土佐のくじらです。
私は戦前日本は、「 人種差別撤廃の国是 」を持っていたと思っております。
その証拠に、朝鮮や台湾を植民地とはせず併合しました。
これは占領地の住民に、日本本国民と同じ権利を与えることであり、
当時の植民地時代には考えられないことでした。
そして第2次世界大戦時の日本のスローガンは、八紘一宇ですが、これも八つの民族一つ・・・という理念です。
八つの民族とは、日・漢・韓・満・蒙など、アジア周辺諸国民のことです。
八紘一宇は、侵略を正当化させるためのスローガンと言われておりますが、
それ自体には、侵略も人種差別も含まれておりません。
侵略と言われましても、当時の東アジアには、日本が欲しいと思われるものは存在しません。
それはまた後日に記載いたします。
しかし日本は、第2次世界大戦で、ナチスドイツと同盟いたしました。
ナチスドイツは有名な、ユダヤ人の差別政策をとっておりました。
しかし日本は、そのドイツの人種差別政策には非協力的で、実際に満州にユダヤ人居留区を設けています。
ここにせっせと、ユダヤ人を亡命させているのですね。
ドイツとの同盟関係上、日本人に帰化させることはしませんでしたが、
当時の敵国であるアメリカへの、亡命の手助けをしていたのは日本なのですね。
ドイツの外交官、杉原千畝(すぎうらちうね)さんという外交官が、
一外交官として、独自の判断でユダヤ人のドイツからの出向ビザを出したことが、歴史上の美談とされます。
しかし当の杉原氏はその後のインタビューで、
「私は、そんなに大それたことはやっていない。」
「天皇陛下なら、きっとそうなさるに違いないと思ったまでのこと。」
と、実にそっけなく語ったというエピソードが残っております。
人種差別撤廃の理念は、一外交官が独自の判断をしても罷免にならないくらい、日本では定着していたのですね。
人種差別を世界からなくすという理念。
これは、日本人がいなければ、そして日本が国際的に発言力を持った国家に成長しなければ、
決して実現し、世界に定着することはなかったでしょう。
現実的には人種差別は、世界から消えてはいないでしょう。
しかし、「人種差別はいけないことだ。」という理念の定着は、日本という国家の理念そのものなのです。
第2次世界大戦後の世界は、ある意味で日本化したのです。
日本なくば恐らくいまだに、人種差別などは当たり前の世界が、当たり前のように展開しているはずです。
これは、史実がいくら日本極悪説を垂れ流そうが、決して覆されることなき、誇るべき歴史的事実であると私は思います。
結局はこの、 「人種差別撤廃理念」 が、 当時の人種差別を前提とした白人社会とぶつかって、
その後の大東亜戦争に繋がったと私は考えております。
別に私は、出身国としての日本を、過剰に評価しようとは思いません。
私はただ、つじつまの合わないことが大嫌いなだけです。
そうこれだと、戦前までの歴史そして、日本や各国の判断の全てがつじつまが合うのです。
土佐のくじらです。
日本の歴史を振り返った上で見れば、朝鮮半島情勢は日本の、安全保障問題に直結することが良くわかります。
(拙文、日本にとって譲れない一線・太平洋の防波堤日本前後編をご参照ください。)
しかしそれだけではありません。
日本は地形上、太平洋の防波堤の形をしており、日本の国際的判断によって、
その後の世界情勢が大きく変わる、友情な責任ある国家であることも忘れてはなりません。
防波堤は、川から洪水を守るものです。
では防波堤に、一部でも欠けた部分があれば、溢れた川の水はどうなるでしょうか?
そう、川の水は決壊し、濁流となって人の住む地域へと溢れ出てきますよね。
今中国は、尖閣諸島を狙っていることは、皆様重々ご承知のことと思います。
「尖閣のような小さな無人島、あげちゃえば良い。」と、おっしゃる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、尖閣が中国領になれば、防波堤の一部が欠け、決壊するのです。
さすればそこを通って中国軍艦、および潜水艦は、いくらでも太平洋に出られるようになります。
となれば、沖縄などの西南諸島のみならず、太平洋側を含めた日本全土が、
中国側から常時、狙われやすくなるのです。
尖閣は日本の防波堤の一部です。
決して、小さな無人島ではないのです。
ここは絶対に、死守しなければならないのです。
安倍総理は今、歴史認識問題で中韓に揺さぶられていると思います。
歴史認識も重要ですが、現状認識の方がもっと重要です。
日本の皆様に警告します。
尖閣が中国領になれば、日本は日本でいられなくなります。