松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆一億総孤立化社会の処方箋

2023-02-07 | 一億総孤立化
 今の関心は、一億総孤立化である。安倍内閣の一億総活躍をもじっている。ちなみに、一億総活躍は、なくなったようだ。私は、このパラダイムは深い意味があると考えているが(たとえば地域共生社会もその系譜である)、安倍さんの特徴である、つまみ食いによって、陳腐な概念のようになってしまった。

 さて、一億総孤立化であるが、介護を担っているにもかかわらず経験する孤独や孤立(福祉従事者、ヤングケアラー)、地域のまちづくりを担っているにもかかわらず経験する孤独や孤立(自治会町内会)、公務を担っているのに感じる孤独や孤立(公務員)など、私の関心事は、社会的孤立につながっている。

 公のため、他者(ひと)のために行っている活動・行動なのに、なぜ孤立を感じるのか。理不尽だし、おかしい。
 ふと、パッペンハイムの『近代人の疎外』を思い出し、読んでみようと探してみたが、見つからない。研究室を引きあげるときに捨ててしまったのだろう。
 
 この本が流行ったのは、もう50年くらい前である。「現代社会のあらゆる局面に蔓延する非人間的状況を象徴するキーワード“疎外”―若きマルクスの疎外論とテンニエスのゲゼルシャフトについての分析に注目して、現代資本主義の社会構造に疎外の根源を求め、疎外は克服しうるかという問いに答えようとする。1960年に岩波新書として刊行され好評を博した人間解放への哲学入門」である。

 この頃から、孤立がいわれたが、まさに高度成長にかかるころで、「希望」や「豊かさ」の陰で、孤立は、さほど現実的な問題ではなかったのかしれない(当時の私の関心も初期マルクスやテンニエスのゲマインシャフトに向かった)。

 ところが、今は、一億総孤立化で、孤立が一人ひとりのリアルな問題となっている。私には、パッペンハイムのような哲学的、社会学的なアプローチはとてもできないが、政策論の立場で、処方箋のようなものを考えてみたいと思っている。それが、ヤングケアラーや福祉従事者を支える政策なのだと思う。これらを一度、集大成したら面白いと思う。

 
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