・・・
ついつい早く物事を終わらそうと、まだまだせっかちな面が顔を出す時もありますが(笑)、
出来るだけ丁寧に物事をする意識で、日々繰り返しの所作に心を込めるということをするようにしています。
毎日の小さな行動や心がけを大切にしていく事で、
少しずつ素敵な薫りを身につけていければと思っています。
参考図書
『どんぐり和尚の 心の修行塾』 大栗道榮著 ぱるす出版
【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第155回
『重陽の節句』
最近は、天候の影響もあり、なかなか季節の境がわかりづらくなっ
通常、日本では、春夏秋冬それぞれの季節が楽しめます。
秋は、実
本日、9月9日は「重陽(ちょうよう)の節句」とも呼ばれ、
日本
象徴として、菊の花を飾ったり、菊の花びらを
長寿や無病息災を祈る日とされています。
もともと、東洋では奇数は縁起の良い「陽の日」とされ、
奇数の重
陽の日の最大値である「9」が重なる日を「
節句のひとつにしたと言われています。旧暦の9月9日は、現在の10月
菊の花が見ごろとされる時期にあたります。菊は邪気を払う力をもって
重陽の節句では、菊の花を楽しむ行事として、今でも受け継がれて
*参考:重陽の節句以外の、五節句は下記の通りになります。
日本
・人日(じんじつ)の節句、1月7日、睦月、七草の節句。
七草粥を食し、その年の無病息災を祈願します。
(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すず
・上巳(じょうみ)の節句、3月3日、弥生、桃の節句。
女の子の健やかな成長や、幸福を願う行事。ちらし寿司などを
食べて祝う日とされ、江戸時代以降は、「ひな祭り」として親しま
・端午(たんご)の節句、5月5日、皐月、菖蒲の節句。
男の子の健やかな成長や幸福を願う行事。鎧兜など人形を飾り、鯉
菖蒲の花をそえた柏餅をいただく。現在は、こどもの日として祝日
・七夕の節句、7月7日、文月、笹竹の節句。
もともとは、縫製や染織などの技術上達を願う行事とされていた。
一般的には、短冊に願い事を書いて笹竹に飾る夏の催しとして親しまれています。
さて、本題に戻りますが、3年前2021年9月9日にこのブログ
ちょうど、今まで学んできた東洋思想をより深めてい
日本の伝統文化、風習などをもっと探究し、実感していきたい、
な
本当にまだまだ知らない事や、改めて実感することなども沢山あり
日々学びと気づきの毎日です。
*参考:第1回「一陰一陽これを道という」(易経)2021年9
書き始めて実感することとしては、
理解というのも、ただなんとな
身体に染みついて
やっとスタートラインにたった
これからも、言葉を丁寧に味わいながら、
その本質を身体全身で感じられるように、毎日の生活を通じて、
実感していきたいと思い
参考図書
『病気を遠ざける暮らし方』本間真二郎著 講談社
【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第154回
『中今(なかいま)』(神道)
日本人が大切にしてきた感性の中に、
古神道から伝わる「中今(な
すべては、今、今、今の連続で、
その今と
そのように今を生きることで、過去も未来も、
今という感覚の中に
私達は、つい今を生きようとしても、大半が過去を悔やんで、
未来
だからこそ、今この瞬間、すべてを受け入れ、丁寧に生きることが
私自身も日々身に染みて感じて生活しています。
日々、その実践しかないようにも感じます。
少しづつ、その感覚が日々強まってくるだけで、
感謝の気持ちが自然と湧きあがって、本当にありがたい気持ちになってきます。
かけがえのないこの瞬間を、ともに大切にしていきましょう。
参考図書
『すべては今のためにあったこと』中山靖雄著 海竜社
『おかげさまで活きる』矢作直樹著 幻冬舎
寒川神社