松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆迷ったら自治の原点(三浦半島)

2013-10-15 | 1.研究活動
 『協働が変える役所の仕事・自治の未来』(萌書房)が順調に売れているらしい。萌書房の白石さんから、印税を振り込みますとの連絡をいただいた。印税もうれしいが、なによりも、この本が、多くの政策現場で、受け入れられたことが、やはりうれしい。

 書評にも書かれていたが、協働とは、市民に任せて、知らんぷりをすることではない。むしろ逆で、行政の姿勢と行動が問われることになる。役所は、きちんと市民を守ってくれるといった「信頼」が広く行き渡ってはじめて、市民は安心して活動できる。行政が逃げずに「一緒にやるぞ」という強い意向が伝わってくれば、市民も元気を出して活動できるのである。
 協働時代こそ、「役所側の断固たる決意、逃げない姿勢」が、問われてくる。
 ここが、この本で書きたかったことである。少しでも伝われば何よりである。

 私も横浜市役所にいた時に、何度か苦しい場面にぶつかった。市民課の窓口職員から特命係長になり、それまでずっと解決できなかった難しい仕事を担当した。正直、ついていないと思ったが、逃げずに進んでいった。一度逃げると、ずっと逃げ続けることになると思ったからである。その時は大変でも、あとになって見ると、意外とたいしたことがなかったように思えるし、何よりも、それが今の私の財産になっている。

 そうはいっても、当事者にとっては厳しいことはよく分かる。私の役所時代とは、環境もだいぶ違うのだろう。ただ、自治の原点は同じである。迷ったら、何のために公共の仕事についたのか、その原点に戻ってほしい。自信が湧いてくると思う。

 
 
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