松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆紙の計画書は必要なのか(白岡市)

2021-11-18 | 励ます行政評価
 行政評価委員会があった。

 今回は、環境基本計画策定事業を取り上げた。すでに終了した事業であるので、5年後の見直し時期を想定しての提案型行政評価になった。

 特に、中心としたのは、市民参加である。

 最近は、計画の策定期間がタイトになる傾向がある。予算面からは、2年でやるのを1年でやってくれれば助かる。つまり、ゆっくり市民参加型でやろうとしても、予算がつかないということになる。

 時間がタイトだと、ともかく、計画を作り上げることが優先される。計画を作り上げなかったら、仕事にならないからである。逆に言うと、計画づくりに、目標のようになってしまう恐れがある。

 今回の環境基本計画策定も、そんな雰囲気を感じた。私だけでなく、ほかの委員さんも感じたようだった。計画作りが優先されると、市民参加も大きく変わってくる。市民参加は、余計なこと、面倒なことにもなりかねない。アリバイみたいな市民参加になる。

 白岡市は、市民参加条例を持つが、市民参加の進捗状況を基本にさかのぼって、今一度考えるときなのだと思う。このあたりも、きちんと取り上げて、提案型の行政評価が必要なのだと思うが、どういうタイミングでやったらよいだろう。

 費用対効果の面では、カラー印刷で分厚い、環境計画基本計画書は、必要なのかという問題提起をした。私も体験があるが、立派な計画書をつくっても、飾っておくだけの計画書になってしまう。環境計画にペーパーレス化があるのに、おおもとで、壮大な無駄をしてもいいのかという問題でもある。数十年前のやり方も、今も続けていくのかの問題でもある。

 最初にやるのは、勇気がいるが、やってみたら、案外なんていうこともないかもしれない。次回の行政評価では、「紙をなくす」という行政評価もあるのかもしれない。議案は、紙で出さないという自治体も増えた。これなど、事務局内部からは言いにくいので、行政評価委員会から言い出す案件だろう。
あらためて考えてみると、検討の素材が、いくつもあるように思う。この「ペーパーレス化」は、何という行政評価になるのだろう。「横割りの施策評価」なのだろうか。
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