UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第???話part0

2025-01-25 19:04:48 | 日記
『足軽!!』
 
 コケシから蛇へとアップグレード? した存在をおばあちゃんが取り込んでる時、野々野足軽には自分を呼ぶ声が聞こえた。なんでもない所で振り返った足軽。そんな足軽に不思議そうに声がかかる。
 
「どしたんですか?」
 
 まるで京都弁みたいなイントネーションで野々野足軽に声をかけたのは片方の角が折れてる長い和服に身を包んだ女の子だ。足軽と彼女は空を飛んでるから彼女の自身の倍以上もあるような和服がひらひらとしきれいである。それに彼女の髪の毛はなんかひかってて、毛先からは粒子かキラキラと放たれてる。彼女は整った顔をしてるが、どうやらただの人ではないようだ。なにせその肌の色は紫色をしてる。そして額の角に、輝く髪の毛はどう考えても普通ではない。
 
「なんか呼ばれたような?」
「はあ、なんですか? どこかの女にまた呼ばれたんですか?」
「なんだよその言い方。それに女かどうかなんて……」
「何を言ってますのやら」
 
 そういってくるっと空中で回って、並走してた彼女が野々野足軽の上へと位置を移動する。そしてそっと足軽の顔を両側から掴むと、無理矢理自身の方に向かせた。
 
「なんぼでも……何人も魅了しておいて、それはないやろ?」
「魅了って、俺が何をしたっていうんだよ」
「御冗談を」
「おま――危ない!」
 
 キィィィィィィィィィィィン!! と細長い光が飛んできた。それを足軽はふせぐ。
 
「あらら、もうポイントでしたね。全く無粋な奴らやね」
 
 そういう彼女の視線の先。そこに何かが広がっていく。空に墨汁が垂らされたみたいに最初は小さなシミだった。それが空に染みるように広がっていって、沢山の硬そうな体の馬がでてくる。だいたいが茶色で統一された形をしてる馬たちの中に、白く、そして鎧を着た騎士がいる。そいつは自身の体よりも大きな槍を持ってる。白い螺旋の槍。
 
「なんとまぁ、大当たりですなぁ。『さ』が出ておりますへ』
「強い奴が来て、喜ぶなよ……」
「なんや? なに、問題ない……やろ?」
 
 そんな事をいってくる彼女。そして騎士の兜の奥の目が青く光る。それと同時に一斉に襲い掛かってきた。
 
 
 
「ええ、もう終わってもうた。嘘やない。そっちこそわかってとるやろ? 勝どきやよ」
 
 空は静かになってた。黒いシミは既にサッカーボール並みに小さくなってる。そして……足軽の手には騎士の兜と、そして反対側には騎士か持ってた槍を手にしてる。戦闘はあった。けど足軽は涼しげだ。そして彼には傷は一つない。いや、埃一つ、汚れ一つついてない。彼女はどこかと通信してる。目の前には人型におられた紙? その紙には何か書かれてる。
 そしてそんな彼女が野々野足軽へと催促してくる。
 
「ほらほら」
「はぁー」
 
 いやそうだったが、足軽はその手に持ってる兜を掲げてる。それは遠くの人たちを歓喜にふるわせることだったのだ。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 163

2025-01-25 18:55:06 | 日記
「はあはあはあ……」
 
 球のような汗が全身からあふれ出てた。体から力が抜けていつもは脚しか浸かってないこの容器に自ら肩までつかる。脚までしか普段はつかってないからそこまで深さがないのかと思うかもだけど、全身入るくらいはできるのだ。脚だけの時は別に温度なんて気にもしてなかったが、今ならこの容器の液体がひんやりと体を冷やしてくれる。
 きっと自身の体がほてってるんだろうって私は思った。なにせ頭をめっちゃ使った。それだけなんだけど、頭を酷使しすぎて体までそれは伝染してるみたい。
 
 塔の側面にできた入り口。開いた扉。それに入る。その瞬間、上下の平衡感覚がなくなる。下に落ちてるようにも、上に登ってるようにも感じる。全身がグルグル回ってるようにだって……
 
「ついたね」
 
 そこに特別な事はなかった。いつの間にか、突如といっていいだろう。寧ろ最初から私達はここにいたんじゃないか? と思えるような……そんな感覚さえある。G-01は両足でそこにしっかりとたってる。そして……そんなG-01の前にそれがある。
 
「むーむー!」
 
 なんか内側からガンガンガン! ――という音が雰囲気をぶち壊す。どうやら収納したアイが暴れてるみたい。しょうがないから私は胸のあたりの装甲を開封して出してあげる。
 
 そしてすぐに目の前にそれ……に気づいたアイはこういった。
 
「これが……これがユグドラシルシステム」
 
 そう……きっとそうなんだろうなって思ってたけど、これがユグドラシルシステム。いや、G-01にもあるんだけどね。けど実物を見たことはない。ただなんかあるってわかるだけ。見守ってるなってわかるだけ。私やG-01を支えてる全ての根幹。だからこそ、これから莫大なエネルギーを感じる。
 
 ユグドラシルシステムはまるでDNAみたいな形をしてた。でっかいDNAだ。その中になにかが走ってる。
 そしてどこまでも続いてる。上を見ても、下をみても、延々と続いてるようにみえた。
 
 ドクン……
 
 私の胸の鼓動が強く打ち付けてくる。そしてそれに合わせるように……目の前のユグドラシルシステムも――ドクン――と鼓動を打った気がした。
 ドクン、ドクン――その鼓動は私と目の前のユグドラシルシステムでずれてる感じがした。私の鼓動が早くて、それを目の前のユグドラシルシステムが追ってくる感じだ。
 けどそれも……鼓動が続くたびに近くなっていく。そしてついには……『ドクン』――と重なった。