UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第三十二話part4

2025-01-21 23:52:37 | 日記
「また……」
「またって?」
「ここには前に一度来たことがあって、その時にもこれが……」
「そっか……」
 
 そういって鬼女は再び周囲のコケシをみる。そして一歩前にでる。すると、沢山出てきてたコケシたちがその分後ろに下がる。そしてそれを確認したら鬼女は肩をすくめてこういった。
 
「私は求められてないみたい。怯えられちゃった」
 
 別に何も残念そうでもないが、鬼女はそんなことをいってる。たしかに鬼女の事はコケシたちはおびえてるように見える。そこで小頭は気づいた。
 
「彼らの心がわかるの?」
「そんな訳ないじゃない。ただなんとなくね。私達じゃないのかなって。だって以前も出てきたんでしょ? その時は二人がいた。そしてまたこいつらは出てきた。つまりはこの変なのは二人にか、どっちかに用があるんじゃないの?」
 
 その鬼女の考察を聞いて、小頭と幾代は顔を見合わせる。そして至った結論は……
 
「私?」
「おばあちゃんだよね」
 
 そうなった。だってここはおばあちゃんである幾代の故郷。幼少期をここで過ごしてきたのは幾代しかいない。はっきり言って小頭は幾代の孫だが、それだけだ。だからこそ、この集落と関係があるなんて思えなかった。なんの繋がりもない。ということは、残りは一つ。足軽? 確かに足軽もあの時いた。でも、足軽だって小頭と同じようなモノだろう。それに今は足軽はいないのにコケシたちは出てきてる。つまりは……
 
「私に、何かようなの?」
 
 幾代はそうコケシたちに語り掛ける。ものすごく静かな時が流れた。小頭には自身の心音が頭に響くような感覚がしてた。小頭達は動かない。だって下手に動いたら、コケシたちが下がってしまうかもしれない。だから今ここで動いていいのは幾代しかいない。それを悟った幾代は警戒しつつ一歩を踏んだ。すると……
 
(下がらない)
 
 そう、コケシたちはさがらない。幾代か近づいてもそこに佇んでる。まるで幾代を待ってる見たいだ。
 
(つまりはあの時もこのコケシたちはおばあちゃんを求めてた?)
 
 そんな事を思いつつ、幾代をみる。こけしに近づいた幾代は恐る恐る手を伸ばす。すると……だ。するとコケシの姿が一瞬ブクブクと沸き立って、姿を変える。その姿は……長い胴体を持った蛇? になった。
 
「おばあ!」
 
 その時、鬼男に小頭は制された。危険を察して思わず体が動こうとしたけど、それは不要……ということだろう。実際、よく見ると、姿かたちは変わっても、幾代に攻撃するような事はしてないようだ。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 161

2025-01-21 23:47:15 | 日記
 この目玉たちの出してる音。それにだって意味はある。周波数を解析すると、そこにはあるコードが見える。けどそれはここだけではだめだ。でも大丈夫。
 
 なにせ……
 
「他の塔もここで起動!!」
 
 私はこの船の中で循環してる世界。維持してある世界にも事前に行ってた。派手な行動はしてない。けど現地の生命にちょっと接触した。
 ここには人間というか、知的な生命体はいなかった。けどその代わりにとても幻想的な……それこそここでしか見られないような生態系が形成されて、独自に進化した生物とかウイルスとか……そんなのがたくさんいた。私はG-01の中にいたから何の問題もなかったが、はっきり言ってかなりあぶない世界である。
 もしも生身の人間がそのままなんの対策もしないでこの世界に降り立つと、最初はその物珍しさに興奮するだろうけど、息をするたびにその微粒子たちが体に入り込み……その内、取り返しのつかないことになるだろう。
 美しいが、そんな世界が出来上がってる。けどそれはきっとあの人の意図通りなんだろう。色々と貴重そうで珍しそうな成分を生成する植物やら、G-01の記録ではあるけど、彼らの世界ではいない筈の生物とかなんかいた。
 
 そんな世界を管理してる塔を、私はここに来る途中で起動してたのだ。植物に囲まれて侵食されてたけど、それでもちゃんと機能を保ってるあたり、ものすごいテクノロジーだと思った。植物の力は目を見張るものがある。
 それこそ文明が急激に発展して植物が追いやられたとしても、数百年も経てば、植物は再びそこに緑を戻すことができるんだから。でもどうやら科学を、技術を極めていった人類だって負けてはないようだ。
 それこそこのG-01を作った人達の化学は魔法やらは、それこそ「奇跡」といってもいいような……そんなレベルだろう。家電とか技術とか、それは素晴らしいけど、管理とかされてなかったら、すぐに使えなくなってしまうものってイメージがある。
 けどG-01とかを作った彼らの技術はそんな常識を逸してる。だからどんなになっても、その機能を、その運用を止めてなんかない。
 
 だから問題なく二つの世界の塔も起動できた。その時、その世界ではそこの生物たちがまるで洗脳されたかのように、目玉たちと同じような音を出しだした。それぞれの生物が一斉にだ。
 もしかしたらDNAとかにそういう仕込み……があったのかもしれない。
 
 そして全ての世界で認証を通して、そして開かれるこの船の中心部分。そこに……この船のエンジンであるユグドラシルシステムがある。