松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆自治体の生き残り戦略としての男女共同参画

2025-02-20 | 自治会・町内会、オルソン問題を考える

 男女共同参画を自治体の生き残り戦略の観点から考えてみた。

 福井県から職員の方が見えた。町内会の活性化のためのヒントを聞かせてほしいということだった。なかなか、質問がよかったので、私もいろいろ思い出し、頭の整理になった。

 そのなかで、町内会における女性の活躍という話になった。町内会活動は、世帯単位のため、女の人の出番は少なくなる。ただ、実際の活動では、女性の場合は、粘り強く活動するので、女性にはぜひ参加してもらいたいし、女性参画は町内会活性化のひとつの方策だと思う。

 出は、どういう仕組みをつくれば女性が町内会に参加できるか。今のところ、さほどのアイディアがないので、そこまでどまりになってしまったが、そのなかで、私は、「男女共同参画を自治体の生き残り戦略だ」と口走った。

 男女共同参画は、もっぱら人権の観点でその意義が論じられる。実際、この視点が基本であることは間違いないが、もうひとつ、男女共同参画を手段として考えてみたらどうかというものである。男女共同参画が手段などとはとんでもないと怒られてしまうが、使えるものは何でも使うというのが、政策マンである。だから、自治体の生き残り戦略のために手段として、男女共同参画というのもありだと思う。実際、男女共同参画を理念だけで考えていては、なかなか男女共同参画を進める原動力としては弱いと思うからである。

 地方都市から、若い女性が、首都圏に流れている。これは当たり前である。女は引っ込んでろなどと言われるところには、いたくはない。さっさと引き払って、自分のやりたいことができる町に行くのは、自然のことである。

 消滅可能性都市論の決め手は、若い女性である。消滅可能性から脱するためには、女性にまちの残ってみらう政策が必要で、それは、「女は引っ込んでろ」と言わない社会をつくることが、メニューのひとつである。だから男女共同参画は、自治体の生き残り戦略でもある。

 そのために、様々なところにある、女は引っ込んでろをなくす制度や取り組みをなくす施策が必要で、町内会への女性参画もその一つである。町内会の女性参画は、消滅可能性都市からの脱却方法だと考えれば、知恵も出て、力も出るのではないか。

 出は、女性が参画しやすい町内会活動とは何か。いまのところ、これはという施策は思付かないが、以上のような視点で考えると、案外、面白い施策が出てくるだろう。ちょっと楽しくなってきた。

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